原水禁大会パンフ
2002年大会パンフ

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 『核態勢の見直し(NPR)』に見る削減計画の実態

米国の削減計画の内容を詳しく説明しているのは、ブッシュ政権が、一月八日に議会に提出した『核態勢の見直し(NPR)』です。三月九日、この秘密報告書を入手した『ロサンゼルス・タイムズ』紙がその中身を報じ、注目を浴びました。いまでは、全文で五六ページというNPRのかなりの部分が抜粋の形でグローバル・セキュリティーという団体のホームページに出ています(http://www.globalsecurity.org)。
 次ページの表は、核問題についての鋭い分析で知られる「自然資源防護協議会(NRDC)」による削減計画の分析です。これは、NRDCが二月一三日に発表した『見せかけの核の抑制──米国の核戦力増強のためのブッシュ政権秘密計画』という報告の中にあるものです。この報告は、リークに先立つものですが、「様々なソースから得た」情報をもとに、NPRの内容を正確に捉えています。NRDCの報告を参考にしながら、NPRに現れた削減計画を見てみましょう。
 NPRは、保有核を「現役(アクティブ)」と「非現役(イナクティブ)」の二つに分類しています。「現役」は、トリチウムその他の寿命の短い構成要素を取り外していないものであり、最新の弾頭改善を加えてあるものです。これには実際に配備中の弾頭の他、そのスペア、さらに短期間で配備可能な「状況対応(レスポンシブ)」用が含まれます。「非現役」は寿命の短い構成要素を外されたものでこちらは、配備に数週間から数年かかります。NPRは、現在、戦略核・非戦略核合わせて、「現役」核が約八〇〇〇発あるとしています。NPRの数え方に従えば、このうちの約六一五〇発の配備戦略核が、二〇〇七年に三八〇〇発、二〇一二年に二二〇〇発になるという計画です。
 NRDCは、二〇一二年の核戦力には、この他に次のようなものがあると説明しています。戦略原潜二隻分約二四〇発(この時点で一四隻となる戦略原潜のうち、二隻は常に、順番で検査・修理状態に置かれることになりますが、この二隻分は、配備核として数えないという新方式をブッシュ政権は導入しました。)「状況対応戦力」に入るミサイル弾頭及び核爆弾一三五〇発。米国及びNATO諸国配備「非戦略」核爆弾約八〇〇発。「状況対応戦力」に入る海上発射巡航核ミサイルの「非戦略」弾頭約三二〇発。戦略及び非戦略用「スペア」核弾頭約一六〇発。「非現役」ストック約四九〇〇発。合計約七八〇〇発です。これと「現役」配備戦略核の二二〇〇発を合わせると一万発になります。
 さらに、核弾頭を解体した形で維持されるものが五〇〇〇発あります。実は、配備から外した核兵器をこのような形で保管し、一万発プラス五〇〇〇発分という体制を、予見できる将来に渡って維持するという計画の基礎を作ったのは、クリントン政権です。ただし、START

III
でこれを変更することが期待されていました。

ブッシュ政権の核計画 (弾頭数)
  2002年 2007年 2012年
総数   10656 10590  9980
現役合計    7970  6940  5070
 戦略合計    6810  5744  3910
配備  6144  3836  2200
検査中潜水艦   336   264   240
状況対応  1424  1350
スペア   330   220   120
 非戦略合計    1160  1160  1160
配備   800   800   800
状況対応   320   320   320
スペア    40    40    40
非現役合計    2686  3686  4910
 戦略    1836  2836  4060
 非戦略     850   850   850

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