原水禁大会
2004.8.9 

被爆59周年原水爆禁止世界大会・大会宣言

 8月6日と8月9日、それは人類にとって忘れることのできない、忘れてはならない日です。被爆60周年を来年に控えた今年、私たちはヒロシマとナガサキに集い、原子爆弾がもたらした被害の実態を心に刻み、人類がはじめて受けた衝撃を語り継ぐ決意を新たにしました。
 チェルノブイリをはじめとする原子炉事故や、アメリカがアフガニスタン・イラク攻撃に使用した劣化ウラン弾などで、いまなお世界中でヒバクシャが作り出され、環境が破壊されつづけています。ヒバクの恐怖は、現実のものとして人類に重くのしかかっています。
 アメリカのブッシュ政権は国際法も国連も無視したイラク攻撃で大量殺りくを繰り広げ、フセイン政権を倒しました。6月に主権移譲を行ったものの、戦争と報復の連鎖は無限地獄に陥っています。アメリカの力の支配を終わらせ、国連による安全保障体制を確立していかなければなりません。
 核兵器使用の危機も続いています。ブッシュ政権は、未臨界(臨界前)核実験を続け、核実験再開をもくろむとともに、「国家安全保障戦略」「核態勢の見直し」などで核兵器の保有、小型核や地中貫通爆弾の開発やミサイル防衛(MD)の推進などを正当化し、新たな核軍拡の流れを作り出しています。インド、パキスタン、イスラエルや朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)などへの核拡散も深刻な問題です。とくに、北朝鮮の核開発やNPT(核拡散防止条約)脱退は東北アジアの安全を脅かすもので早急に平和的解決を果たさねばなりません。
 2005年は、NPT再検討会議の年です。核兵器廃絶に向け、ブッシュの核軍事戦略に対決し、CTBT(包括的核実験禁止条約)の発効、カットオフ条約の締結、消極的安全保障、核兵器保有国の「核廃絶の約束」など、2000年会議の合意の実現を強く求めていかなければなりません。平和市長会議が提言する2020プラン実現のとりくみを支援し、国連と日本政府宛の一大署名運動を平和・核軍縮勢力と協力して展開しましょう。
 小泉政権は、アメリカとの軍事同盟を強化し、イラクでは多国籍軍へ自衛隊を参加させ、憲法を大きく踏み越えました。また、米軍のミサイル防衛(MD)参加や原子力空母の横須賀母港化の動き、アメリカの世界的な国防体制の見直しにおける、日本の基地強化など、まさに軍事大国化の道を歩みはじめています。憲法や教育基本法の改悪を行い、「いつかきた道」を歩み、戦争のできる国づくりをめざしていると言えます。憲法9条を改悪させない広範な国民運動や平和教育の再構築が求められます。
 脱原発は世界の流れです。日本では原子力政策、プルトニウム利用政策を強引に推し進めてきましたが、事故隠しや資料隠しでも明らかなように破たん寸前であり、原子力推進路線に対する疑問は政府・与党にも拡大しています。原発の新増設を阻止し、六ヶ所再処理工場建設やすべてのプルサーマル計画をただちに中止させ、原子力政策の転換をはかり、脱原発の時代を作りだしましょう。
 ヒバクシャをめぐっても、国家補償や認定の問題、被爆二世・三世問題や在外被爆者の問題など、多くの課題が未解決です。日本の戦争責任と戦後補償の問題として早急に解決しなければなりません。また、あらゆる核利用の場でヒバクシャがつくられ、ヒバクシャは差別と無権利の状態におかれています。すべてのヒバクシャの権利確立をめざして支援の運動を強化しましょう。
 私たちは、核被害を根絶するため、世界のヒバクシャと連帯し「核絶対否定」の思想を広めるとともに、暴力と殺りくがくりかえされる社会を脱して対話と共存を基本とした平和な世界を実現し、核も戦争もない21世紀を子どもたちに贈るとりくみを全力で進めます。
 私たちは、困難であってもたたかいは必ず前進するという希望を胸に刻み、連合や核禁会議、全国各地、世界の平和・核軍縮勢力・脱原発勢力との連帯の輪を拡大していきます。
 大会に参加した私たちすべての総意としてここに宣言します。

2004年8月9日
核も戦争もない平和な21世紀に!被爆59周年原水爆禁止世界大会