原水禁大会
2004.4.7

被爆59周年原水禁世界大会の呼びかけ

 ビキニ水爆実験でマーシャル諸島や千隻近いマグロ漁船の人々が被災し、中でも第五福龍丸の久保山愛吉さんが亡くなった衝撃的なビキニ事件から半世紀が過ぎました。この事件を契機のひとつとしてわき起こった原水爆禁止運動は、世界各地で大きく前進し、これまで大国の核兵器使用を止めてきましたが、いまだ世界に3万発を超す核兵器の存在は、世界を何度でも破滅に追いやる力を持っています。
 昨年3月20日に始まった米英のイラク侵攻は、大量破壊兵器の存在をねつ造し、国際法や国連を無視してのイラクへの先制攻撃であり、劣化ウラン弾やクラスター爆弾のような非人道兵器などの使用と圧倒的軍事力でイラクの人々を虐殺し、生活施設、環境を破壊していきました。このような蛮行を私たちは許すことはできません。米・ブッシュ政権は、冷戦後の唯一のスパーパワーを持った国として単独行動主義を一層強め、国際法や国際協調などを無視し、ますます影響力の強化をはかっています。そして小型核兵器の研究やミサイル防衛の推進など、これまでの核軍縮の世界的な流れに逆らおうとしています。しかし来年はNPT(核不拡散条約)再検討会議の開催年であり、世界的に核軍縮の流れを取り戻す必要があります。
 日本の小泉政権は、ミサイル防衛の推進や自衛隊の海外派兵と有事体制の確立という形でブッシュの戦争政策を後押ししています。集団的自衛権の行使につながる海外派兵は、平和憲法を無視して強引に行われ、日本を参戦できる国家にしようとし、憲法9条の改悪も目指しています。
 このような状況の中で、平和への動きも広がっています。昨年から引き続くイラク攻撃反対の「WORLD PEACE NOW」などに結集した多くの市民の声があります。その声は日本だけでなく、世界各地で何千万と言う人々が、この不当な米英のイラク侵略に抗議の声を上げています。私たちも引き続き連帯していかなければなりません。
 また東北アジアでの私たちの課題は、平和と非核化です。そのためにも朝鮮半島における非核平和の確立は、対話による解決しかないことを確認し、小泉政権の動きに圧力を強めていくことが必要です。
 脱原子力へ向けた政策転換は、いまや世界的な流れになっています。そのなかで日本は原発推進に固執する数少ない国となっています。東電をはじめとする各電力会社の事故隠し・トラブル隠しは、日本の原発の深刻で危険な状態を示しています。「もんじゅ裁判」での名古屋高裁金沢支部判決は、プルトニウム利用政策への警鐘です。にもかかわらず再処理工場の建設が進められ、なおまたプルサーマル計画にしがみつこうとし、現実に私たちは強い憤りと危惧を感じます。私たちは原子力政策の根本的な政策転換を求め、一日も早く脱原発社会を築かねばなりません。
 原水爆禁止運動はヒロシマ・ナガサキのヒバク体験をもとに、ビキニの被害から始まった運動です。二度とヒバクシャを作りださないことを誓い、運動を進めてきました。しかし、いまだヒバクシャは核の軍事利用、商業利用を問わず増え続け、差別や貧困などの中におかれています。
 私たちはいま声を大にしてイラクへの軍事占領とそれに協力する自衛隊の派兵に反対しします。その上で核兵器廃絶、ヒバクシャの権利確立、脱原子力など、これまで私たちが取り組み、成果を上げてきたさまざまな課題を前進させるための行動が求められています。
 今年8月、被爆59周年原水爆禁止世界大会を開催します。戦争反対、核廃絶、そして平和へ向けての大きなうねりを世界の友人とともにつくりあげていきましょう。

2004年4月7日
原水爆禁止日本国民会議
議 長  岩松 繁俊

原子力資料情報室
共同代表  西尾 漠

太平洋軍備撤廃運動国際事務所
幹 事  田巻 一彦