1990年5月
神戸市民は市民の生命と安全をまもり、神戸港の平和利用を推進するため、勤労者を中心つぎのような粘り強い運動を続けてきました.
(1)1957年には、神戸市会で「平和都市立言」 (資料1)を決議し、全世界の人々と恒久平和の実現に努力することを宣言しました。
(2)1975年には、「核兵器搭載艦艇の神戸港入港拒否に関する決議Jを行ない,入港を希望する艦船は神戸港管理者たる神戸市長に「非核証明書Jの提出を義務づけることになりました。 (資料2)
(3)1983年には、「非核平和都市に関する決議]を採択し、非核三原則の完全実施と全世界の核兵器の廃絶を内外に訴えました。(資料3)
(資料l)
神戸市は、恒久平和と人類の福祉増進のため世界連邦建設の趣旨に賛同し、全世界の人々と相携えて恒久平和の実現に邁進する平和都市であることを宣言する。
1957年3月23日
神戸市議会
(資料2)
神戸港は、その入港船舶数及び取扱い貨物量からみても、世界の代表的な国際商業貿易港である。
利用するものにとっては使いやすい港、働く人にとっては働きやすい港として発展しつつある神戸港は、同時に市民に親しまれる平和な港でなければならない。
この港に核兵器が持ちこまれることがあるとすれば、港湾機能の阻害はもとより、市民の不安と混乱は想像に難くないものがある。
よって神戸市会は核兵器を積載した艦艇の神戸港の入港を一切拒否するものである。
以上、決議する。
1975年3月18日
神戸市議会
(資料3)
わが国は、原爆による惨害を身をもって体験した唯一の被爆国として民族的悲願をこめて、核兵器の廃絶に努方を重ねてきたところである。
しかるに,最近の世界情勢を見ると核軍備拡大競争が依然として続けられ、人類の生存そのものが深刻な脅威にさらされていることは、誠に遺憾である。
いまこそ、神戸市会は、人類共通の念願である真の恒久平和に向けて、わが国の国是である非核三原則が完全に実施され、また全世界すべての核兵器が廃絶されることを強く希求し、非核平和都市たることを宣言する,
以上、決議する。
1983年10月5日
神戸市議会
(4)港湾管理者の権限
神戸市が核兵器積載艦艇の神戸港入港を拒否している根拠は次の条例で、具体的には下線部分により、核兵器が神戸港の港湾環境を悪化させる恐れがあるという考えによるものです。
○神戸市港湾施設条例
第5条(許可等の基準)
市長は許可又は承認を受けようとする者が次の各号の一に該当する場合において、許可又は承認を与えてはならない,ただし、第5号又は第6号に該当する場合において,市長が特に埋由があると認めたときは、この限りではない。
(1)港湾施設を使用するについて、必要な免許,許可その他の資格を有しないとき。
(2)その使用内容が当該港湾施設の能力をこえ、又は箸しく適正を欠くおそれがあるとき。
(3)その使用内容が港湾機能を悪化されるおそれがあるとき。
(5)外国鑑船の入港手続きと非核証明皆の提出
外国艦船の具体的な入港手続きは下紀の系統図によります・
外国鑑船の神戸港入港までの手続系統図
在 日 公 館
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|(1)口上書で通知
↓
外務省
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|(2)意見照会(口上書添付)
↓
神戸市
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|(3)条件付承認(非核証明必要)
↓
外務省←―(非核証明)―→在日公館
| |
|(4)非核証明を送付 |(非核証明)
↓ |
神戸市←―――――――――┘
|
|(5)バース内定
↓
代理店←―(代理店を専任)――在日公館
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|(6)岸壁使用許可申請書
↓
神戸市――(許可書)―→代理店
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|(7)係留施設使用届
↓
神戸港長
┌────────────────────┐
│非核証明書(例文) │
│ │
│「当該艦艇は核兵器を積載していない」 │
│ │
│○○○○船長 署名 │
└────────────────────┘
(6)1975年以降の外国鑑船の入港状況
1975年 4月 カナダ
8月 オーストラリア
76年 5月 フランス
78年 1月 インド
79年10月 イタリア
80年 5月 インド
81年 2月 フランス
8月 オーストラリア
10月 インド
83年 1月 スウェーデン
10月 チリ
1983年8月、英空母インビンシプル(16,000トン)を旗鑑とする機動部隊の入港について外務省から神戸市長に照会がありましたか、非核照明を求めたところ軍事機密のため提出を拒みました。11月5日、再び外務省を通じて入港取り止めの通知がありました。
米軍艦船の入港については、「決議」以後一切入港申請がありません。
(7)15年日を迎えた非核「神戸方式J
90年3月18日、非核「神戸方式」は国との厳しい対立の中で15年目に入りましたが、この間、神戸港の平和をまもる精神は宮崎辰雄市長から笹山幸俊市長に受け継がれています。
外務省は「神戸方式ば,神戸市の考えを表明したもめに過ぎない。米軍が神戸港に寄捲しないのは米軍の運用上の判断があるからであり、非核証明書が効果を発揮したものではないとと考えている。地方自治体の措置で米国艦船の寄港が妨けられてはならない」と云っていますが、神戸方式に関心を示す地方自治体は多く、海外ではニュージーランドで「非核地帯法」として結実しています。