原水禁・平和フォーラム



資料 沖縄と米軍基地
 作成者 全国基地問題ネットワーク/フォーラム平和・人権・環境
 作成日 2012年4月7日


 

1.在日米軍兵士の数は53,082
(1)日本は世界第1位の米軍駐留国
 多くの人々は、アメリカ軍は世界中に駐留していると思っているのではないでしょうか。実際、アメリカ国防総省が発表した資料を見ると、151か国にアメリカ軍が駐留しています。しかしそのうち118か国では、駐留兵士の数は50人以下です。さらに1,000人以上の兵士が駐留している国は、戦時中のアフガニスタンやイラクなどを除くと、9か国しかありません。 トップ5を以下に記載しました。日本は、世界で最も多くのアメリカ軍兵士が駐留している国です。駐留アメリカ軍兵士の数は長らく、ドイツが1位で日本は2位でした。冷戦中の1990年には、ドイツには227,586人のアメリカ軍兵士が駐留していました。しかしその後の20年間で、駐留部隊の削減が進んだのです。一方、日本では、冷戦後も駐留部隊の規模は維持され続けました。そのため2010年に、ドイツを抜いて世界最大のアメリカ軍駐留国になってしまったのです。

順位

国名

駐留米軍兵士数

第1位

日本

53,082人 

第2位

ドイツ

52,332人 

第3位

韓国

26,339人 

第4位

イギリス

9,677人 

第5位

イタリア

9,239人 

韓国は2008年3月31日現在、他は2010年3月31日現在。
アメリカ国防総省ならびに防衛省の資料より作成。

(2)米軍施設の面積は世界第3位
 次に各国のアメリカ軍基地・施設の面積を見てみます。日本がアメリカ軍に提供している基地・施設の面積は126,828エーカーで、世界第3位です。126,828エーカーは513,273平方キロメートルになります
(なお防衛省の発表では在日アメリカ軍基地・施設の面積は308,935平方キロメートルとなっています。アメリカ側の数値には訓練用の空域や海域が含まれるものと思われます。)

順位

国名

施設面積(エーカー)

施設数

第1位

グリーンランド

233,034 

1 

第2位

ドイツ

147,824 

137 

第3位

日本

126,828 

123 

第4位

韓国

32,435 

87 

第5位

オーストラリア

20,078 

6 

第6位

イギリス

8,376 

69 

第7位

イタリア

5,615 

83 

2008年3月31日現在。アメリカ国防総省の資料より作成。

 (3)駐留経費負担は世界第1位
 日米両国政府は2011年1月21日、「思いやり予算」に関する特別協定に調印しました。協定の中身は、日本が支出する「思いやり予算」を、今後5年間は現行水準(2011年度1881億円)で維持するというものです。「思いやり予算」の中身は、アメリカ軍基地やアメリカ軍住宅の施設整備費・光熱水費・基地従業員の給与などです。
 日米安全保障条約と日米地位協定によって、日本はアメリカに対して基地を提供する義務があります。そのためアメリカ軍基地の借地代金の支払いなどは、日本政府が行わなければなりません。しかし「思いやり予算」で支出される項目は、本来はアメリカが負担するものです。それが1978年に「円高・ドル安」となったことから、法的根拠はないがアメリカに対する「思いやり」として支払われるようになりました。現在では特別協定を支払いの根拠にしています。またアメリカ軍・軍人・家族は、様々な面で税金が免除されています。それらも実質的には日本の負担となっています。
 少し古い数字ですが、以下はアメリカの同盟国による駐留経費負担のトップ5です。日本の負担が飛びぬけていることがわかります。

順位

国名

直接支援

間接支援

総額

負担割合

第1位

日本

32億2843万ドル

11億8298万ドル

44億1134万ドル

74.5%

第2位

ドイツ

2870万ドル

15億3522万ドル

15億6392万ドル

32.6%

第3位

韓国

4億8661万ドル

3億5650万ドル

8億4311万ドル

40.0%

第4位

イギリス

302万ドル

3億6353万ドル

3億6655万ドル

41.0%

第5位

イタリア

2750万ドル

2億1096万ドル

2億2846万ドル

27.1%

2002年現在。アメリカ国防総省の資料より作成。
@直接支援・・・予算として支出されるもので、私有地にあるアメリカ軍基地の土地代金・基地従業員の賃金・公共料金・基地周辺対策費など。
A間接支援・・・本来は収入になるが政府が放棄しているもので、公有地にあるアメリカ軍基地の土地代金・税金・関税など。

なぜ日本にアメリカ軍基地があるのでしょうか?
 1945年8月15日、日本は連合国軍からの「ポツダム宣言」を受け入れて、無条件降伏しました。8月29日にはアメリカ軍の先遣隊が横浜に上陸し、30日には連合国軍最高司令部(GHQ)司令官のマッカーサー元帥が厚木飛行場に降り立ちました。こうしてアメリカ軍による日本占領が開始されたのです。
 1951年9月8日、アメリカのサンフランシスコで開かれた講和会議で、連合国と日本は「サンフランシスコ講和条約」に調印し、日本は独立国として国際社会に復帰することになりました。同条約は国会での承認を経て、1952年4月28日に発効しました。この条約によって、7年にわたるアメリカ軍の占領は終わるはずでした。しかし日米政府は「サンフランシスコ講和条約」の調印と同時に、「日米安保条約(旧条約)」を結びました。その内容は、講和条約締結後も、アメリカ軍が日本国内に駐留する権利を認めるものだったのです。
 旧条約ではアメリカは日本に軍隊を駐留させる権利を持つが、日本を防衛する義務は無く、アメリカ軍が日本の内乱にも介入できる内容でした。そのために保守派からも批判も多く、両国は1960年1月19日に、旧条約を廃して新たに「日米安保条約(新条約)」に署名しました。新条約では、第5条でアメリカに対して日本防衛の義務を、また第6条で日本にアメリカ軍基地を置く権利を定めています。現在、アメリカ軍が日本に駐留する根拠となっているのは、この条約です。こうして流れを見ると、在日アメリカ軍は占領軍の延長であることがわかります。



2.沖縄米軍兵士の数は26,460
(1)米軍兵士の数が最も多いのは沖縄県
 前項では、駐留アメリカ軍兵士の数が最も多いのが日本であることを見てきました。それでは日本国内で、最も多くの兵士が駐留している都道府県はどこでしょうか。下の表は、防衛省発表の資料を基に作成しました。日本に駐留するアメリカ軍兵士の64パーセントが沖縄県に配属されています。第2位の神奈川県と比べても2倍です。またその下の資料は、沖縄県庁が作成したものですが、沖縄に駐留しているアメリカ軍のうち、海兵隊の割合が高いことがわかります。

順位

都道府県名

兵士数

第1位

沖縄県

26,460人 

第2位

神奈川県

13,084人 

第3位

長崎県

3,702人 

第4位

青森県

3,606人 

第5位

山口県

3,050人 

第6位

東京都

2,973人 

2010年3月31日現在。防衛省の資料より作成。

兵科

兵士数

陸軍

1,761人 

海軍

1,217人 

空軍

6,676人 

海兵隊

14,958人 

在沖縄米軍総計

24,612人 

2009年9月現在。沖縄県の資料より作成。

(2)米軍基地の73.83%が沖縄に集中
 さらに沖縄県には、日本にあるアメリカ軍専用基地・施設の73.83%が集中しています。またアメリカ軍基地は、沖縄県の全面積の10.2%を占めています。沖縄の県面積は日本全体の約0.6%ですから、明らかに過剰な負担です。

 

米軍基地

施設数

面積

(千u)

割合

(%)

日本全土

83