出版物原水禁ニュース
2002.12号 

国は、われわれの意見に謙虚に耳を傾けよ
福島県エネルギー政策検討会「中間とりまとめ」から

福島県平和フォーラム 近藤良康 

 福島県は東京電力福島第一・第二の両原発で10基の原発が稼動している全国有数の原発立地県で、このうち、第一・3号機でプルサーマル計画を実施しようとしています。
 私たち福島県平和フォーラム(前身は福島県労会議)は、計画発表とともに、計画の危険性、非経済性などを訴え、反対運動を展開してきました。
 そうした中、問題の3号機のひび割れ事故が発覚、続いて一連の事故や自主点検などのデータ改ざんが明るみになり、核の危険と隣り合わせでの生活を余儀なくされている地域住民の怒りは頂点に達し、これまで「推進」してきた立地自治体も次々と「事前了解の白紙撤回」を打ち出し、プルサーマル計画は事実上頓挫、併せてデータ改ざんなどの問題から、現在では6基の原発が運転停止中ですが、これほどの異常事態でも東京電力管内での「停電」は起きていません。うらを返せば「原発は不用」を実施しているものと考えます。
 さて、福島県は将来のエネルギー政策はどうあるべきか、として独自に「福島県エネルギー政策検討会」を昨年発足、これまで20数回にわたり、あらゆる分野の有識者を講師とするなど検討を重ねてきました。
 その「中間とりまとめ」までの検討内容は、概ね次の通りです。

1.電力の需給構造の変化について
 電力の自由化が進み、電力の需給構造等が変化する中で、今後も従来のような電力消費量の伸びを前提とした電力会社による新たな電源立地は必要となるのか。
2.新エネルギーの可能性について
 国は、新エネルギーの導入目標を一次
ネルギー総供給の3%程度としているが、各種の導入施策を講じることにより、導入の一層の促進を図ることが必要ではないか。
3.原子力政策の決定プロセスについて
(1)情報公開は十分に行われているか
(2)政策に広く国民の声が十分に反映されているのか
(3)原子力政策の評価は適切になされているのか
(4)どこで原子力政策が決定されるのか
4.エネルギー政策における原子力発電の位置づけについて
(1)原子力発電推進の理由は国民に対し説得力を持つのか
(2)電力自由化の中で原子力発電をどのように位置づけていくのか
(3)原子力発電所の高経年化対策は適切に進められるのか
(4)高レベル放射性廃棄物処分の実現見通しはどうなのか
5.核燃料サイクルについて
(1)核燃料サイクルは現段階で必要不可欠なものと言えるのか
(2)核燃料サイクルは資源の節約、ひいては安定供給につながるのか
(3)経済性に問題はないのか
(4)プルトニウムバランスはとられているのか
(5)高速増殖炉の実現可能性はどうなのか
(6)再処理は本当に高レベル放射性廃棄物の量を大幅に削減できるのか
(7)使用済みMOX燃料の処理はどうするのか
6.電源立地地域の将来について
(1)発電所の立地は、電源立地地域の将来にわたる振興に寄与できるのか
(2)廃炉を見据えた地域の将来を考える時期にあるのではないか

その中間とりまとめでは、「おわりに」の項で

 としています。私たちはこの検討会の検討結果を評価しながら、「脱原発」「核燃料サイクル反対」の運動を継続し、原子力政策の転換を求めていく決意です。