出版物原水禁ニュース
2004.03号 

【短信】

◆原発内労働で骨髄腫の長尾さんに労災認定

ニュース11月号で紹介したように、東京電力・福島第1原発2・3号基、新型転換炉「ふげん」、浜岡原発などでの炉内作業の現場監督などに従事し、70ミリシーベルトものヒバクをした長尾光明さんに、福島県・富岡労基署は1月19日、労災を認定した。長尾さんの労災認定を求める署名活動などが、市民団体、原水禁、原子力資料情報室などで行われていた。長尾さんも署名に協力してくれた人たちに感謝し、労災認定されたことを喜んでいる。

◆沖縄駐留米軍基地は削減されるか?

 米ブッシュ政権は在外米軍の再編計画を進めているが、そのなかで沖縄駐留米軍の大幅な削減も、運用計画に入っている。当面は、沖縄海兵隊がイラクへ派遣される第3歩兵大隊などの計3000人を、任務終了後に沖縄へ戻さないという計画が検討されているという。
しかしこうした削減計画に対して、日本政府は米国に対し、沖縄への集中配備の軽減は求めるものの、日米安保条約に基づく抑止力を損なわないことも要求する方針という。日本政府は「在日米軍の大幅な削減は北朝鮮に誤ったメッセージを送ることになりかねない」と心配している。
現在、在日米軍は約4万人、うち海兵隊員が約1万1000人、空軍が約6800人、他は陸・海軍で、4軍で約25000人が沖縄に駐留している。基地も空軍の嘉手納基地、海兵隊の普天間飛行場など、37施設、面積で約2万4千ヘクタールで、在日米軍施設の約75%を占めている。
しかし米国は10年、20年先をにらんだ長期的安全保障戦略を前提としていて、米軍の恒久的な削減や、さらに基地撤去につながる再編になる保証は存在しない。

◆「第2回6ヵ国協議」の不透明さ

北朝鮮の核問題を協議する第2回6ヵ国協議が、2月25日に開催される。まず大枠で北朝鮮が「完全核放棄」へむけた意思表示が行われた場合、核放棄の検証措置などを具体的に検討する専門家会合の設置が、関係国で合意されているという。
しかし「完全核放棄」の内容は、米国が94年以前の、米朝枠組み合意以前に開発された核兵器関連物質など「すべての核」放棄を求めているのに対して、中国は米朝枠組み合意以降に進められた核開発に限定すべきだと主張していて、米中間で意見が一致していないのが実情だ。
また北朝鮮がパキスタンから購入したウラン濃縮施設についても、北朝鮮は濃縮していないと主張しているが、米国は濃縮施設を使って核開発計画が進んでいると分析している。
さらに北朝鮮が「核凍結」の見返りに制裁解除や、エネルギーなどの援助を求めていることについても、かなり違いがある。北朝鮮は「同時行動原則」を主張し、米国はまず北朝鮮が「完全核放棄」まず宣言することを求めている。ここでも米国内のタカ派と中道派との対立が陰を落としている。パウエルが賛成するとラムズフェルドが反対するという構図だ。日本政府は解決方針をまったく提示できないでいる。


【編集後記】

1月29日集会9・11テロでパートナーを亡くしたロバート・ダウさん(ピースフル・トゥモローズのメンバー)が来日し、各地でご自分の思いを語り、大きな感動を私たちに残して、1月30日に関西空港から帰国されました。ダウさんは行く先々で、女性が少ないと心配していたのですが、日本を離れる前日の集会が、自治労大阪市職・民生局支部(福山事務局長の出身支部)によって開催され、参加者の半分以上を女性が占め、ダウさんも喜んでいました。
●パキスタンの核技術売却と核開発問題を取り上げました。次はイスラエルの核兵器問題も掲載します。
●小型核問題を取り上げてみて、戦術核兵器と絡んで不透明部分が大きいと痛感しました。

(W)