出版物原水禁ニュース
2004.08号 

浜岡原発停止に向けて全国署名始まる

原発震災を防ぐ全国署名連絡会 会長 庄司静男 

浜岡原発を止める署名活動『原発震災を防ぐ全国署名』が始まりました。東海地震が近づく中、想定震源域の真上にある浜岡原発(中部電力)の運転を止めておきたいという静岡発の動きに皆さんの最大限のご協力をお願いします。

チェルノブイリ原発事故から18年にあたる今年4月26日に署名開始。広島に原爆が投下された8月6日を第一次集約とし、来年3月1日「3・1ビキニ・デー」を最終集約としています。静岡県内でこの問題に取り組んでいる市民グループや自治労静岡県本部などが呼びかけ、平和フォーラムや原子力資料情報室の協力を得て立ち上がった「原発震災を防ぐ全国署名連絡会」。今回の署名は政府や国会議員に「原発震災が起きれば首都圏にも被害が及び、経済的、社会的な影響は計り知れない」と即時停止に向けた法制化を求めるものです。請願要請事項は【「原発震災」を未然に防止するため、直下で巨大地震が想定されている地域にある原発の運転を即刻停止してください。】とし、原発そのものの是非をあえて問わずに、あくまでも巨大直下地震と原発の関係に限定しています。7月4日現在、村田光平(元駐スイス大使、東海学園大学教授)、下河辺淳(元国土庁事務次官)、相馬雪香(尾崎行雄記念財団副会長)、梅原猛(哲学者)、稲盛和夫(京セラ株式会社名誉会長)(敬称略)など数多くの著名な方々に賛同を頂いています。引き続きより多くの賛同者を求めていきます。

一昨年にも同様趣旨の署名が行われ30万1千人の署名が集まりましたが、今回はそれを大きく上回る100万筆の署名を目指しています。一昨年の状況に比べて世論が大きく変化してきているのが再度取り組んでいる理由です。一つの変化は東海地震の切迫性の認識が広がったこと。静岡県内ではこの2年ほどの間に、新聞報道でもテレビCMでも地震対策をテーマにしたものが連日扱われるように変わってきました。02年11月、気象庁長官が、東海地震想定震源域での「ゆっくり地震」について、「初体験といえる現象だ。東海地震がいつ起きてもおかしくない状況になりつつある」と記者会見発表して以来、1年を経過してようやく東海地震の切迫が一般に浸透してきたようです。もう一つの変化は、昨年の東京電力、原発全機停止の事態を受けて、これまで漠然としていた原発に対する不信感が顕在化してきたことです。今や地震を前に原発の運転停止を求める声をあげること自体「自然なこと」「当たり前のこと」いう空気ができつつあります。浜岡原発は、01年11月浜岡1号機の配管爆発事故に始まり、02年には運転開始10年の4号機でもシュラウドに67カ所のヒビ割れが発見されるなど、数々不安材料を提供しています。電力供給での全設備に占める原発の比率が12%しかない中部電力。原発をすべて停止しても十分過ぎるほど電力に余裕がある点で他の電力会社よりも原発を止める影響は小さいといえます。

そもそも最も問題なのは、国の地震に対する基本的な考え方を決める中央防災会議において「原発震災」を防ぐことが全く取り上げられていない現状です。国内外の研究者が国際学会などで「原発震災」に言及してきていることもあり、少しずつ「東海地震と想定震源域にある浜岡原発の危険性」は世の中に浸透してきている感がありますが、「原発震災」に直接触れる報道はまだまだ極めて少なく、この状況を変えていきたいと考えます。

今回の署名の目的は、具体的な法制化にまでつなげていくことです。そのため単に署名での要請活動に終わらせることなく、最終的に国会議員が動きやすい状況を作ることを目指し、実際に動いて頂きたいと考えています。人間の力で地震の発生を止めることはできなくても、原発は止めることができます。巨大地震が理由であれば、多くの国民の理解を必ず得られるはずです。まずは浜岡原発を運転停止し、その流れを全国の原発にも広げていきたいと思います。一人一人の力を結集して頂き、未来の世代に対して責任ある行動と取る意味でも、なんとしても原発震災を防ぎたい。今ならまだ間に合うと信じています。

(署名用紙はここからダウンロードが可能です。また、わかりやすいと好評のA4版カラー3つ折りのリーフが完成しています。リーフのデザインも掲載されています。)