出版物原水禁ニュース
2005.1号 

被爆60周年で原水禁・連合・核禁会議が共同行動

連合・核禁会議との共同行動

 連合と核禁会議(核兵器禁止平和建設国民会議)との共同行動は、これまで米ロが行った未臨界核実験に対する共同行動や8月の広島・長崎での平和集会の共催などの取り組みを積み重ねてきました。それを、来年2005年の被爆60周年にはもう一歩進め、核兵器課題と被爆課題で共通で取り組めるものとして、「核兵器廃絶を求める1,000万署名」と「被爆者援護施策充実についての要請」そしてニューヨークで行われるNPT(核拡散防止条約)再検討会議への代表団の派遣、被爆60周年の広島・長崎での共同行動の4点を取り組むこととしました。現在、1,000万署名や被爆者援護の要請の準備は着々と進み、8月の取り組みは、地元との調整を行っています。

核兵器廃絶を求める1,000万署名とは

 2005年は被爆60周年であり、国際的にはNPT再検討会議を控えており、核兵器廃絶と世界の恒久平和実現を訴えるための絶好のチャンスで、それに向けて、国内で1,000万人署名運動を三団体として初めて展開することになりました。この署名は、日本政府と国連に対して

  1. NPT条約・2000年再検討会議の合意を実行し、核廃絶を実行すること、
  2. 平和市長会議の提唱する2020プランを支持し、実現すること

を要求したものです。
 先の2000年のNPT再検討会議中に核兵器廃絶に向けて「核兵器保有国が核兵器核兵器廃絶をする明確な約束」など13項目とプラス2項目が合意され、それをさらに2005年のNPT再検討会議で、推し進めるために、核兵器保有国に求めるものです。また、2020プランは、広島・長崎両市長が中心となった平和市長会議が提唱するもので、全ての核兵器の実戦配備の即時解除や2010年までに「核兵器禁止条約」を締結し、2020年までに核兵器の脅威から完全に解き放たれた平和な社会を実現させることを訴えています。
この要求を、日本政府や核兵器保有国に迫るために、被爆国から1,000万人という大きな支持・賛同の声を集めることに意義があります。連合としても核兵器廃絶という課題で署名を集めることは初めてで、5月2日からニューヨークの国連で始まるNPT再検討会議に向けて、期間は限られていますが、短期間で集中的に取り組み、集めきることが重要です。この署名をNPT再検討会議に提出するために、三団体で派遣団を出し、国際的に訴えていきます。

被爆者の権利拡大に向けて

 高齢化する被爆者の残された課題の解決も急務となっています。被爆60周年という節目とも併せて「被爆者援護施策充実についての要請」を厚生労働省などに行い、被爆者の抱えている課題解決に向けた具体的な取り組みの一つとして位置づけて、交渉の糸口としていきます。要請の内容は、

  1. 保健医療福祉の充実、
  2. 被爆二世・三世への援護の推進、
  3. 在外被爆者への援護の充実、
  4. 被爆実態に関する調査研究及び啓発活動の推進

を中心に、制度政策の要求をあげ、残された課題の解決を迫っていきます。同時に政府だけでなく各政党にも積極的に働きかけ、国会での論戦でも取り上げるように働きかけていきます。

被爆60周年の広島・長崎で共同行動

 これまで広島・長崎の平和集会を8月5日と8日に共催して取り組んできた経過をふまえ、拡大して、部分的(パーシャル)に統一した大会運営を図ることが進められています。開会式を中心に検討されていますが、現時点では地元との調整などが残されており、今後具体化されます。核兵器廃絶の課題を中心とした合意できる内容という限界もあり、原水禁大会の基調や原水禁世界大会との兼ね合いなど原水禁としても詰めなけらばならない課題が残されていますが、それらも含め、慎重に対応していきます。

おわりに

 これまでの三者の取り組みを一段と深め、課題を広げていくチャンスでもありますが、原水禁としての主体性や独自の課題(原発問題や原子力政策の転換など含まれない課題)、市民団体との協力のあり方など多くの問題が残されています。これらのバランスを取りながら、具体的成果を勝ち取ることがこの60周年を生かし切ることだと考えます。三者の従来の枠をこえ、多くの市民と合流するダイナミックな運動が、いま求められています。