出版物原水禁ニュース
2005.9号 

秋期のストップ再処理全国行動に全国から結集を!

動かしちゃならない! 六ヶ所プルトニウム生産工場

放射能放出がはじまる

はじめに─トラブルつづく再処理工場

 1996年12月の操業予定だった六ヶ所再処理工場は、2007年5月に操業が繰り延べされています。その操業に向けていま、劣化ウランを使ったウラン試験が昨年12月から強行され現在もつづいています。

しかし、六ヶ所再処理工場の使用済み核燃料プールで、6月8日に再び漏えいが確認されました。建設時の手抜き工事と「総点検」時の見落としという二重のミスが招いたものでした。手抜き工事の発覚や設計ミスの発覚、各種のトラブルなど、日本原燃の安全性に対する能力に大きな問題が現れています。このままアクティブ試験(使用済み核燃料を使った試験)や本格運転が実施されるならば、いずれ大事故に結びつくのではないかと懸念されています。

破綻する再処理路線

 たびたび起きる事故や設計ミスの発覚などで、工場の稼働時期が06年から07年に遅れることが発表され、六ヶ所再処理工場の操業を延期したことによって、建設工事費が2兆1,400億円から2兆1,900億に跳ね上がりました。たった10ヵ月の延期で500億円もの巨額な資金が追加されることになり、今後もまだまだ巨額の資金の追加が予想されます。すでに再処理工場とMOX工場の建設・運営にかかわる全費用は約12兆円もの巨額な資金がかかると言われています。さらに、再処理そのもののコストは、経済産業省の試算でも、使用済み核燃料の直接処分のほうがはるかに安いという結果がでています。経済性だけでも、すでに再処理は破綻していることは明らかです。

 再処理工場から取り出したプルトニウムは、もともと高速増殖炉に使用することによって意味をもつものでしたが、その高速増殖の開発は、実用化2段階前の原型炉「もんじゅ」が1995年12月にナトリウム漏れ火災事故を起こし、現在も止まったままです。2000年の原子力長計では、高速増殖炉開発は目的ではなく選択肢の一つとなり、2005年の原子力長計では、引きつづき再処理路線は掲げています。その中では高速増殖炉の実用化を2050年といっていますが、その実用の具体性のかけらもない数字が出ただけで、その実現はほとんどないといわれています。

 さらに、つなぎとしてのプルサーマル計画は、ふつうの原子力発電よりさらに危険で、各地で反対の声が大きく、先行していた東電や関電ででは頓挫し、未だ実現していません。現在、玄海原発、伊方原発、島根原発で実施に向けた動きが出ていますが、すんなり進むとは考えられません。ウランについては、本格的な利用計画すらありません。

 すでに日本は40トンを超えるプルトニウムを持っています。再処理工場の本格稼働すれば、1年間で、長崎原爆1,000個分ものプルトニウムを取り出すことができます。これ以上再処理工場でプルトニウムを作りだすことは、日本が国際公約している「余剰プルトニウムを持たない」約束を破り続けることになり、周辺国からも日本が「核武装」の疑惑の目で見られます。そして大量のプルトニウムは、核拡散の観点からも今年5月のNPT再検討会議でも国際的に問題にされました。

 また、再処理工場が一日動くと、原子力発電所1年分の放射能が出るといわれています。日常的に地域をトリチウムやヨウ素、コバルト、セシウムなどの放射能で汚染し、いったん大事故が発生すれば、地球規模の被害をもたらします。

止めよう再処理

おわりに─秋期行動に全国からの結集を

 様々な問題をかかえ、再処理の意義すら失っているにもかかわらず、いまだ07年の稼働にむけて建設─試験が強行されています。この秋、この再処理問題を大きな焦点にすべく、現在進められている「止めよう再処理!100万人署名」を10月末に集約し、国をはじめ関係機関に提出(11月15日)すると同時に、国会前での連日の座り込みや省庁行動、議員要請(11月15日〜18日)を行い、11月19日には5,000名を超える全国集会を首都・東京(日比谷野外音楽堂)で行い、広く六ヶ所の問題をアピールしていきます。その中で、政府のプルトニウム利用路線に歯止めをかけ、政策転換の契機としていきます。ぜひ、この11月には全国の力を東京に結集させてください。