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2005.12号 

10.21国際反戦反基地集会を開催
5,000人が日比谷公園に集まり米軍再編反対を訴える

10.21国際反戦反基地集会平和フォーラムは市民グループとともに、10.21国際反戦反基地集会を日比谷公園野外音楽堂で、10.22国際シンポジウムを社会文化会館ホールで開催しました。集会とシンポジウムには、韓国・フィリピン・オーストラリア・グアムなど米軍基地を抱える国々からのゲストも参加し、米軍基地を撤退させるための連携を話し合いました。また海外ゲストは、北海道・横須賀・大阪・沖縄などで行われた地域集会にも参加しました。以下は10.21集会の報告と、諸集会での海外ゲストの発言の紹介です。


アジア太平洋地域の仲間と連帯

「ミグン・キチ・パンデ!」「トゥループス・アウト・ナウ!」…。韓国・オーストラリア・フィリピン・グアムの仲間たちが、自国語で「米軍基地反対!」のシュプレヒコールを叫ぶと、集会参加者はその言葉を唱和し、拳を振り上げました。

 10月21日夜。東京の日比谷野外音楽堂には、5.000人を超える市民が集まりました。会場には組合旗と共に、市民グループの旗や虹色のピース旗がはためき、ステージは各国の横断幕で飾られました。

 米国の推進するフォース・トランスフォーメーションによって在日米軍基地が強行され、米軍によるイラク占領は民衆への攻撃を増し、自衛隊のイラク派兵が延長されようとしています。こうした中で、平和フォーラムと市民団体は、国際ゲストを招き、「10.21国際反戦反基地集会」を開催しました。

小泉内閣と対決しよう

 集会はロック・ミュージシャンの生田卍さんの歌で始まりました。主催者を代表してあいさつに立った福山真劫平和フォーラム事務局長は、「総選挙で小泉政権が勝利したことにより、日米軍事同盟強化・憲法改悪・社会保障制度の切捨てが進む。小泉政権を倒すために、前に打って出よう」と訴えました。

 WORLD PEACE NOWの栗原学さんは、「12月14日にイラク特措法による自衛隊の派兵期限が切れる。再延長を許さないためにWPNは、12月11日に上野水上音楽堂で集会を開催する」と報告しました。

 続いて民主党の那谷屋正義参院議員、社民党の福島瑞穂党首から国会情勢の報告を受けました。また民主党の神本美恵子参院議員も駆けつけてくれました。

国際ゲストが各国状況を報告

 大きな拍手の中、国際ゲストが登壇しました。オーストラリアの仲間は「私の国の政府はオーストラリア軍のイラク派遣を、『日本政府の要請で、自衛隊を守るため』と説明している。自衛隊が撤退すれば、オーストラリア軍派遣の理由がなくなる」と訴えました。

 またグアムの代表は、「グアムの政治指導者や経済界は沖縄の海兵隊を誘致しようとしているが、民衆は米軍基地の増大を歓迎していない。しかしグアムは米国の植民地支配下にあり、公然と反戦・反基地を語ることができない」と自国の状況を説明してくれました。

 フィリピンの代表は、ミンダナオ島イスラム住民地域でフィリピン政府と米軍が進める、「テロ」掃討を名目とした住民への弾圧を語りました。

 韓国からは、米軍基地拡大のための土地収用に反対して農民が立ち上がった、ピョンテク(平澤)の闘いが報告されました。

 日本国内からは、沖縄のヘリ基地反対協、東京平和運動センター、沖縄平和運動センターから、闘いの報告が行われました。

 集会の最後に、各国語のシュプレヒコールを行い、銀座・東京駅方向に向けた、デモ行進に出発しました。


10.22国際反戦反基地シンポジウム

海外ゲストの紹介とメッセージ

デニス・ドーティーさん(オーストラリア反基地連合キャンペーン

デニス・ドーティーさん オーストラリアには30以上の米軍施設があります。最も大きな基地は「パインギャップ」で、米国の軍事衛星を管理しています。また04年に「共同統合訓練センター」の設置で合意し、3つの基地が新設されます。沖縄海兵隊を移転させる話も出ています。07年には米豪共同演習「タリスマンサブレ」が行われますが、私たちは大規模なデモを予定しています。日本からもぜひ参加してください。

ファナイ・カストロさん(グアム チャモロ・ネイション

ファナイ・カストロさん グアムは沖縄に似ています。小さな島に多くの米軍基地があります。しかし経済を米国に依存し、飲料水を米軍が管理していることもあり、基地反対の声を上げるのは厳しい状況です。私は、グアムの反米軍基地運動は孤立していると思っていました。しかし今回、多くの人たちがグアムに関心を寄せていることを知りました。私たちは沖縄海兵隊のグアム移転に反対します。共にがんばりましょう。

ローランド・G・シンブランさん(フィリピン大学教授、非核フィリピン連合

ローランド・G・シンブランさん 1991年にフィリピン上院は軍事基地協定の終了を決定し、米軍は撤退しました。しかし99年に訪問米軍協定が結ばれ、再び米軍の行動が開始されました。米軍はフィリピンを、「テロとの戦い」の第2戦線としています。米軍は、沖縄から派遣されています。この部隊のいくつかを常駐させることで「もう一つの沖縄」を作ろうとしているのです。いまグローバルな規模で、米国の侵略に対抗する民衆勢力の連携が求められています。


アガリン・サラさん(フィリピン ミンダナオ出身人権活動家)

アガリン・サラさん フィリピン南部のミンダナオ島には、キリスト教徒、イスラム教徒、被抑圧少数民族が住んでいます。この地を政府が協力する私兵集団が支配しています。またアルカイダと関係があるとされる「アブサヤフ」を掃討する米比軍事演習が行われ、その中で一般住民が不法逮捕され、虐殺されています。人権活動家の暗殺も行われています。いまのミンダナオには国際社会による監視が必要です。

ヤン・ギチャンさん(韓国民衆労総・統一先鋒隊執行委員長)

ヤン・ギチャンさん 第6期統一先鋒隊の執行委員長を務めました。統一先鋒隊には全国から500人の労働者が参加し、8月1日から16日の間、バスで韓国全土を回り、争議組合への支援や、米軍基地への抗議行動を行いました。8月11日には仁川にあるマッカーサー銅像撤去闘争を行いました。韓国では、南北統一運動も労働運動も反米運動であり、反米軍基地運動は労働組合が中心に取り組んでいます。


コ・ジソンさん(韓国緑色連合

コ・ジソンさん韓国には100以上の米軍施設があり、騒音問題を引き起こし、廃油の垂れ流しなど環境汚染の原因になっています。こうした中で住民運動の勝利が始まりました。米空軍射爆場のある梅香里では、住民が訴訟で勝利し賠償金の支払いが決定しました。烏山空軍基地訴訟でも住民が勝ちました。しかし基地から垂れ流された有害物質が、飲料水に混入する事件も起きています。基地の環境汚染を阻止するためには、米韓地位協定の改正が必要です。

チャン・ドジョンさん(米軍基地拡張反対ペンソン対策委員会

チャン・ドジョンさん 平澤には457万坪の米軍基地がありますが、さらに349万坪も拡大しようとしています。この地の農民はかつて日本軍に、その後米軍に土地を奪われました。いま米軍により3回目の追い出しが行われています。平澤の住民と諸団体は対策委員会を結成し、基地拡大に反対しています。住民たちは420日間(10月21日現在)、毎晩キャンドルで抗議を行っています。皆さんと連帯し、基地拡張を阻止し、韓半島の平和と世界平和を実現したいです。