出版物原水禁ニュース
2006.1 号 

2006年・もう一度平和と民主主義の確立を

原水禁・平和フォーラム 事務局長 福山 真劫 

私たちは、どこへ連れて行かれるのか

 あっという間に、2006年です。平和フォーラム・原水禁は、2005年も平和・核軍縮と民主主義への決意を固め、全力で取り組んできました。

しかし、私たちのめざす方向と対抗して、小泉自公政権は、9月選挙以降、米ブッシュ政権の後押しもあり、急速に、右旋回を始めています。靖国参拝に続いて、10月末の日米両政府の「米軍再編成・横須賀原子力空母母港化」合意は、市民、平和団体、地元自治体に衝撃でした。さらに予測されていたとはいえ、9条改憲をめざす自民党の憲法草案も続いて公表されました。こうした流れの中で、日米軍事同盟体制は強化され、日本の軍事大国化はさらに進み、東アジアで政治的、軍事的緊張を高めています。一方「国民生活」は、小泉自公政権の新自由主義路線=構造改革路線のため、二極分解が進み、全体として生活破壊と不安が拡大しています。このままでは、日本が崩壊してしまうのではないかという不安に包まれます。しかし小泉内閣の支持率は、私たちの常識的予測を超えて、50%を超え続けています。一方で、私たちは、なぜこうなってしまっているのかを真摯に総括する必要があります。権力の側の攻撃の強さと巧みさの分析だけでなく、私たちは、「自ら」のまた「責任を負っている運動体」の弱点を見つめ、その克服のための努力を開始する必要があります。自らは、正しい路線を掲げて、全力で取り組んでいるのになぜ後退をしていくのか。本当に闘うための布陣を作り上げることができているのか。

年末年始、運動の総括をする中で、市民団体、平和団体、労働団体、野党と連帯の輪を大きく広げ、小泉自公政権を包囲したいものです。

2006年、もう一度決意を固めなおそう

今年も、平和フォーラム・原水禁に求められている課題は目白押しです。小泉与党も、確かに衆院では3分の2の勢力ですが、磐石ではありません。私たちの闘いの組み立て方により、前進する課題ばかりです。

一つは、米軍のトランスフォーメションとの対決です。これは、従来の日米安保体制をさらに踏み越え、「不安定の弧」を視野に、日米軍事同盟体制を作り上げようとすることであり、日本における「米軍基地」の負担強化は明らかです。沖縄の辺野古沿岸部に、「新しい基地」を建設しようとさえしています。米軍基地の負担強化になる地域では、知事、地元自治体の首長、議会、住民、平和団体、労働団体あげて反対しています。とりわけ今回の「中間報告」が、地元無視の決定の経過もあり、3月に向け、闘いは大きく前進しようとしています。

二つ目は、2008年原子力空母横須賀母港化反対の取り組みです。トランスフォーメションと同じように地元の要請を無視する形で、日米両政府間で決定されました。被爆国の日本に、東京湾入り口の、3,000万人口密集地帯に、秘密のベールに覆われた原子力空母、原子力発電所を持ってこようとしているのです。知事、市長も反対の立場を明らかにしています。私たちも、地元神奈川平和運動センター、市民団体と連携して頑張らねばなりません。

三つ目は、青森県六ヶ所村、再処理工場稼動阻止の取り組みです。アクティブ試験は、12月強行は延期になりましたが、政府と日本原燃は、2月に再度強行しようとしています。再処理工場は、原発とは比べ物にならないほど危険で、環境を汚染し続けます。また核兵器の材料となるプルトニウムを生産し、日本の核保有のための条件を作ると同時に核拡散の危険性をさらに増大させます。建設と運転のコストは20兆円を超え、壮大な無駄となります。再処理工場の推移は、国際的な注目も集めています。青森現地の20年をこえる闘いを全国に、世界に拡大しましょう。

四つ目は、共謀罪反対、教育基本法改悪、国民投票法案・憲法改悪阻止の闘いです。憲法を変えようとしている勢力は、自民党、財界、米政府です。彼らの、憲法改悪の意図は明確です。9条を改悪し、米軍とともに「戦争をする国」に日本をするのです。このことに賛成するのかしないのかこれが分かれ目です。未来のため絶対に負けるわけには行きません。担わなければならない課題が多くあります。私たちが取り組まねば誰が取り組むのだという決意で頑張りあいをしましょう。「平和をめざす勢力」は、もう一度覚悟を決める必要があります。と同時に連帯の輪を大きく広げねば、勝利の展望は開けてきません。連合、平和・市民団体と連帯しよう。野党の奮闘を支援しよう。