出版物原水禁ニュース
2006.4 号 

静岡・浜岡原発の現状
──プルサーマルなど とんでもない──

浜岡原発を考える静岡ネットワーク 塚本 千代子

 2001年11月、浜岡原発1号機で前代未聞の配管破断事故が起こりました。原因は、口径60cmの余熱除去系の配管内に溜まってしまった水素の爆裂でした。さらに2号機も翌年圧力容器の水漏れ事故により、1・2号機は今なお停止した状態です。ともに20数年を経た老朽化した原発で、シュラウドや再循環系配管に膨大な数のひび割れも発見されています。

東海地震の震源直上に原発が!

マグニチュード8を超えると政府が発表し、『いつ発生してもおかしくない』と多くの研究者が警告する巨大地震が、静岡県にある浜岡原子力発電所(中部電力)の直下で起ころうとしています。浜岡原発は、現在4機稼働中。1機を増設、今試運転中です。

 私たちは、このような老朽化した原発はもとより新品の原発であってもその安全性に大きな疑問を投げかけ、その危険性に警鐘を鳴らしてきました。

特に浜岡原発は、明日起こってもおかしくないと言われている東海巨大地震の想定震源域の真上に立地しています。マグニチュード8を超えるといわれる東海地震により静岡県内のほとんどが震度6強から震度7という猛烈な地震動に襲われることは誰も否定できないものです。

20数年前の耐震設計審査指針のもとに作られた原発は東海地震には耐えられないということを、静岡県民の多くが心配しています。一旦原発震災が起これば静岡県のみならずその被害は全国におよび国家的な災害となります。しかし、“国策”ということで行政もこれまで動こうとしていません。

さらに、昨年9月に中部電力は浜岡原発4号機へのプルサーマル導入を発表しました。ただでさえ問題を抱えている原発にプルサーマルなどとんでもない話です。

地元の御前崎市長は「燃料を少し変えるだけだから安全性に問題もなく、地震とも関係はない」という耳を疑うような発言をしていました。住民の安全と安心を守るべき行政も、正常な思考をすることすらできなくなってしまっているのです。中部電力は住民の民意を問うことも怠り、ただパンフレットを地元全戸に配布しテレビコマーシャルで誇大広告もはなはだしい宣伝をしたことにより、「住民の理解を得られた」として、今年3月初めに国への設置変更許可申請を強引にしてしまったのです。

申請の許可が下りるまで1年以上の時間はありますから、今後全国のみなさんの応援をいただきながら“プルサーマル反対”の運動を続けていくつもりです。

いま、私たちは「浜岡原発を東海地震が過ぎ去るまで原発を停止しておくべきである」という、民事訴訟も起こしています。東海地震のしくみと、その地震動が原子炉機器に及ぼす影響など次々と判明してきた新たな事実をもって争っています。今後、現場検証や証人申請などが予定されており佳境に入ってきたところです。こちらにも是非とも注目していただきたいと思っています。