出版物原水禁ニュース
2006.5 号 

第1回世界平和フォーラムが開催/カナダ・バンクーバー

求められる地方自治体・市民のイニシアチブ

2006年6月第1回世界平和フォーラム

2006年6月23日〜28日、カナダ・バンクーバー市で第1回世界平和フォーラムが開催されます(表1参照)。NPT再検討会議準備会合が休会である本年、初の試みとして「世界平和フォーラム」が開催されるのは意義深いことです。世界平和フォーラムは、これまで過去多くの市民が持続可能な社会を求め結集した「世界社会フォーラム」をモデルとし、その「平和バージョン」として準備されてきました。

 2005年核不拡散防止条約(NPT)再検討会議の結果に前進的な実りはありませんでしたが、行き詰まった状況に「風穴」を開けるため、今こそ地方自治体・市民による継続的かつ地道な取り組みが強く求められます。

核廃絶を求める市民団体・NGOによる国際ネットワーク「アボリション(廃絶)2000」は、次回2010年のNPT再検討会議に向けて、いかに「成功の機会を最大化」するかが検討されています。

 広島・長崎市長が提唱する世界平和市長会議は状況を打開するため2020年までに核兵器を廃絶させる条約の締結を求める「2020ビジョン」を推進しており、世界平和フォーラムの場でその取り組みが検討されます(世界平和市長会議には2006年3月現在、世界115ヵ国・地域1,306都市が加盟)(説明1参照)。

核廃絶に取組む市民団体が残念ながらあまり多いとは言えない世界的な状況の中で、2006年世界平和フォーラム、そして2010年NPT再検討会議に向けた核廃絶運動の盛り上げと地道な前進は、私たち各々にかかっているのです。

東北アジアの平和に向けて〜米軍再編と横須賀原子力空母の課題〜

原水禁・平和フォーラムは、この第1回世界平和フォーラムの場を利用して、韓国の平和団体〈2005年「10.21国際反戦反基地集会」の国際ゲストとして来日した平和と統一を開く人々(SPARK)〉とともに、重要焦点課題である米軍再編・横須賀原子力空母配備の問題に関わるワークショップを行います(説明2参照)。

東北アジアの平和・軍縮に向けた海外の国々への、日本政府・自治体・市民からのイニシアティブならびに国際連携は未だ十分ではありません。

日本が抱える米軍再編、原子力空母配備の問題や9条改憲等様々な課題について、日本国内の苦境を打破する機会として、国際的な連携強化と国際的な平和・非軍事の流れを強めていくことが必須です。


表1 世界平和フォーラム・スケジュール(2006年6月)

説明1:2020ビジョンと木のブロック・キャンペーンの国際展開 広島・長崎両市長が世界各国の都市に呼びかけを行ってきた「平和市長会議」は、平和へのメッセージを皆さんが書いた木のブロック「国際法を守る壁」プロジェクトの趣旨に「2020ビジョン」で支持し、取り組みを呼びかけています。2005年8月9日、長崎の爆心地(原爆中心碑)の周囲に積み上げられた海外分約7万個と国内1万5千個の木のブロックの一部が、再度、カナダ・バンクーバーの第1回世界平和フォーラムの場で展示されます。また2006年7月にはハーグで開催される国際司法裁判所(ICJ)による核兵器の違法性に関する勧告的意見10周年で展示予定です。

説明2:横須賀原子力空母配備の反対要請 核廃絶の問題とも絡む横須賀原子力空母の配備(2008年を予定)ですが、「原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会」・「原子力空母の横須賀母港化を許さない神奈川県実行委員会」・「原子力空母横須賀母港問題を考える市民の会」は、3月末に神奈川県と横須賀市に47万筆の署名を提出しました。同時に、(1)原子力空母でない選択肢の可能性は十分ある点(現在米国議会は、2006年会計年度国防認可法によって、空母12隻体制の維持と通常型空母ケネディーの艦命延長工事を海軍に命じています)、(2)原子力空母はきわめて危険である点(米海軍の原子炉は、国内の原子炉と異なり、日本国、自治体による安全審査体制や情報公開もありません)、(3)港湾管理権を市長は行使するべきである点等についてさらに要請を強めていく必要があります。