出版物原水禁ニュース
2006.9 号 

《核も戦争もない21世紀を》
被爆61周年原水禁世界大会を終えて

61年目の夏

 私たちが「ヒバクシャ支援と平和・核軍縮と脱原発」を誓う8月の原水禁世界大会を開催しました。今年は、ヒロシマ、ナガサキの被爆から61年、チエルノブイリの被爆から20年が経過しています。地域からの取り組みを経て、広島には6,600人、長崎には3,800人が結集しました。集会には参加できないけれども、「平和・核軍縮」の思いを被爆地へ届けようとしてはじめた「木のブロック」は長崎爆心地公園に昨年に続いて1万5千個集まりました。また国際ゲストも、ドイツ、ウクライナ、アメリカ、中国、フィリピン、韓国から20名近く参加してくれました。

 また、今回は、アメリカ、ピースアクション、中国平和軍縮協会、韓国参与連帯、日本、ピースボート、原水禁の4ヵ国の平和団体の参加で、国際会議を福岡で開催し、6ヵ国協議に対応して、市民版・平和団体版の6ヵ国協議をめざしました(参照)。

3団体による開催

 昨年に続いて、今年も連合、原水禁、核禁会議の3団体での、「平和と核軍縮」「被爆者支援」をテーマに、広島、長崎の開会式とシンポジウムを共同で開催しました。私たちは、開会式とシンポを共同で開催すれば事たれりという立場ではありません。平和・核軍縮、ヒバクシャ支援の運動を3団体が連携することによって、前進させるということが目的です。そしていくつかの不一致課題についても、原水禁の路線を理解してもらうために開催しているつもりです。2回目ということもあり、批判的な意見よりも、内容が充実してきたと前向きに評価する意見を多く聞きました。来年どうするかは総括をする中で決定する予定です。

私たちが確認したこと

広島、長崎の一連の日程を通して、私たちは多くのことを胸に刻みました。「核も戦争もない平和な21世紀に」というのが、基本スローガンです。私たちは、このことのために全力で闘い続けてきました。しかし、いまなお痛恨の思いをこめて、核兵器が3万発も世界に存在し、核拡散の事態が生じていること、ブッシュ政権の核兵器も含む先制攻撃・単独行動主義が世界各地に戦争と軍事的緊張を拡大していること、ブッシュ政権に追随する小泉政権が憲法を蹂躙し、軍事大国化路線を暴走し、東アジアで軍事的緊張を高めている状況を目の当たりにしています。

そうした状況を踏まえて、私たちの基本的取り組みである被爆者援護、平和・核軍縮・脱原発の3本柱の取り組みを確認しました。まず、被爆者援護の課題についてです。現在も、27万人の被爆手帳保持者がおり、政府の不十分な政策の中で、生活・健康の問題で不安な状態に置かれ続けています。被爆者援護法の改正をはじめ、集団訴訟の支援、在外被爆者の支援、被爆二世、三世の支援など多くの課題があります。とりわけ今年は、被爆二世、三世の政策の充実を求めて署名運動が始まります。連合・核禁会議と連携して厚労省交渉等全力で取り組みを強めねばなりません。

平和と核軍縮の課題について

平和と核軍縮を前進させるには、NPT体制を強化するしか道はありません。2000年に合意された13項目プラス2の実現めざして、世界の平和団体、平和市長会議と連携しての取り組み強化が求められています。ブッシュ政権の「核兵器による先制攻撃」、「新たな核兵器開発の動き」絶対に許してはなりません。劣化ウラン弾の取り組みも重要です。また、東北アジアで「平和と非核地帯化」の取り組みも重要です。このためには、日本のダブルスタンダード政策が問題であり、「非核3原則」を基本に「米国の核の傘から離脱」が求められます。

 原子力政策の転換と脱原発の社会作りの課題ですが、政府は、原子力政策大綱の中でも明らかなように、プルトニウム利用路線を推進しようとしています。

 原発関連施設立地県を中心としながら、全国各地での闘いが拡大しています。原発新増設反対の取り組み、青森六ヶ所再処理工場稼動阻止、プルサーマル計画反対の取り組み、もんじゅ稼動反対の取り組み、などなどです。こうした闘いを全国で支援しあいましょう。

おわりに

ヒロシマ、ナガサキを風化させてはなりません。若い人たちに、引き継がねばなりません。職場、地域から、広島、長崎で学んだことを実践しましょう。