出版物原水禁ニュース
2008.4  

平和フォーラム総会・原水禁全国委員会を前に
憲法理念の実現と政権交代を目指して

平和フォーラムの総会(07年)

昨年の平和フォーラムの総会(07年4月・総評会館)

平和フォーラムは来る4月25日に総会を開き、新年度の活動方針などを決めます。ここでは、特徴的な課題と取り組みをあげます。

失われたものを取り返す攻勢へ

2001年に成立した小泉内閣は、新自由主義に基づく経済政策を推進しました。規制緩和で多くの失業者を生み、地方と中央、大企業と中小企業の大きな格差を生み出しました。「民でできるものは民で」と公共サービスの民営化が進み、マンションの構造計算書偽装事件や郵便局の民間委託でも分かるように、国民サービスの低下が問題となっています。「改革」といわれるものの歪みは、社会的弱者の生活を直撃しています。

引き続く安倍内閣は、「戦後レジームからの脱却」を標榜し、小泉内閣の経済政策を受け継ぎながら、衆議院での圧倒的優位を利用し、改悪教育基本法、国民投票法、防衛庁の省昇格など復古的なナショナリズムを基盤に、「戦争する国づくり」を積極的に進めました。日本はバブル経済後の失われた10年、そして小泉・安倍内閣の中で、戦後培ってきた憲法理念に基づく、人権、平和そして民主主義の多くの財産を失いました。

しかし、昨年7月の参議院選挙において国民は大きな決断を下し、参議院での与野党逆転を勝ち取りました。長く続いた梅雨の時代に、ようやく薄日が差してきたのかと感じる年でした。私たちは、この間に失われたものを取り返さなくてはなりません。反転し攻勢に転じていくのが08年度の平和フォーラムの課題です。

原子力空母の横須賀母港化阻止を柱に

平和フォーラムは、今年度の平和課題の取り組みとして「原子力空母の横須賀母港化阻止」に重点を置いて、総力を挙げた運動展開を提起します。平和フォーラムの底力を発揮し、日米両政府、在日米軍の心胆を寒からしめる成功を勝ち取らねばなりません。

さらに、米兵による女性性暴力事件や海上自衛隊のイージス艦「あたご」の漁船衝突事件など、米軍及び自衛隊による国民の安全を脅かす事故が頻繁に起きています。「武力で平和はつくれない」─憲法9条に象徴される徹底した平和主義を基本に、憲法改悪をねらう隠謀にきびしい打撃を与えようではありませんか。今年度から提起する「憲法9条キャンペーン」も、生活の現場に根ざして根気よく取り組む必要があります。

NPT再検討会議に向け核の不拡散を

また、昨年の新潟県中越沖地震は、柏崎刈羽の原発に対して大きな被害をもたらし、原発の安全神話を覆すものとなりました。原子力の平和利用を推進してきた政府・電力会社に方針転換を迫る大きな事件でした。しかし、いまだ政府・電力会社は、原発再開、プルトニウム利用の拡大を模索しています。

環境問題をメインテーマに7月に先進国首脳会議=「G8洞爺湖サミット」が開催されます。原子力利用を温暖化防止の基本に据えようという動きがありますが、私たちは脱原発・自然エネルギーの利用推進こそ将来に向けたエネルギー政策であると確信して、取り組みを進めます。

「核と人間は共存できない」ことを明確にする国民運動の展開も迫られます。核不拡散のとりくみの中心である核兵器不拡散条約(NPT)体制を空洞化しようとするアメリカとインドの原子力協定の動きも見過ごせません。2010年に予定されるNPT再検討会議に向けて、今夏の原水禁世界大会を取り組みの一歩としなくてはなりません。

この他にも平和フォーラムの課題は山積しています。ヒバクシャの権利確立に向けても動き出しました。在日外国人の地方参政権問題や、環境・食料などの課題も同様です。これらの動きを大切にし、決して後退させてはなりません。そのためにも、今秋にも予想される衆議院総選挙においては「民主・リベラル勢力」の躍進を期すことが重要です。

憲法理念の実現をめざす世論形成を図ることが平和フォーラムの役割であり、その結果として「民主・リベラル勢力」による政権交代が実現できるのです。