90.再処理・プルサーマル問題全国会議/要請(02/17 20:39)


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再処理・プルサーマル問題全国会議が2月15日〜16日に開催され、原発、核関連施設現地を始め、全国から参加がありました。同時に行われた申し入れ、要請行動から、いくつかの要請文を紹介します。

2006年2月16日
電気事業連合会
会長  勝俣 恒久 様

原水爆禁止日本国民会議
議長  岩松 繁俊
千代田区神田駿河台3-2-11総評会館

プルトニウム利用計画の撤回と核燃料サイクル事業からの撤退を求める

 1月6日、貴連合会は、プルトニウム余剰を持たないという国際公約のつじつまあわせとして「六ヶ所再処理工場で回収されるプルトニウムの利用計画について」(以下プルトニウム利用計画)を公表しました。プルトニウム利用計画は、日本政府として「余剰プルトニウム」を持たないという国際公約をし、それに基づき03年8月の原子力委員会が「電気事業者がプルトニウムを分離する前に、利用時期や場所を明確にする」と決定しました。ゆえにアクティブ試験を前に、電気事業連合会はその具体的な使途を明確にし、原子力委員会がその妥当性を判断することが重要な意味を持っていました。そのことが、青森県等との安全協定の前提にもなっていました。

これは、計画の現状を無視した「机上の空論」で、再処理工場でのアクティブ試験や本格稼働をさせるためのつじつま合わせに出されたものです。私たちはここに計画を提出した貴連合会に対して強く抗議します。

 公表されたプルトニウム利用計画では、原発での利用開始時期を2012年度以降としただけで何ら具体的に特定もできませんでした。中でも東京電力においては「原発3〜4基」とするだけでどの原発で実施するかですら明示できないものでした。現時点においてプルサーマル計画について地元や周辺地域の了解をすべて得られた原発はありません。

 プルトニウム利用計画の中心をなす東京電力は、地元の刈羽村では、住民投票でプルサーマル計画が拒否され、新潟・福島両県では、プルサーマル計画の事前了解が白紙に戻され、県知事も強く反対の姿勢を示しています。特に福島県知事は、核燃料サイクル政策そのものに対して疑義を表明するなど、地元の反発が強い状況にあります。関西電力では、MOX燃料のデータ改ざんや美浜原発事故など相次ぐ事故や不祥事で、東電同様に地元の信頼を失っています。

 そのような中で、貴連合会がプルトニウム利用計画を出したことは、先に指摘したように、再処理工場を稼働させるためのまさに「つじつま合わせ」でしかありません。このまま強引に再処理の操業へ持ち込めば、余剰プルトニウムをますます増やすことになり、核拡散の観点からも国際的批判がますます強まることになり、計画の破綻も明らかです。

 すでに国内外には43tものプルトニウムを保有していますが、その具体的な使途については全く明らかにされていません。また、今回公表された中で電源開発の大間原発は、国の審査すら通っておらず、建設もこれからどうなるかという段階です。

「未だ詳細な利用計画を確定するに至っていな」と認めているにもかかわらず、そのような計画をベースに、六ヶ所再処理工場のアクティブ試験や本格稼働につなげていくことに断固反対し、「プルトニウム利用計画」の撤回を求め、以下の申し入れをします。

  1.  電力事業者が公表した実施地域での公の場での住民討論会を行い、広く民意を問うこと。
  2.  民意に従い「プルトニウム利用計画」を撤回すること。

以上


2006年2月16日 

電源開発株式会社
 社長 中垣喜彦 様

原水爆禁止日本国民会議
議  長  岩松 繁俊
千代田区神田駿河台3-2-11総評会館

大間原発のプルトニウム利用計画公表に抗議し、原子力計画の放棄を求める要請

 1月6日、貴社は、国に対して六ヶ所再処理工場で回収されるプルトニウムを、原則として六ヶ所MOX燃料加工工場の竣工に合わせて2012年以降に計画し、炉心の1/3をMOX燃料として装荷していくと公表しました。現在、六ヶ所再処理工場を含め核燃料サイクル自体の先行きも不明確な中で、それがあたかも既定通り順調に進むことが当然のように利用計画を出していること自体、国策に安易に迎合したつじつま合わせのものでしかありません。まして、国民的な合意もないまま強引に進められる、大間でのフルMOX利用は問題です。あらためて、今回のプルトニウム利用計画の公表に抗議します。

 特に貴社が計画している全炉心フルMOX燃料利用は、世界のどの国の原発でも実施されたことのないものです。まして貴社として大間原発が原発建設・運転の最初のものになることを考え合わせれば、その安全性や信頼性に大きな危惧を感じます。さらに日本では、各地のプルサーマル計画そのものが、いまだ原発立地地域の住民の多くの反対や不安に直面しています。そのうえ事故や事故隠し、データ改ざんなどによっていまだどこにも実施できていない状況にあります。大間でのフルMOX燃料利用の危険性はさらに大きいものです。

 2005年には電力自由化が一段と進むいま、大間にコストの高いフルMOXの原発を建設する正当な理由は見あたりません。まして珠洲原発や巻原発など電源開発基本計画に組み込まれても、電力需要の低迷とあいまって撤退している現状を考えれば、貴社が、民間企業に移行し、厳しい経営環境の中でコスト削減など積極的に進め、事業の効率化に取り組んでいる一方で、頑迷に原発推進を進めることは、貴社の経営感覚を疑うものです。  

さらに2011年の運転開始という目標かかげられても、なんら実現する保障もありません。むしろ核燃料サイクルの破綻など十分に想定できます。これ以上地元に幻想を振りまくことは、健全な地域の発展を阻害するものです。

 貴社の大間原発計画からの撤退は、すでにその条件は整っています。これ以上強引に進めていけば、貴社とともに地元に深い傷を残すものです。速やかな原発計画の放棄を求め、以下の申し入れをします。

  1. 国内外からのプルトニウムの調達先を明らかにすること。
  2. 貴社の「プルトニウム利用計画」の具体的内容を明らかにすること。
  3. フルMOX利用についての安全性や必要性など、公の場での討論を行うこと
  4. そのうえで民意に従い、大間原発の原発計画を撤回すること

以上


2006年2月15日

東京電力株式会社
社長 勝俣 恒久 様

原水爆禁止日本国民会議
議長  岩松 繁俊
新潟県平和運動センター
議長  小日山紀郎
福島県平和フォーラム
代表  住谷 圭造

プルサーマル利用計画の発表に対する申し入れ

六ヶ所再処理工場のアクティブ試験を前に、06年1月6日、電気事業連合会が06年〜07年度に六ヶ所再処理工場で作り出されるプルトニウムの利用計画を公表し、原子力委員会が了承しました。その中で、貴社の利用計画も公表されましたが、現在貴社のプルサーマル計画は、この間の相次ぐ事故隠しや地元の住民投票での拒否により、福島、新潟両県に知事も計画に対して事前了解の取り消し、計画自体が白紙撤回されています。中でも福島県知事は、プルサーマル計画だけでなくプルトニウム利用政策に対しても疑問を表明しています。

このような中で、貴社は「立地地域の信頼回復を最優先に努める」としながら、2012年以降に福島・新潟の原発3?4基で実施との発表は、これは地元に対する具体的説明もないまま、地元の意志を無視する発表となりました。住民からの信頼を得るとしながら、その裏で貴社の都合を早々と表明することは、貴社の住民に対する不誠実な姿勢が如実に現れています。特に新潟県知事は、昨年12月にこの計画が発表される直前に「信頼回復が何よりも優先されるべきと認識しており、(プルサーマル計画なぞ)現時点において議論以前」とする異例とも言える要請を東電・原子力委員会に行いました。今回の計画発表後、県民・住民は、不快感を露に示しています。

その後貴社では、原子炉給水流量計ならびに復水流量計の偽装や原子炉再循環系配管のひび割れなど相次ぐ不祥事や事故を起こしています。まずなされるべきは、安全への信頼回復を優先させなければならないはずです。今回のような知事や住民の意志を無視し、不安をあおるような発表は、信頼を得ることの対極にあるものです。ついては、私たち三団体は、今回の発表に対し抗議するとともに、以下に申し入れます。

  1. 新潟県および福島県はじめ福島県議会、県民世論は「本県でプルサーマル計画は実施しない」であり、これを真摯に受け止め、同計画を白紙撤回すること。
  2. 現在保有しているMOX燃料は直ちに廃棄すること。

以上


2006年2月15日

声明文

プルサーマルに関する電事連の「不退転の決意」は空文句にすぎない
青森県知事はアクティブ試験を認めてはならない

六ヶ所再処理工場のアクティブ試験を憂慮する全国の市民

 2月17日、青森県三村知事は電気事業連合会を訪ねます。青森県は、六ヶ所再処理工場のアクティブ試験で抽出されるプルトニウムの利用については、国の原子力政策大綱によって保証されているとしています。ではなぜ三村知事は電事連に行くのでしょうか。それは、英仏のプルトニウムを使う2010年度までの従来のプルサーマル計画について、電事連の「不退転の決意」を聞きにいくためだといいます。

 電事連が現在も撤回しない「2010年度までに16?18基の原発でプルサーマルを実施する計画」は実現不可能というのが常識です。三村知事が求める「不退転の決意」は青森県民を愚弄する空文句にすぎません。再処理できるのはプルサーマルが実施できる目処が立っている電力会社の使用済み核燃料だけのはずです。三村知事は六ヶ所再処理工場のアクティブ試験計画を認めるべきではありません。

 国の原子力政策大綱があるからといって、六ヶ所再処理工場で抽出されるプルトニウムの利用が保証されないことは、1月6日に電事連が公表した六ヶ所再処理工場回収プルトニウム利用計画からも明らかです。計画は東京電力が地元自治体の反対により、利用場所となる原発の名前すら記載できませんでした。またどの電力もプルトニウムの使用開始時期も終了時期も明記していません。それでも国にすがろうというのが青森県の姿勢です。

 他方で、わざわざ電事連に行ってまで決意を聞きに行くということは、青森県が国をまるまるは信頼していないということを示しているのではないでしょうか。あるいは、従来のプルサーマル計画が進んでいないことについて疑問を突きつけられた青森県が国に問い合わせたのに、それは電気事業者に聞いてくれと突き放されたのかもしれません。

 それにしても、従来のプルトニウム利用計画というのは、英仏で取り出したプルトニウムを利用するものです。これについての決意を聞いたところで、六ヶ所再処理工場のアクティブ試験で取り出されるプルトニウムの利用が進むわけではありません。三村知事の電事連訪問は全く意味がありません。

 その上、従来の計画についても、これが破綻していることは、現実をみれば明らかです。1997年に立てた1999年からの計画は全く進んでおらず、2006年の今になっても1グラムのプルトニウムも消費されていません。原子力委員会が、六ヶ所再処理工場回収分の計画公表を求めたのに、従来の計画について公表を求めなかったのも、計画が事実上消滅していることを認めているからでしょう。電事連の「不退転の決意」は空文句にすぎません。三村知事は電事連に「騙される」為に東京に行くのでしょうか。

 このまま六ヶ所再処理工場のアクティブ試験を実施しても、取り出されるプルトニウムの使い道はなく、すぐさま国際公約に反する余剰プルトニウムとして青森県に留まるでしょう。国策に付き従うだけでは、使用済核燃料、高・低レベル核廃棄物、余剰プルトニウムから使用済MOX燃料に至るまで、青森県が核のありとあらゆる排泄物を背負い込むことになってしまいます。

以上 

六ヶ所再処理工場のアクティブ試験を憂慮する全国の市民(32団体)

牛小舎/核燃を考える住民の会/核燃から海と大地を守る隣接農漁業者の会/核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団/再処理工場について勉強する農業者の会/花とハーブの里/PEACE LAND/三陸の海を放射能汚染から守る岩手の会/柏崎原発反対地元三団体/原発反対刈羽村を守る会/みどりと反プルサーマル新潟県連絡会/脱原発福島ネットワーク/核燃やめておいしいごはん/核のゴミキャンペーン/グリーンピース・ジャパン/原子力資料情報室/原水爆禁止日本国民会議/ストップ・ザ・もんじゅ東京/東京電力と共に脱原発をめざす会/日本消費者連盟/ふぇみん婦人民主クラブ/福島老朽原発を考える会/浜岡原発を考える静岡ネットワーク/核のごみキャンペーン・中部/原子力発電に反対する福井県民会議/グリーン・アクション/美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会/島根原発増設反対運動/原発さよなら四国ネットワーク/原発さよならネットワーク高知/からつ環境ネットワーク/脱原発ネットワーク・九州

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