2001年3月22日
IFEフォーラム御中
財団法人 レーザー技術総合研究所
550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4大阪科学技術センター
フォーラム平和・人権・環境
原水爆禁止日本国民会議
議 長 岩松 繁俊
事務局長 佐藤 康英
公開質問状
前略
HOYA株式会社が米国の核兵器研究所のレーザー核融合施設「国立点火施設(NIF)」にガラスを納入しようとしている問題で、同社は、貴フォーラムの文書を根拠の一つとして納入を正当化しようとしています。この件について2点質問させて頂きますので、文書で回答くださいますようお願い申し上げます。
1. HOYAは、2月20日付けで原水爆禁止日本国民会議に対して回答を送付し、その中で、1998年3月4日午後に開かれた貴フォーラム(旧称ICFフォーラム)の国際シンポジウム「慣性核融合エネルギー開発の展望と国際協力」に触れ、この「シンポジウムにおいて、国際的視点から慣性核融合エネルギー開発に関する議論が展開され、ICFの研究内容や広く公開されており、『その情報から核兵器を作ることはできない』こと及び『NIF計画は、国防技術の維持・拡大を中心に据えたものではない』との結論を得ています。」としています。そして、「Forum Flash」ICFフォーラム (1998年5月23日付け)を同封してきております。
この文書の中では、リバモア研究所のウイリアム・ホーガン氏の発言は9行でしか紹介されておらず、軍事研究については、「米国は国際エネルギー機関(IEA)に対し、IFEの国際協力を働きかけており、これが実現されればIEAの活動はIFE開発に一層集約され、軍事応用研究との分断も確立されることになるはずである。」と述べているにすぎません。
一方、同じ文書の4ページで、貴フォーラム副幹事長でもあられる大阪大学レーザー核融合研究センター山中龍彦教授が「今回のパネル討論で得た最大の収穫は、NIF計画がわが国のマスコミで報道されている様な国防技術の維持・拡大をメインに据えた計画でないことが明らかになった点であろう。」と述べておられます。
ところが、HOYAが同時に送付してきたエネルギー省の文書(The National Ignition Facility (NIF) and the Issue of Nonproliferation, Final Study Prepared by the U.S. Department of Energy, Office of Arms Control and Nonproliferation (NN-40), December 19, 1995)の8ページには次のようにあります。「NIFの主たる目的は、核兵器に関連した物理学の専門家集団を米国で維持することにある。」また、14ページには次のようにあります。「核兵器維持管理計画におけるNIFの主たる役割は、もっと一般的な意味で核兵器に関連した物理に関する中核的な知的・技術的能力を維持することにあるが、セカンダリーやブースト型プライマリー過程の一部に関連したコンピューター・コードの予測能力の改善のための特定のデータを提供することもできる。」
貴フォーラムでは、どのような根拠でNIFは、「国防技術の維持・拡大をメインに据えた計画でない」と断言されているのか、具体的にご説明ください。
2. 上記のシンポジウムに続いて、貴フォーラムが1999年11月9日午後に開かれたシンポジウム「レーザー核融合研究開発の進め方」の報告書は、当日の発言をそのまま載せています。そこで、電力中央研究所研究顧問の苫米地顕氏は、ホーガン氏に次のように質問しています。「米国では、IFEの計画というのは、NIFの建設をベースに作られており、NIFは防衛計画のためにエネルギー省から資金が調達されています。そして、予算の非常に少ない枠組みだけが、慣性核融合エネルギー開発の方に投じられていると言うことであります。しかし、このIFEあるいはICFの国際協力ということを念頭において、私が伺いたいのはこの軍事に直接関連するものと、そうでないもの、つまりこの核融合エネルギー科学と区別することができますか?」(43ページ)
これに対し、ホーガン氏は、「ええまったくそれは違うものです」(43ページ)と答えた後、「ICFターゲットに関してシドニー大学の先生が核兵器の爆発に関係していないんだということを明確に発言しています」(44ページ)と述べています。このシドニー大学の先生とはどなたで、具体的にどのようなことを発言されたのかご教示ください。回答先: 101−0062 東京都千代田区神田駿河台3−2−11総評会館5F
電話 03−5289−8224 /FAX 03−5289−8223