核情報

2008.10.14

北朝鮮テロ支援国家指定解除関連文書

米国は、10月11日、北朝鮮に対するテロ支援国家の指定を解除すると発表しました。下にこの件に関する米国政府のプレス・ステートメントとファクト・シートを訳出するとともに、外務省のサイトの関連ページを貼り付けました。背景については、「北朝鮮はゆっくりだが着実に前進と米研究所」 (核情報 2008年1月31日)及び「六者協議における各国の約束」 (核情報 2008年3月11日)をご覧ください。

  1. 非核化検証措置に関する米国とDPRKの合意 米国プレス・ステートメント
  2. 検証に関する米国・北朝鮮の了解事項 米国ファクト・シート
  3. 米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除について(中曽根外務大臣談話) 外務省
  4. 朝鮮新報(日本語)の関連記事リンク(朝鮮外務省発表)

参考




非核化検証措置に関する米国とDPRKの合意 米国プレス・ステートメント

U.S.-DPRK Agreement on Denuclearization Verification Measures

ショーン・マコーマック

ワシントンDC

2008年10月11日

朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)は、北朝鮮の非核化行動の検証に関する相当の協力を意味する一連の検証措置に同意した。これらの了解事項は、別のファクト・シートに詳しく述べてある。

北朝鮮が最近提供した協力と合意、そして、法的な解除基準を北朝鮮が満たしたという事実に基づき、国務長官は、DPRKに対するテロ支援国家指定を解除した。この措置は、即座に発効した。

北朝鮮は、その核施設の無能力化を再開すると述べた。これは、6者協議[6ヶ国協議]の「行動に対する行動」という原則が機能していることを示すものである。

我々は、日本の関心事――とりわけ、DPRKによる日本人の拉致から生じるもの――に対応する上で日本とDPRKの間の話し合いにおいてみられた最近の進展を歓迎する。我々は、DPRKに対し、日本の関心事に遅延なく対処するよう強く要請する。米国は、拉致問題に関する日本の立場を心から支持する。我々は、拉致被害者及びその家族の苦しみを忘れておらず、決して忘れることはない。

DPRKは、2006年の核実験、拡散活動、人権侵害、そして、共産主義国としての地位から生じる数々の制裁措置の対象となり続ける。

米国は、北朝鮮の核計画・活動の検証可能な終焉に向けて努力し続ける。

検証に関する米国・北朝鮮の了解事項 米国ファクト・シート

U.S.-North Korea Understandings on Verification

スポークスマン・オフィス

ワシントンDC

2008年10月11日

六者協議の参加者は、ここしばらく、プロセスが進展する中で、信頼できる形で北朝鮮の非核化を参加者が検証できるようにするための検証措置の重要性について議論してきた。

六者協議の各代表団の首席代表らは、7月に、検証措置について議論するために会合を開き、参加者の間でドラフト文書が交換された。

7月12日、中国――六者協議の議長――は、プレス・コミュニケを発表し、検証措置には、施設への訪問、文書の検討、技術者との面談、及び六者が合意するその他の措置が含まれると述べた。

北朝鮮政府の招待により、米国の交渉チームが六者を代表して、検証措置に関する突っ込んだ討論をするためピョンヤンを10月1-3日に訪れた。

これらの話し合いに基づき、米国と北朝鮮の交渉者らは、数々の重要な検証措置に合意した。これらには以下が含まれる。

  • 六者すべての専門家が、非核国の専門家も含め、検証活動に参加できるとの合意。
  • IAEAは、検証において重要な協議・支援の役割を果たすとの合意。
  • 専門家らが、すべての申告済み施設、そして、相互の承諾に基づき、未申告の施設へのアクセスを得るとの合意。
  • サンプリング及び科学捜査活動を含め、科学的手順の使用に関する合意。
  • 「検証議定書」の中に含まれるすべての措置は、プルトニウム関連計画、そして、ウラン濃縮及び拡散活動があればそれらにも適用されるとの合意。さらに、六者文書の遵守を監視するために六者により既に合意されている「検証メカニズム」は、拡散・ウラン濃縮活動に適用される。

これらの検証措置に関する米国・DPRKの合意は、米国と北朝鮮の間の合同文書に成文化されており、他の了解事項を含んでいて、突っ込んだ協議を通じて再確認されている。合意及び関連する了解事項は、他の六者協議参加者に伝えられている。

これらの措置は、近い将来に最終化し六者によって採用されるべき「検証議定書」のための基礎となるだろう。

6月26日に提出された北朝鮮の申告の検証は、北朝鮮が5月8日に提供したヨンビョンからの1万8000ページ以上の運転記録の検討によって既に始まっている。

中曽根外務大臣談話  米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除について

中曽根外務大臣談話

米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除について

平成20年10月12日

  1. 11日(米国時間)、米国は、北朝鮮が一連の検証措置に合意したとして、北朝鮮のテロ支援国家指定解除を発表した。
  2. 本年6月26日に北朝鮮が核計画の申告を提出して以降、日米間を始め、六者の間では、しっかりとした検証の具体的枠組みを構築するための緊密な協議が行われてきた。そのような協議を踏まえ、米国は、先般のヒル国務次官補の訪朝を含め、累次にわたり北朝鮮側との協議を行ってきた結果、今般、米朝間において、未申告施設を含む施設へのアクセスやサンプル採取を含む一連の検証措置について合意に達した。
  3. 我が国としては、六者会合の目標である朝鮮半島の非核化のためには、実効的な検証の具体的枠組みの構築が極めて重要と考えている。今回の米朝間の合意を基礎として、早期に六者間で検証の具体的枠組みに関する文書を採択するため、引き続き米国を始めとする関係国と連携しつつ、取り組んでいく。
  4. 本日の発表に先立ち、ブッシュ大統領から麻生総理に対しても、これまでの米朝間の協議の結果につき電話にて説明があった。その際、ブッシュ大統領からは、「拉致問題については強い気持ちを抱いている。また、日本国民が強い懸念と不安を持たれていることを理解している。被害者家族への深い同情と、この問題を解決するための誠実な気持ちをお伝えしたい。」との発言があった。我が国としては、核問題と同時に、拉致問題を含む日朝関係も前進するよう、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、最大限の努力を行っていく。

朝鮮新報(日本語)の関連記事リンク(朝鮮外務省発表)


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