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Gensuikin原子力

2005年04月19日

青森県知事のMOX工場立地同意に対する声明

 4月14日、青森県の三村申吾知事は、青森県六ヶ所村に日本原燃が計画しているMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)加工工場の立地について合意を表明しました。そして19日は立地協定調印するとの事です。これにより日本原燃は、協定締結後、国に事業許可申請を提出し、提出から5年後の2010年ごろの操業開始を目指しています。

 しかし、今回の立地同意は、再処理工場に対する80%をこえる県民の不安の声が示される中で、新たな核燃料サイクル施設の建設はさらに県民の不安を高めるものです。さらにMOX燃料を利用するプルサーマル計画そのものが不透明な状況にあります。東電では、事故隠しや住民投票などにより福島や新潟での計画の目途もたっていません。関電はデータ改ざんや美浜原発事故で、これまた目途がたっていません。玄海原発や伊方原発のプルサーマル計画についても、地元をはじめ多くの反対の声が挙がっています。またそこで使用される燃料そのものは海外でのものを使うことになっており、六ヶ所のMOX燃料を利用する原発の目途もいまだ明確になっていません。

 たとえ六ヶ所再処理工場がフル稼働して年間800トンの使用済み核燃料を再処理し、約5トンのプルトニウムを回収したとして、国際公約の余剰を持たないという立場のもと、電気事業連合会はこれらを消費するために2010年には16基~18基の軽水炉でプルサーマル計画を実施するといいます。しかし、再処理工場の建設もプルサーマル計画そのものも予定取り進捗する保障はどこにもありません。むしろ現時点で考えてもプルサーマル計画の実施は破綻していることは明らかで、プルトニウム需給バランスが崩れることは必至です。使用目的のないプルトニウムの分離・抽出は、核拡散の点からも国際世論の反発を必ず受けるものです。

 さらに、国際原子力機関のエルバラダイ事務局長が打ち出したウラン濃縮・再処理施設の新規建設5年間凍結の提案では、「六ヶ所再処理工場は対象外となっても、MOX燃料工場やウラン濃縮施設の再開、また第二再処理工場はとうなるかわからない」(外務省参与・遠藤哲也)と言われるように、国際的な動きも不透明です。

 その上、今回のMOX工場建設という既成事実を優先することにより県と六ヶ所村は2006年から2年間に9億8000万円の電源三法交付金を受け取ることをになり、原発関連の交付金依存の財政体質をますます強めることになります。そのことは地方財政を破綻に追いやるものでしかありません。

 青森県民にとって、長期的な観点に立てばたつほど、利益のないMOX加工工場の立地同意に私たちは強く反対するものです。

 2005年4月15日
フォーラム平和・人権・環境
原水爆禁止日本国民会議
議  長 岩松繁俊


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