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Gensuikin反戦・平和

2005年05月27日

NPT再検討会議決裂─核廃絶署名850万の重みはどこへ?

NPT再検討会議は、成果を出せずに決裂、閉会する。CTBT早期発効や新型核兵器開発への懸念に対して、全面拒否に終始した米国の責任は重大である。核保有国の核軍縮義務の遵守とともに、NPTの外、または条約内の「抜け穴」を利用した、核開発の放棄を核廃絶署名850万の人々とともに強く訴える。

「消極的安全保障」を核保有国に求める面でも、プルトニウム抽出をすすめて新たな核拡散の要因になりかねない再処理工場運転開始でも、日本政府は核軍縮へむけた国際的努力が明確でない。NPTの維持・発展はもちろんだが、自国の政策から、明解な核軍縮・不拡散への潮流をつくらなければならない。

以下は、連合・原水禁・核禁会議の声明文である。



核拡散防止条約(NPT)再検討会議の決裂に強く抗議

 5月2日から27日の間、ニューヨークの国連本部で開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議は、最終文書を採択できないまま、決裂し閉会する。核兵器廃絶を願う被爆国民としてこの最悪の結末に強く抗議する。

 2000年の再検討会議では、核保有国の核兵器廃絶への「明確な約束」や包括的核実験禁止条約(CTBT)早期発効など核軍縮に向けた13項目を明記した最終文書が採択され、核兵器廃絶へ国際世論の期待は大きく高まった。平和市長会議はこの「約束」を受け「2020ビジョン」を提言し、核兵器廃絶への具体的な道筋を訴えた。

 私たち連合・原水禁・核禁会議の3団体は、この「2020ビジョン」を支持し、全国規模で核兵器廃絶1000万人署名を取り組むとともに「核兵器廃絶ニューヨ−ク行動」として統一派遣団を組み、再検討会議が開かれているニューヨーク市の街頭で訴え、850万人の署名を携え、被爆国民の声を国連本部に届けた。

 今回のNPT再検討会議はこうした2000年合意を後退させたばかりか、北朝鮮のNPT脱退問題と核兵器開発、イランの核開発疑惑、「核の闇市場」問題などについても責任ある議論と方向を打ち出すことができなかった。一方、CTBTの死文化の動きや小型核兵器開発を進める米国のNPT再検討会議での姿勢は、多くの国から批判があがった。核兵器超大国である米国のこうした態度は、世界平和の流れに逆行するものであり、許されない。

 今回のNPT再検討会議が残念な結果に終わったとはいえ、核兵器廃絶への願いや運動が後退した訳ではない。5月3日には155カ国1億5千万人の組合員を擁している国際自由労連(ICFTU)が連合との共催で核兵器廃絶に向けた労働組合の国際会議をニューヨーク・国連チャーチセンターで開催した。国際労働運動が戦後60年目にして初めて核兵器廃絶への具体的行動を起こした意義ある取り組みである。

 今年は被爆60年。あらためて被爆国日本からノーモアーヒロシマ、ノーモアーナガサキ、ノーモアーヒバクシャの訴えをしっかりと世界に届け、核兵器廃絶を実現しなければならない。連合・原水禁・核禁会議は、さらなる団結を強め、被爆地広島、長崎とも連携して粘り強く取り組んでいく。

2005年5月27日
日本労働組合総連合会
原水爆禁止国民会議
核兵器禁止平和建設国民会議


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