原水禁ホームへ  
Gensuikin

2005年09月22日

第4回6カ国協議の共同声明に対して

北朝鮮の核問題をめぐる第4回6カ国協議の共同声明に対する声明

9月19日に採択された共同声明は、「朝鮮半島の検証可能な非核化」の目標の再確認と、朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮と略)が「すべての核兵器と現存する核プログラムの放棄」を約束し、同時に米国が北朝鮮に対し攻撃や侵略をする意図のないことも保証した内容となった。「核の放棄」には、早い時期にNPT(核拡散防止条約)や IAEA(国際原子力機関)の保障措置に復帰することも含まれている。6カ国協議開催以来、初めての合意文書だ。

これは、北朝鮮の核廃棄への第1歩であり、米国もその単独行動主義と北朝鮮敵視政策から譲歩し、歓迎すべき進展となった。東北アジア非核化への道筋の足がかりとなるような朝鮮半島の恒久的平和体制に関する協議や地域安全保障への協力も示され、6カ国協議の枠組みがさらに発展する可能性もある。

査察や検証の具体的過程が決められていないなどまだ難問は山積みだが、11月からの第5回6カ国協議をはじめ、粘り強い交渉を続ける必要がある。

核の平和利用については、北朝鮮がその権利を主張し、5カ国はその発言を尊重するとしている。共同声明には、軽水炉提供の可能性も盛られており、それが重要な論争点となっている。この問題の根源には、NPTのもとで認められた核の平和利用が核開発の抜け穴になっている事がある。この点を考慮するならば、米国は今年の再検討会議で見せたようなNPT軽視の姿勢を改め、国際社会と共に 核不拡散・核軍縮の本道に戻るべきだろう。

平和外交の上で日本のとるべき道は、東北アジアにおける核拡散問題をさらに複雑にする核兵器利用可能物質プルトニウムの生産・蓄積をやめることが第一だ。核不拡散の新たな国際的枠組みとして提案されている再処理・ウラン濃縮のモラトリアムに積極的に取り組むべきだ。北朝鮮に透明性のある行動を求めるためには自ら明解な核政策を示す必要がある。

すでにプルトニウムを40トン以上保有する日本では、「核燃料サイクル政策についての中間取りまとめ」などの国際的に通用しない論議で、経済性のない核燃料サイクル政策の維持を盛り込んだ「原子力政策大綱」を原子力委員会が決定しようとしている。12月に予定される六ヶ所再処理工場の「アクティブ試験」という実質的稼働によるプルトニウム生産の強行は、東北アジア地域に脅威と不安定をもたらすものである。国際的に明解な核政策を示して、東北アジア非核化への次の一歩を積極的に進めることが、いま求められている。


固有リンク | トラックバック(1) PingURL: http://www.gensuikin.org/cgi-bin/mt-tb.cgi/20