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Gensuikin

2006年12月22日

防衛庁長官の核搭載艦通過容認発言に対する質問主意書

米軍の核搭載潜水艦などが日本周辺を通過する場合、「日本をかすめるような状態で潜水艦が動く分には『持ち込ませず』の概念で読むことができるのではないか」と久間防衛庁長官は、11月16日に放映されたテレビ番組で発言。

安倍総理大臣は後に、非核三原則の堅持を表明しましたが、閣僚からはそれと異なる発言が続きました。内閣の姿勢を明らかにするため、社民党福島みずほ議員に要請、12月14日同議員より質問主意書が提出され、20日に回答が出ました。

久間章生防衛庁長官の「緊急時の核搭載艦による領海通過容認」発言に関する質問主意書

 本年十一月十六日に放映されたテレビ番組において、久間章生防衛庁長官は、米軍の核搭載潜水艦などが日本領域をかすめる場合、「『持ち込み』にはならない」と発言した。その後、安倍晋三内閣総理大臣は、非核三原則を堅持することを表明したが、一方で非核三原則の解釈及び核保有について、安倍内閣の閣僚から様々な発言が続いている。久間防衛庁長官の発言及び内閣の姿勢を明らかにするため、以下質問する。

一 緊急時における核搭載艦の日本領海通過容認発言について

  1. 「緊急時」とは、どのような状態を指すのか。
  2. 「緊急時」であると認定するのは、日本政府と米国政府のどちらなのか明らかにされたい。
  3. 「緊急時」を日本政府が認定するのであれば、日本政府は、どのような条約、法律等に基づいて判断するのか、具体的に示されたい。
  4. 「通過」とは、領海内のどの程度までの進入を言うのか、具体的に示されたい。
  5. 「通過」には、核搭載艦による警備等を含む防衛上の目的で通過すること又はとどまることも含まれるか。
  6. 「核搭載艦」とは、どのような装備の搭載を指しているのか、具体的に示されたい。
  7. 緊急時における核搭載艦の日本領海通過を容認できるのであれば、その場合の日本の法的根拠は何か。
  8. 緊急時において核搭載艦が日本領海を通過する場合は、事前通告や事前協議は行われるか。
  9. 緊急時において核搭載艦が日本領海を通過する場合で、事前通告や事前協議が行われない場合でも、少なくとも事後協議は行われるのか。
  10. 事前通告、事前協議、事後協議の内容について、国民にはどのように報告するのか。
  11. 日本政府は、核搭載艦が日本領海を通過したかどうかをどのように検証するのか。
  12. これまでに、緊急時における核搭載艦の日本領海通過の許可について、日米政府間で議論は行われているのか。行われているのであれば、いつ、どのような議論が行われたのか、明らかにされたい。

二 緊急時における核搭載艦による日本領海通過容認発言に対する内閣の立場について

  1. 緊急時における核搭載艦による領海通過は、非核三原則に反すると考えるが、政府の見解を示されたい。
  2. 安倍内閣総理大臣は、本年十一月三十一日に、非核三原則を堅持する立場を表明している。久間防衛庁長官の発言は、安倍内閣総理大臣の立場とは異なるという理解でよいか。
  3. 核保有に関して、閣僚から安倍内閣総理大臣の立場と異なる発言が繰り返されていることについて、どのように考えるか。政府の見解を示されたい。

三 非核三原則の変更について

  • 現在、防衛庁を「防衛省」にするための法案が国会で審議されている。防衛庁が防衛省になった場合、日本政府が堅持するとしている非核三原則を変更する、又は異なる解釈を示すことがあり得るか。

右質問する。

内閣参質一六五第四二号

平成十八年十二月二十日

内閣総理大臣 安部 晋三

参議院議長  扇 千景 殿

参議院議員 福島 みずほ君提出

 久間章生防衛庁長官の「緊急時の核搭載艦による領海通過容認」発言に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

 参議院議員福島みずほ君提出久間章生防衛庁長官の「緊急時の核搭載艦による領海通過容認」発言に関する質問に対する答弁書

一の1から9まで、11及び12ならびに二の1について

 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号。以下「日米安保条約」という。)並びに日米安保条約第六条の実施に関する交換公文及びいわゆる藤山・マッカーサー口頭了解上、核装備を有する米軍艦の我が国了解の通過を含め、いかなる核兵器の我が国への持込みも事前協議の対象である。核兵器の持込みについての事前協議が行われた場合には、政府としては、常にこれを拒否する所存である。したがって、政府としては、非核三原則を堅持するとの我が国の立場は十分確保されると考えている。

 また、核兵器の我が国の持込みについて米国が事前協議を行うことは、日米安保条約及びその関連取極に基づく条約上の義務である。米国は、累次にわたり、米国としては日米安保条約及びその関連取極に基づく日本に対する義務を誠実に履行してきており今後とも引き続き履行する旨確認しており、米国より核兵器の我が国への持込みについての事前協議がない以上、米国による我が国への核兵器の持ち込みがないことについて、政府として疑いを有していない。

一の10について

 政府としては、核兵器の持込みについて事前協議が行われた場合は、特別な事由がない限り、国会に報告することとしている。

二の2及び3並びに三について

 政府としては、非核三原則を堅持する立場に変わりはない。


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