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Gensuikin

2007年04月18日

凶弾に倒れた伊藤一長 長崎市長を悼む

伊藤一長・長崎市長が、凶弾に倒れ、お亡くなりになりました。被爆地長崎から核廃絶に向けた様々な活動や発言を続けられ、核不拡散体制を否定するインドへの米国の原子力協力に対して、いち早く日本政府へ要請したことなど、記憶に新しいところです。

ハーグの国際司法裁判所で被曝写真を手に、核兵器の違法性を涙ながらに主張された事も忘れられません。

哀悼の意を表すとともに、原水禁・平和フォーラムの声明と、連合・核禁会議との三団体の共同声明長崎県内56団体が出した共同抗議声明を紹介します。



言論を封じる暴力を許すな!
─伊藤一長長崎市長の死を悼む─

 統一地方選挙の最中、4月17日、伊藤一長長崎市長が凶弾に倒れた。

 長崎市においては、1990年1月にも当時の本島等市長が右翼団体幹部に銃撃され重傷を負った。私たちの記憶に新しい。昨年8月の加藤紘一元自民党幹事長の自宅への放火事件からも1年とたたない。暴力を持って言論を封じ、自己の思いを遂げようとする卑劣な行為を許すことはできない。

 政治家が、自己の信条を訴え、民主的手続きをもって有権者の審判を仰ぐという選挙最中の事件は衝撃的である。

 戦前・戦中の言論統制・弾圧の時代に、人は自由に物言うことを渇望していたに違いない。戦後、私たちは、日本国憲法の下で、自由に物言える社会を構築してきた。それは、国民の主権を保障する基本であった。このような事件は、繰り返し行われてきたが、民主主義社会への明確な攻撃であり、国民の主権を脅かす重大な行為である。このような事件を許す社会であってはならない。

 安倍首相は、事件に対し最初の記者会見で「厳正な調査」と「真相究明」を求めたが、政治に対する暴力への批判には言及しなかった。国の政治をあづかる者として、まず初めに、この事件を厳しく糾弾する姿勢が欲しい。

 私たちは、物言えぬ暗い時代へ戻るわけにはいかない。今、このような卑劣な行為に、毅然とした態度で立ち向かう必要がある。自由な言論が封じ込められるなら、きっと私たちは国の行く末を誤ることになろう。

 伊藤市長は、世界中で、被爆地長崎の市民の思いを代弁し核廃絶と被爆者支援を訴えてきた。このことによって運動が萎縮することもあってはならない。市長のご冥福をお祈りするとともに、核廃絶の運動の進展とこのようなテロに屈せず、私たちが大きな声をあげていくことを確認しようではないか。

 私たちが、主張すべきを主張していくことが、民主主義を守ることが、伊藤一長市長の遺志であるに違いない。

2007年4月18日

フォーラム平和・人権・環境
原水爆禁止日本国民会議



2007年4月18日
日本労働組合総連合会
原水爆禁止日本国民会議
核兵器禁止平和建設国民会議

伊藤一長長崎市長の死を悼む

ー民主主義を破壊する蛮行に強く抗議するー

4月17日、伊藤一長長崎市長が、暴力団の凶行により亡くなられた(4月18日)ことに対して、私たちは強い衝撃受けたと同時に、ここに心からの哀悼の意を捧げるものです。

いかなる理由があれ、民主主義を破壊する暴力=テロ行為は、政治家の自由な活動を妨げるものであり、絶対許してはならない。まして肉体的抹殺をおこなうことは断じてゆるされない蛮行です。1990年の本島長崎市長(当時)に続く事件だけに、今回の事件の徹底的な解明と対策を求めるものです。

伊藤一長市長は、これまで被爆地の市長として核兵器廃絶の先頭に立ち、国内外でリードしてきました。特にこの間、三団体共催の「長崎平和集会」でのご協力をはじめ、2005年のNPT再検討会議むけては、私たち三団体が取り組んだ「核兵器廃絶1000万署名」には賛同者として参加していただきました。さらに、国連で核兵器廃絶を各国代表に訴え、国内的には、「核兵器廃絶-地球市民集会ナガサキ」の開催や「日本非核宣言自治体協議会」の事務局を担当するなど積極的に世論を喚起してきただけに、伊藤一長市長の突然の死は、誠に悔やまれます。

核兵器という最大の暴力に立ち向かった伊藤市長が、暴力によって倒されたことは、国家によるものであれ個人のものであれ、いかなる暴力も人間の命を奪うことは許されないということをあらためて確認し、今後も核廃絶を求めつつけるとともに、あらゆる暴力に対して私たちは対峙していくものです。そのことが伊藤一長長崎市長の死に報いるものと考え、行動を強化して行きます。

以上



伊藤一長長崎市長のご逝去に心から哀悼の意を表するとともに
市長への銃撃・殺害を糾弾し、暴力の追放と民主主義の擁護を訴える声明

4月18日午前2時28分、伊藤一長市長はついに帰らぬ人になりました。

まだ事件の背景は明らかになっていませんが、現役の市長が、市長選挙の真っ最中に選挙事務所の前で暴力団幹部に銃撃され殺害されたという事態に、私たちは皆一様に、驚き、怒りにふるえています。

選挙は民意の赴くところを明らかにしようとするものであり、それはいわば民主主義の実践そのものです。選挙運動中は候補者と有権者がじかに触れ合うことが大切にされるのでみんな無防備になります。そんな場面を狙う暴力は卑劣という以外ありません。

長崎では、1990年に本島市長が右翼団体幹部に白昼市役所玄関で銃撃されるという事件が起こりました。また昨年8月には、自民党の加藤紘一元幹事長の実家が右翼団体幹部の放火によって全焼させられました。これらは明らかに政治家の思想と言論を封殺しようとするテロでした。

しかし、この間日本では、政治家だけでなく、新聞社、大学教授、ジャーナリストも脅迫や暴力の対象になり、意に添わない存在を暴力によって脅迫し、殺害せんとする行為がはびこり始めているのではないかと懸念せざるを得ません。暴力にものを言わせるのではなくて、円満な話し合いによって物事を決していこうというのが民主主義社会の基本ルールです。テロや暴力はこのルールを真っ向から否定するものです。それは民主主義の破壊であると言わなければなりません。

テロや暴力は、人びとを威嚇し、発言や行動を萎縮せしめ、強者に服従させようとする効果をもちます。だから私たちは、いまこそ、いかなる暴力も許してはならないことを声高に主張しなければなりません。そして暴力を追放し、思想及び良心の自由を最大限に保障し、違いを認め合い、違う者同士が共生し合う寛容な民主主義社会の確立をめざしていかなければなりません。

時代はいま、教育基本法の改悪から憲法の改悪へと一直線に進もうとしています。日の丸君が代の強制や愛国心教育は精神の自由を侵害し、国のために進んで犠牲になる教育を始めようとするものです。同時に、60年前のあの悲惨な戦争と原爆から学び取った貴い教訓である「戦争の放棄」を捨て、自衛軍を認め、軍の海外派遣ができる憲法改悪をしようとしているのが安倍政権です。私たちはこの政治の醸し出す戦争肯定の雰囲気と論理が社会における暴力容認につながっているのではないかと推測します。

そう考えると、暴力追放・民主主義擁護の主張は、自然に改憲反対に連動してゆきます。非暴力主義の象徴が憲法9条だからです。私たちは、伊藤市長の無念さを思い、憲法9条の旗を掲げて、すべての暴力の否定と民主主義の擁護確立を、心の底から訴えます。

2007年4月18日

<賛同団体>

長崎市民運動ネットワーク長崎/ばってん・うーまんの会/戦争法に反対する市民の会/戦争と原爆展実行委員会/長崎県被爆二世の会/活憲21ながさき/市民ネットワークさせぼ/部落解放同盟長崎県連/ナガサキ女性国際平和会議/I女性会議ながさき/自主・平和・民主のための広範な国民連合・長崎/矯風会長崎支部/長崎YWCA/長崎県被爆教職員の会/長崎県被爆二世教職員の会/ながさき平和大集会実行委員会/岡まさはる記念長崎平和資料館/長崎県憲法を守る会/長崎県高齢者退職者問題連絡会/長崎県退職女性教職員連絡協議会/退女教長崎支部/退女教西彼支部/長崎県退職教職員等連絡協議会/退教協長崎支部/退教協西彼支部/原水爆禁止長崎県民会議/長崎県平和運動センター/自治労長崎県本部/長崎県職員連合労組/長崎県教組/JPU長崎県連協/都市交長崎交通労組/都市交佐世保交通労組/国労長崎県地区本部/全農林長崎県協/全港湾長崎県支部/全水道長崎県支部/全自交長崎県タクシー労組/全国一般長崎地方本部/建設長崎/長崎私交通労組/私鉄総連島原鉄道労組/私鉄総連五島バス労組/私鉄総連壱岐交通労組/私鉄総連対馬交通労組/長崎地区労/佐世保地区労/諫早地区労/島原地区労/大村地区労/東彼地区労/県北地区平和センター/下五島地区平和センター/上五島地区平和センター/壱岐地区平和センター/対馬地区平和センター/

4月18日現在56団体

(連絡先)長崎県平和運動センター
長崎市桜町9-6長崎地区労会館内
FAX 095-825-8837