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Gensuikin

2008年08月20日

長崎・広島から米印原子力協定反対の声強まる

長崎の被爆者5団体が原子力協力協定反対、日本政府にNSG会合で承認しないよう強く求める声明を発表。広島では県原水禁のメンバーなど50人ほどが平和記念公園の原爆慰霊碑前に座り込み、米印原子力協力協定に明確な反対を求める要請書を出しました。

日本政府がNSGでインドへの核関連技術提供を容認する方針だとする報道を受けて、各地で怒りの声が上がっています。政府は既に反対の態度を明らかにしたニュージーランドとともに先頭に立ってインドを核拡散の例外としないよう行動するべきです。

参考


核拡散につながる「米印原子力協力協定」の発効に反対する声明

米国とインドが進めている「米印原子力協力協定」は、核不拡散条約(NPT)体制の枠外で核実験を行い、かつ、核兵器を保有するインドに例外措置としての特典を与えるものです。インドは、NPT条約における核兵器国としての軍縮義務からも、非核兵器国としての国際原子力機関(IAEA)による全ての核施設の保障措置(査察)を受ける義務からも免れます。

一部の核施設の査察が行われるようになりますが、むしろ、外国からの核燃料の輸入を通じて、国産燃料を核兵器に回すことが出来ますし、機微技術の移転を核兵器開発に転用することを阻止することができません。これはインドの核軍備増強に寄与するものであり、南アジアにおけるさらなる軍拡競争にも繋がりかねません。国際社会はNPTを中心とする核不拡散・核軍縮体制の崩壊の危機に直面しているといえます。

8月1日のIAEA理事会での保障措置協定承認に続き、8月21〜22日に予定されている原子力供給国グループ(NSG)会合でこの問題が審議され、インドへの燃料供給を例外扱いとするためのガイドラインの変更が承認されるおそれがあります。NSGはコンセンサスで意思決定が行なわれており、被爆国・日本は45ヶ国のNSG加盟国の一国として、NPT体制崩壊を防ぐために重要な役割を担っています。一部報道では、日本政府が容認する方針を固めたと報じられていますが、被爆地への背信行為であり、断じて許せません。

世界各地の市民・NGOからは米印原子力協定に反対する声が高まっています。広島と長崎の市長もIAEA理事会にむけて外務大臣へ要請を行ないました。8月9日の平和宣言でも取り上げられました。8月に来崎されたジャヤンタ・ダナパラ元軍縮問題担当国連事務次長も地元紙とのインタビューでNPT体制の崩壊の危機を訴えました。

私たちは、核軍拡・拡散につながる実質的なインドの核保有容認を絶対に認めることはできません。「米印原子力協力協定」にあらためて反対の意思を明らかにするとともに、日本政府がNSG会合において承認しないよう強く求めます。

2008年8月19日

長崎県被爆者手帳友愛会 会長 中 島 正 徳
長崎原爆被災者協議会 会長 谷 口 稜 曄
長崎原爆遺族会 会長 下 平 作 江
長崎県被爆者手帳友の会 会長 井 原 東洋一
長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会 議長 川 野 浩 一