原水禁ホームへ  
Gensuikin

2008年11月15日

「ガラス固化体製造試験報告」に関するヒアリング

 11月14日14時から、参議院議員会館第1会議室で、原子力政策転換議員懇談会の原子力安全・保安院ヒアリングが行われました。日本原燃が10月27日に原子力安全保安院に提出した青森県六ヶ所村・核燃料再処理工場のガラス固化体製造試験報告に関するものです。

原発で使用した核燃料を実際に再処理する「アクティブ試験」は、使用済み核燃料のせん断が10月に終わりましたが、肝腎の高レベル放射性廃棄物(死の灰)のガラス固化工程が満足に運転出来ていません。

ヒアリングには、国会議員で作る原子力政策転換議員懇談会の近藤正道参議院議員、市民グループなどが出席、日本原燃が提出したものが、結果報告と題しながら、中身の大半は経過報告に過ぎず、最終的な報告になっていない点を中心に、保安院の見解を質しました。

原子力安全保安院の担当者は、「最終報告としては不可解と感じた」と述べました。それに対して、議員や市民グループからの「それならば不受理とするべきだったのでは」との質問には、最後まで明確な回答を得られませんでした。

使用済み核燃料を「再処理」すれば、非常に強い放射線と高い熱を出し続ける高レベル放射性廃棄物が取り出されます。工場内では液体でタンクに貯めますが、長期間の貯蔵・管理が困難なのでガラスとまぜて固化させることになっています。放射線と発熱のため人間が近づけないので、2メートルの壁に囲まれた中で、遠隔操作で作業します。

ガラス固化技術は、東海再処理工場のガラス固化施設(TVF)のものが引き継がれました。TVFでは、高レベル廃液に含まれる白金族元素(パラジウム、ルテニウムなど)などが堆積して、ガラス固化体容器にうまく流下しないなどのトラブルが続発、この構造的な欠陥がそのまま六ヶ所にも引き継がれた模様です。解決策は1200℃にもなる放射性廃液を攪拌するという、およそ常識では考えられないようなものです。

核燃料の「再処理」自体、経済的に無用のものですが、放射性物質をあつかう、その技術自体に構造的な欠陥をかかえたままの運転では、地域住民の安全はもちろん、世界中にも危険をまき散らしかねません。試験結果が不可解のまま、巨大な潜在危険性を持った再処理工場を運転することは許されません。