原水禁ホームへ  
Gensuikin

2001年11月20日

海山町における住民投票についての声明

                海山町における住民投票についての声明

 11月18日、三重県海山町で原発誘致の賛否を問う住民投票が行われ、危険な原発による地域振興ではなく、命と環境を守り、安全で豊かな地域づくりを選択したことは、脱原発に向けた歴史に新たな1ページを加えた快挙であり、海山町住民に心より敬意を表します。同時に、誘致否決は、宮崎県串間町、山口県上関町、青森県大間町など具体的に原発誘致や建設計画を進めている地域に再考を迫り、政府や推進側に原子力政策そのものの抜本的見直しを求めるものです。

 今回の住民投票は、90%近い高投票率の中で、有権者の59.16%に当たる5215票の誘致反対の声を集め、圧倒的な勝利に終わりました。
 この結果、海山町議会は原発誘致反対の議会請願を採択し、原発誘致はピリオドを打たれることになります。
 海山町の原発誘致をめぐっては、中部電力が1963年に、海山町・大白浜や紀勢町と南島町・芦浜など3カ所が原発建設候補地としてあげられ、当時海山町では地元の反対もあって断念させた経緯がありました。中部電力は、最終的に芦浜に絞り込み、立地に向けて動きを強めました。しかし、芦浜原発計画も、37年に及ぶ反対運動の積み上げで、2000年2月に北川三重県知事の白紙撤回発言で原発問題に終止符が打たれました。
 そのような流れの中で、今回の誘致否決は、あらためて紀伊半島には原発はいらないことを住民自ら明確に示しています。
 今回の住民投票は、原発誘致派が電力会社の具体的計画がない段階で、誘致すべきかどうかのについて判断を求めた「異例」のものでした。住民投票条例成立後2ヶ月という短期間での投票や、町が原発についての十分な情報提供を一切しなかったことなど、多くの問題点を含んだ住民投票であったと指摘せざるを得ません。
 そのような中で、誘致派が主導した住民投票は、原発立地による交付金や地域振興を誘い水として進められましたが、「原発のお金より、命や暮らしの安全」を選択した圧倒的多数の声を、国や電力会社は重く受け止めなければなりません。新潟の巻町-刈羽村-海山町と続いた住民投票で、国策といわれれる原子力政策への「NO」の声は、既に国民が原子力政策の転換を求めている具体的な証左です。あらためて、国や電力会社は、新潟や芦浜そして海山の民意を理解し、一刻も早く原子力政策の転換をはかるべきです。
 同時に、現在、政府や原発推進派は、地球温暖化対策の切り札として原発を据え、2010年までに10基~13基の原発建設を予定していますが、原発に比重を置いた現在の温暖化対策を早急に見直すべきです。
 私たち原水爆禁止日本国民会議は、今回の住民投票を踏まえ、あらためて原子力政策の根本的な転換を求めます。そして、原子力に頼らないエネルギー政策の確立と具体的行動を推進していきます。

2001年11月20日

                              フォーラム平和・人権・環境
                              原水爆禁止日本国民会議
                              議  長 岩松 繁俊
                              事務局長 佐藤 康英


[ ] > 固有リンク | トラックバック(0) PingURL: http://www.gensuikin.org/cgi-bin/mt-tb.cgi/368