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Gensuikin

2002年09月02日

東京電力の事故隠しに対する声明

東京電力の事故隠しに対する声明
 
 東京電力の柏崎刈羽、福島第一、第二原発の三原発の13基で、1980年代後半から90年代にかけ、シュラウドのひび割れなどのトラブルについて、修理記録の改ざんや虚偽報告など29件の不正が内部告発によって明るみに出されました。さらにそれが東電の指示によるものだったという証言も出てきました。

このことは、またしても原発への信頼を大きく損なうものであり、食品業界と同様に、国民生活の基幹をになう電力業界の組織的不正行為を、私たちは断じて許すわけにはいきません。厳重に抗議すると同時に全データの全面公開を求めます。
 また、不正が行われた13基の原子炉の即時停止と詳細な総点検を求めます。中でも現在もひび割れなどが修理されずに残っている原発が稼働し続けていることは犯罪的な行為です。「住民の安全」の側に立ち即時点検・停止を進めることが急務です。あわせて全ての原発・原子力施設の総点検の実施を求めます。
 今夏、東京電力は、プルサーマル計画を実施しようとして、福島第一原発3号機、柏崎刈羽原発3号機の定期検査を利用しMOX燃料を原子炉に導入しようしていました。刈羽村では住民投票によって拒否されているにもかかわらず強引に押し進めようとしていました。すでに2年前に内部告発で指摘されていたにもかかわらず、「原発は安全だ。プルサーマルを実施して欲しい」と事業者や国側のプルサーマル推進は、安全をないがしろにするものであり許されるものではありません。現在、「プルサーマル計画の実施は当面見送る」としていますが、見送りではなく中止すべきであることはもはや明らかです。国民的レベルで原子力への信頼が失われたいま、プルサーマル計画、再処理計画からの完全な撤退を私たちは強く要求します。 
 さらに東京電力が組織した虚偽記載調査委員会には、「当時の責任者」を加えるなど、その原因究明への態度にも大きな問題があります。原因究明と今後の安全に対する信頼を大きく損なうものです。また、東京電力側の犯罪的行為が糾弾されるのは当然のことですが、原子力政策の企画立案し、チェックする立場の国の責任は極めて重く、抜本的な安全行政の再構築がされなければなりません。
 すでに世界は確実に脱原発に進んでいます。経済的合理性もなく、安全性も確立されていない、使用済み核燃料を再処理しプルトニウムを利用する核燃料サイクルを進めるのは日本だけで、強引にプルサーマル計画や再処理工場の建設を進めています。今回の事件でも日本の原子力業界の安全に対する意識と能力の欠如がいよいよ明白となりました。
 私たちは、あらためて脱原発を押し進めると同時に、プルトニウム利用政策の根本的な転換へ今後も全力で運動を強化して行きます。

2002年9月2日
フォーラム平和・人権・環境
原水爆禁止日本国民会議  
議 長 岩松 繁俊


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