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Gensuikin原子力

2004年10月27日

六ヶ所村の再処理工場の中止要請・集会

原子力委員会が公表した試算でも、43兆円にのぼる費用をかけ、危険で使い道のないプルトニウムを作る計画──核燃料の再処理を止めるため、集会と国会議員への要請を行いました。
講演する伴さん再処理工場の建設中止を求める集会

26日朝から大阪など全国から国会近くの憲政記念館に集まって、まず「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画」を策定する新計画策定会議にも参加されている原子力資料情報室の伴さんから、日常的に放射能を排出する再処理工場の危険性と、ありあまるプルトニウムをさらに増やす不経済性と国際的な波紋を指摘する講演。その後小グループに分かれて、衆・参の各議員に六ヶ所の再処理工場の建設の中止について要請しました。下にその中身を付けておきます。


2004年10月26日

国会議員各位

原水爆禁止日本国民会議
議長岩松繁俊
千代田区神田駿河台3-2-11総評会館
電話03-5289-8224

核燃料サイクル政策の見直しと六ヶ所再処理工場の建設の中止についての要請

国政運営に対する日々のご努力に敬意を表します。
さて、現在、原子力委員会が進めている「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画」を策定する新計画策定会議では、核燃料サイクルの推進を堅持していこうとしています。その中心となる六ヶ所再処理工場の建設も、06年7月の稼働に向けて、劣化ウランを使ったウラン試験や実際の使用済み核燃料を使ったアクティブ試験などが予定されています。

しかし、22日に原子力委員会がこれまでの既定路線である使用済み核燃料の全量再処理の総コストが43兆円となる試算を公表しました。これは経済産業省のこれまでの試算の約2倍に当たるもので、あくまで計画通りに稼働することが前提で、事故や老朽化などのトラブルが起これば、国民の負担が一気に跳ね上がることが予想されています。今の国家の税収は41兆円です。それを上回る43兆円という金額がいかに莫大なものであるかがわかります。六ヶ所村の再処理工場建設の例をみても、建設費は当初7600億円の予算だったものが、現在はその3倍に膨れ上がっていますが「国策」の名の下に強引に建、設が進められています。一般の企業であればとてもできないような事業です。

その再処理工場の下には活断層が走っています今月23日に起きた新潟中越地震は阪神淡路の震災に続きあらためて地震の脅威をまざまざと私たちに実感させるものでした。震災と原発の災害が加われば、過去の震災の比ではない事態が引き起こされる可能性があります。再処理工場やウラン濃縮施設、東通原発など様々な原発・核燃料サイクル施設が集中する下北半島での大規模な震災は、悲劇的な状況を招くことも考えられます。まして、再処理工場のかかえる放射能の量は、一般の原発以上のものです。

さらに、再処理工場で取り出すプルトニウムの使い道がないのも問題です。現在我が国は、40トンを越すプルトニウムを保有しています。これは周辺諸国に対する大きな脅威となっています。そしてこのプルトニウムを利用するプルサーマル計画や高速増殖の研究開発など、どれも頓挫しています。まして06年の再処理工場の稼働によりつくり出されるプルトニウムの利用先さえ明らかでありません。利用先が明確にされなければ、再処理できないという国際公約もあり、実際に六ヶ所再処理工場の運転が順調に進むかどうかも極めて不透明となっています。

このような現状を踏まえ、核燃料サイクル路線を押し進め、強引に再処理工場の建設進めることが、本当の意味で国益となるのでしょうか。青森県民の8割の人たちが再処理工場に不安や疑問を抱えたまま、なんらの国民的合意もなく、一部推進論者の意見で多額な費用負担や危険を負担することが本当に必要でしょうか。

私たちは、現在進められている六ヶ所再処理工場の建設の中止と共に、核燃料サイクルの根本的見直しを求め、国会議員の皆様に下記の要請をいたします。私たちの声は、一部の団体の声ではなく、多くの国民が抱えている声だと自負をしております。それらの声によろしくお応えくださり、国会の場で十分な議論をお願いいたします。

  1. 多額な負担を強いる核燃料サイクル路線の根本的な見直しを求めます。
  2. 六ヶ所再処理工場のウラン試験、アクティブ試験の中止を求めます。
  3. 原子力施設の地震対策の強化と老朽化した原発や古い耐震設計基準の原発の停止を求めます。

以上


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