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Gensuikin原子力

2004年11月12日

核燃料サイクル政策の凍結と見直しを要望します

本日11月12日午後2時、再処理とめたい!首都圏市民の集い(仮称)は内閣総理大臣宛てに別紙要望書「核燃料サイクル政策の凍結と見直しを要望します」を提出しました。

 本日午後4時より開催予定の原子力委員会・新計画策定会議における核燃料サイクル政策の基本方針のとりまとめを受け、この11月15日にも核燃料サイクル協議会が開催されると報じられています。同協議会で政府が従来どおりの全量再処理政策の堅持が確認されると、青森県内では六ヶ所再処理工場のウラン試験のための安全協定締結を結ぶ手配が進むとも報じられています。


 私たちは原子力全般への不安・不信の高まりと、政策の見直しを求める声の高まりのなか、拙速に後戻りしにくくなるウラン試験開始に反対し、核燃料サイクル政策の凍結と見直しを要望することとしました。


 再処理とめたい!首都圏市民の集い(仮称)では、同協議会が開催される11月15日の抗議行動、月末には国会議員との学習活動などを当面準備し、青森で共通の思いをもつ住民と連帯し、安全協定締結に反対するキャンペーンを行います。

 また、安全協定締結した場合、試験用劣化ウラン輸送が行われる場合などを想定し、首都圏を中心に市民のネットワークを拡充し、ウラン試験の中止を呼びかける計画です。





2004年11月12日


内閣総理大臣

小泉純一郎殿


核燃料サイクル政策の凍結と見直しを要望します


再処理とめたい!首都圏市民の集い (仮称)


 昨日、核燃料サイクル協議会の開催がこの11月15日にも東京で開催されるとの報道がありました。協議会の構成は、政府からは内閣官房長官はじめ関係閣僚および原子力委員長、ならびに資源エネルギー庁長官であると聞き及んでいます。私たちは政府を代表する総理に、核燃料サイクル政策の凍結と見直しを要望します。


 核燃料サイクル政策の見直しを求める国民の期待は膨らんでいると考えます。安全性への不安、電力料金への新たな費用転嫁への拒否感の高まりにより、いっそう政策見直しへの期待は膨らんだと考えます。

 核燃料サイクル政策のなかでも特に六ヶ所再処理工場の凍結を求めています。多数の死傷者を生んだ関西電力株式会社の美浜原発やJCO臨界事故、そして一昨年の東京電力株式会社の不正事件を例に出すまでもなく、原子力事業者への不信は高まりこそすれ、不信が解消されるきっかけはこれまで皆無と言っても過言ではないでしょう。原子力事業者への不信は、六ヶ所再処理工場を建設する日本原燃株式会社に対しても同様です。


 政府は、次の閣議了解等により、使用済み核燃料の全量再処理を核燃料サイクル政策の基本政策としていると承知しています。「当面の核燃料サイクルの推進について」(1997年2月閣議了解)、「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画」(現行は2000年11月策定)、「エネルギー基本計画」(2003年10月閣議決定と国会報告)。

 昨年暮れ、経済産業省の審議会で、六ヶ所再処理工場を中心とした核燃料のバックエンド費用がおよそ19兆円にものぼるとの試算がなされ、国民に驚きと波紋を投げかけています。加えてこれら政府の基本政策が定まる以前に、使用済み核燃料を全量再処理する場合と直接処分する場合の費用試算が複数なされ、現行政策の全量再処理よりはるかに直接処分が安価に済むということが国民に知らされないままで今日に至ったことが明らかとなりました。「失われた10年」とも表現された政策論議の空白は、上記の事業者への不信と同様、原子力行政への不信の高まりとなっています。


 現在、2005年中の策定を目途に、新たな「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画」の審議が行われています。原子力委員会の新計画策定会議では、従来の全量再処理に加え、部分再処理、直接処分、当面貯蔵といった政策オプションについても審議されました。しかし新計画策定会議の委員構成は、当初から全量再処理を支持する委員が大多数であり、「先に結論ありき」「ガス抜き」と表現される在り様です。

 六ヶ所再処理工場の地元青森県はじめ、国民から見直しの声が寄せられたにもかかわらず、十分な審議時間をとらぬまま、これまでの報道等によれば本日開催の第12回策定会議において核燃料サイクル政策の基本方針として全量再処理をベースとしたとりまとめが行われると報じられています。新計画策定会議の資料にもあるように、青森県の調査では、81.6%もの県民が核燃料・原子力関連施設の安全性に不安をもっています。また、青森県民の多くが、政府与党内や政府関係者による六ヶ所再処理工場の凍結や核燃料政策見直しの発言や論文などから、政府による見直しへの期待が膨らんでいます。


 私たちは今般の核燃料サイクル協議会開催にあたり、核燃料サイクル政策への関心の高まりを受け、総理はじめ政府関係各位に次の要望をいたします。



  1. 核燃料サイクル政策の凍結を要望します。

      ウラン試験等、放射性物質を使うことによって、後戻りが難しくなり、政策の柔軟性を失います。

  2. 核燃料サイクル政策の見直しを要望します。

      長く原子力情報の取り扱いでは、国民の知る権利が大きく侵害され、その回復には至っていません。国民が原子力政策の立案に参加するには、十分な時間と丁寧な情報交換と徹底した議論が必要です。




再処理とめたい!首都圏市民の集い(仮称)


連絡先

原水爆禁止日本国民会議

東京都千代田区神田駿河台3−2−11総評会館

電話03−5289−8224


原子力資料情報室 03-5330-9520/大地を守る会 047-398-5531

日本消費者連盟 03-5155-4765/グリーンピースジャパン 03-5338-9800


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