アクティブ試験中の使用済み核燃料再処理工場で11日、放射性物質を含む洗浄水約40リットルを漏えいする事故があった。漏れた洗浄水にはおよそプルトニウム1グラム、ウラン260グラムなどの放射性物質が含まれる。
「トラブル」発生は11日未明、これを「放射性液体の軽度な漏えい」として翌12日の午後まで発表しなかった日本原燃の態度は再処理工場を受け入れた地域住民の信頼を裏切る重大問題である。
岩手県宮古市の熊坂義裕市長も、三陸沿岸への影響を懸念して、原燃に住民への説明を求めているが、今回、「原燃の管理体制に問題がある。誠に遺憾」と発言している。
使用済み核燃料再処理工場では、試運転に至るまでにも、使用済み核燃料プールでの度重なる漏洩、手抜き工事とそれを偽装する不正工事、高レベルガラス固化体貯蔵施設の基本的な設計ミスなど、最も信頼性の要求される核物質を扱う施設とは思えないような問題が続いてきた。日本原燃は信頼性回復に努めている最中のはずだが、試運転を始めたばかりでまたも信頼性を疑わせる事態となった。
洗浄水を移す作業でホースの取り付けを間違えて接続部品を抜いて起こった今回の事故の原因も、作業員が黄色いガラス越しで「プラグと接続部品の色が同じに見えて、よく分からなかった」と話しているなど、設備の欠陥にあることは明らかだ。
プルトニウム、ウランの他にもガンマ線源として1240億ベクレルもの放射能を含む漏れを軽度なものとすます態度では、日本原燃に、膨大な放射性物質と核兵器の材料になるプルトニウムを扱う施設を運転する資格はない。事故原因を単なる操作ミスと片付けることなく、当然起こるはずのヒューマンエラーにも対応した根本的解決策を施設全体に渡って実施しなければならない。日本原燃は直ちにアクティブ試験を中止し、放射能放出を止めるべきである。
3月31日、六ヶ所再処理工場が、ウラン試験に続きアクティブ試験を強行しました。このアクティブ試験は、実際の使用済み核燃料を使い、約4トンものプルトニウムを取り出す実質的な稼働ともいえる試験です。今年の4・9反核燃の日行動は、そのアクティブ試験強行に対して抗議する行動となりました。
4月7日、原水禁をはじめ、地元の青森県反核実行委員会や隣接県の岩手から伊澤昌弘県議らが同席し、県と日本原燃に対して、昨年11月16日付けで提出しました「六ヶ所再処理工場の稼働中止を求める署名」の追加分として60,938筆を提出し(03年からの署名合計数は、1,620,470筆)、合わせてアクティブ試験強行に対する抗議・申し入れを行いました。「試験開始により、青森の大地や海が汚染され、農産物や海産物が売れなくなる。農業や漁業に大きな打撃を与える」、「宮古での説明会は、アリバイ的なもので、岩手県民は納得していない」など、アクティブ試験強行に対する問題点を指摘しました。
4月8日は、アスパム会議室で、止めよう再処理!全国実行委員会(原水禁、原子力資料情報室、グリーンピース・ジャパン、止めよう再処理!青森県実行委員会)主催で、「再処理・プルサーマルの問題点」、「青森がかかえる原子力問題」の2つの分会をおこないました。第一分科会では、韓国環境運動連合の政策課長のイ・サンフンさんから、「六ヶ所再処理工場は、朝鮮半島の非核化問題の障害になる」、「核拡散の観点からも問題で、使い道のないプルトニウムを40トン以上持つことは、周辺諸国との間にも緊張を高める」との指摘がなされました。第二分科会では、再処理工場以外にも沢山の核関連施設が集中する下北半島の実態が報告されました。
4月9日午前中は、アスパム会議室で全国から300名を集めての「4・9反核燃の日全国交流集会」(原水禁主催)が催されました。原子力資料情報室の伴英幸さんからは、原子力政策大綱で示されたプルトニウム利用計画がすでに破綻していることが報告され、同じく原子力資料情報室・国際担当のフィリップ・ワイトさんや韓国環境連合運動のイ・サンフンさんから国際的視点から見た六ヶ所再処理工場の問題点が指摘されました。午後は、アスパム横の青い海公園で「4.9反核燃の日全国集会」が、県内外から2000名が参加して開かれました。原水禁・福山真劫事務局長は、「3月31日のアクティブ試験強行の暴挙を許さない」、「環境を破壊し続ける工場の稼働には絶対反対」などと訴え、集会終了後、市内をデモしたのち県庁を囲み、「アクティブ試験中止」の抗議の声をあげました。
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