6月27日、連合・原水禁・核禁会議3団体は、被爆者援護施策の充実強化を求めて厚労省に要請。要請文書を外口健康局長に手渡し、趣旨を説明、岡部総務課長から主要項目について回答を受けた後、健康管理手当などの給付や健診も在外公館を通して受けられることになったのだから、手帳申請交付も在外公館で実施することができないか、などの意見交換を行った。
2007年6月27日
厚生労働大臣
柳 沢 伯 夫 様日本労働組総連合会
会長 高木 剛
原水爆禁止日本国民会議
議長 市川 定夫
核兵器禁止平和建設国民会議
議長 大谷 恵教被爆者援護施策の充実・強化に関する要請について
謹啓 日夜厚生労働行政に邁進されていることに敬意を表します。
さて、被爆者援護施策につきまして、とりわけ、原爆症認定における集団認定訴訟判決が、昨年5月の大阪地裁をかわぎりに8月の広島地裁、今年に入り、名古屋、東京、仙台で相次ぎ概ね原告側の請求を認める判決が出され、国の認定制度が大きく揺らぐ結果となっております。
そうした中、民主党はじめ各党で議員連盟が立ち上がり、自民党も広く原爆症を認める解決案を打ち出している状況です。
私ども連合・原水禁・核禁会議の3団体は共同で、被爆者援護の強化充実を求めているところですが、各党、各団体からの要望はもとより新聞各紙社説を含め国民世論は、大きく被爆者救済を求める情勢にあると思われます。
厚生労働行政が国民からの要望に応えられるよう更なる努力をお願いしたく、この度あらためて原爆症認定制度の改革をはじめとする下記内容について要請させて頂きたく存じます。
記
- 保健医療福祉の充実をはかること
- (1)被爆者の置かれている実情にあわせ、原爆症認定基準及び認定作業の見直しをすること。同時に集団認定訴訟における昨年5月の大阪地裁判決以降、広島地裁(8月)、名古屋地裁(07年1月)、仙台地裁(3月)、東京地裁(3月)と5回連続して敗訴した国はその結果を重く受け止め、控訴を取り下げ、すみやかに原爆症と認めること。
- (2)被爆者が社会的・医学的・精神的に特別な状態に置かれている実状にあわせて、介護手当等諸手当の充実と、広島・長崎の各自治体が推進している独自の援護事業の助成措置を講じること。
- (3)高齢化、病弱化にともなう在宅被爆者等援護対策を拡充すること。
- (4)高齢化とともに、被爆の影響によりがんなどの疾病の発症率が高くなっているため、被爆者健康診断内容をさらに充実させること。
- (5)被爆者関係施設の整備充実を図るとともに、国際的な被爆医療等への協力・支援や受け入れ機能等の拡充を図ること。
- (6)被爆者援護法に国家補償を明記すること。
- (7)長崎県・長崎市などが要望している「被爆体験者医療受給者証の居住条件の撤廃」をただちに行うこと。
- 被爆二世・三世への援護の推進をはかること
- (1)被爆二世以降および在外被爆者とその後代への適用を明記した「被爆者援護法」に改正し、「被爆二世健康手帳」を発行するなど被爆二世に対する援護を実施すること。
- (2)「被爆二世健康診断」にはガン検診も加えるとともに、健診結果に応じ、医療措置を行うこと。
- (3)今回実施された放射線影響研究所「被爆二世健康影響調査」の結果と解析に対して、国としての責任ある対応を行い、被爆二世の援護策に生かすこと。
- さらに同研究所での被爆者・被爆二世の健康調査の継続ならびに内容の充実を図り、その施設環境を整えるとともに同研究所を存続すること。また被爆三世についての健康調査とともに援護施策を検討すること。
(4)在外被爆二世に対する「被爆二世健診」については、居住国の医療機関で受診できるような措置を講じる。- 在外被爆者の援護の充実をはかること
- (1)全ての在外被爆者に居住国、居住地域に関わりなく被爆者援護法を適用し、被爆者の平等な援護を行うこと。
- (2)被爆者手帳交付申請については、渡日条件を無くし、在外公館での申請・交付も認めること。併せて、在外被爆者の実態把握に努めること。
以上
6月16日、青森市内の青い森公園(県庁横)で「六ケ所再処理工場稼働阻止全国集会」が、止めよう再処理!全国実行委員会(原水禁・原子力資料情報室・止めよう再処理!青森県実行委員会など)の主催によって開かれました。
集会には、青森県内外から720人が集まり、今年11月に本格稼働が予定されている(実際には無理と思われますが)六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の稼働阻止に向け、決意を確認しました。この集会は、毎年4月に開催されている「4・9反核燃の日全国集会」が、今年は統一自治体選挙の関係で重なり、全国集会をこの日に設定したものです。(写真提供:日土潤さん)
集会では、主催者のあいさつの後、4月18日に明らかになった再処理工場の重要な機器での「耐震設計ミス」の問題などが報告され、昨年10月から全国各地で発覚した電力会社の不正、データ改ざん、事故隠しなどと合わせて安全性をないがしろにする電力・推進側の体質が糾弾されました。さらに原子力保安院や県には、これらを摘発する能力もないことが指摘されました。また、このままでは青森県が高レベル放射性廃棄物の最終処分場となってしまう危険性も訴えられました。さらに「もんじゅ」の再稼働を来年に控える福井や玄海原発でのプルサーマル計画が進められている佐賀、東洋町の高レベル放射性廃棄物処分場計画をはね返した高知などから、各地の闘いの報告を受けました。集会は、「再処理工場の本格稼働は許されない。アクティブ試験(試運転)の即時中止と、計画の撤回を求める」などの大会アピールを採択し、市内をデモ行進しました。
屋外での行動の後、市内の労働福祉会館で、同じく止めよう再処理!全国実行委員会の主催による「全国交流集会」が開催されました。集会では、原子力資料情報室共同代表の西尾漠さんが「原子力立県?―青森の将来」として、ルポライターの鎌田慧さんは「国策破たんの歴史と再処理工場」、をテーマにそれぞれ講演を行いました。西尾さんからは、プルトニウム利用政策が行き詰まるなかで、再処理に電力会社は期待していないこと、早く撤退したいことが本音であることなど推進側の動きを紹介し、鎌田さんは、「むつ小河原開発」から六ヶ所村は狙われ、国策と金に翻弄されてきたことを指摘されました。
翌17日には、六ヶ所村内の活断層や核燃料サイクル基地の見学(外部から)のフィールドワークと合わせて、再処理工場正門前で、再処理工場からの放射能の拡散を訴えるための風船を1000個飛ばしました。風船には、放射能の拡散状況も調べる調査票も付け、6月の青空の中、高く飛んでいきました。
(I)
夏至の夜、でんきを消してキャンドルナイトを自宅や友人のところでされた方も多いでしょう。東京では芝公園の「東京八百夜灯」や、代々木公園でのGeshiFes2007に行かれた方や、青森ではアースデイ六ヶ所へいろんな人の参加があったと思います。
キャンドルナイトの始まったいきさつを、100万人のキャンドルナイトとは? / カナダの自主停電運動で;
1ヶ月に1基ずつ原子力発電所を建設するという米ブッシュ大統領の政策に反対する「カナダの自主停電運動」がヒントになっています。
このカナダの運動を見て「日本でもやってみよう」と言い出したのは、明治学院大学教授の辻信一さんでした。辻さんは、環境問題をテーマに活動する「ナマケモノ倶楽部」というNGOを作った方です。一方で辻さんは「カフェスロー」を経営しています。まずはこのお店のイベントとして始めました。カナダの「自主停電運動」は真っ暗にしてやるんですが、それでは子供が暗闇に驚いて泣いてしまいます。そこで辻さんは、真っ暗闇の中でろうそくを灯しながらやることを思いつきました。「あたたかいろうそくの灯りがともった暗がりのカフェで過ごす時間はとても心地がいい」参加していただいた方々からの声もまた、あたたかいものでした。
...
「原発反対」と100万回叫ぶより、1人1人が生活のワンシーンでこういう時間を自由に体感していくことが、いつかほんとうに平和な暮らしへとつながるのではないか。
と紹介されています。
また、今年の夏至の夜、キャンドルナイトに向けて3000万部を配ろうという、もの凄い計画・豪快な号外には、「豪快な号外 言いだしっぺのひとりごと」として、
...こんな重大な事を多くの日本人が知らないまま11月からの本格稼働が始まろうとしています。この問題を皆が知った上で「本当に再処理工場を稼働させるのかどうか」を国民皆で考えたい、というのが私がこの号外を作りたいと思った一つのきっかけです。
とありました。
大地を守る会の原発とめよう会では、キャンドルナイトの写真と再処理工場についての一言を7月8日まで募集中です。
選挙目当てじゃないか、と言われた、安倍首相が昭恵夫人と登場した「電球を取り換えよう」新聞広告や巨大ポスターなど、ドンブリ勘定で83億円の税金を垂れ流した、クールビズ関連広告キャンペーンなどとは違って、キャンドルナイトは地に足の着いたひろがりに育っているようです。
去る5月18日に逝去された前野良先生を偲ぶ会が、7月25日(水)午後1時半より、文京区民センターで開催されます。
政治学者で、また市民運動に深く関わってこられた前野良先生が去る5月18日に逝去されました。享年94歳でした。
前野先生は、九州大学法文学部卒業後、東亜研究所、政治経済研究所などを経て、1957年に社会主義政治経済研究所を創設、長野大学、東京経済大学などで教鞭をとられ、グラムシの政治思想、ハンガリー、チェコ、ユーゴなど東欧・ソ連の現存する社会主義の批判的研究、フランスの自主管理理論、イギリスの批判的科学理論、ポーランド「連帯」運動の思想など、反骨の政治学者として多くの研究に従事されてきました。また、原水禁運動をはじめ、ノーニュークス・アジアフォーラム、ポーランド「連帯」支援活動、日韓民衆連帯運動、進出企業問題など、反核・反原発・平和・人権の幅広い市民運動に関わってこられました。
私たちは前野先生から多くのことを学びました。先生が亡くなられた今も、“批判的な視点を大切に”との先生のお言葉が私たちの胸の中に生き続けています。
生前、市民運動や研究活動のうえでお世話になった関係者で相談し、下記にて「前野良先生を偲ぶ会」を開催することにしました。ご参集いただければ幸いです。
「前野良先生を偲ぶ会」実行委員会
- ◆日 時:7月25日(水)午後1時半〜4時
- ◆会 場:文京区民センター(2A会議室)
地下鉄「春日駅」下車 03(3814)6731- ◆内 容:開会挨拶(市川定夫 原水禁議長)
- <第1部>前野先生の理論と活動
- グラムシ研究と民衆の政治哲学(伊藤 晃)
- ポーランド「連帯」と社会変革(水谷 驍)
- 原水禁運動と反核・平和の思想(豊崎 博光)
- 労働運動と前野先生(樋口 篤三)
- 市民運動と前野先生(吉松 繁)
- <第2部>献杯・懇談・ご挨拶
- 献杯(清水澄子 元参議院議員)
- 懇談(参加者一言メッセージ)
- ご遺族ご挨拶
- ◆参加費:3000円
- ◆主 催:「前野良先生を偲ぶ会」実行委員会
- ◆連絡先:原水爆禁止日本国民会議(原水禁) TEL:03-5289-8224 FAX:03-5289-8223
核燃料再処理工場についての簡単なレクチャー、質疑応答があります
現在日本では55基の原子力発電所が運転されています。発電によって発生する使用済み燃料について、日本の原子力政策は当初から再処理を行う方針で『エネルギー基本法』や原子力委員会の『原子力政策大綱』がつくられました。
青森県六ヶ所村の核燃料再処理工場は本格稼動を目前にしています。
今回、立場の異なるお二人の原子力の専門家にお話を伺える機会を得ました。
『お話を聞く』で終わるのではなく、お二人の話を聞いて、共に知り、考え、語りましょう!
日韓被爆二世シンポジウムが韓国・釜山で6月2日〜3日、市川定夫原水禁新議長も参加して開催されました。
日本の被爆二世が韓国各地を訪れ、在韓被爆者や被爆二世と交流したことがきっかけで1987年にはじまった韓国の被爆二世との交流は今年で20年になります。
活動の交流は広がり、年1度開催されはじめてから今年で7回目、日本側13人韓国側40人が集まりました。李承徳韓国被爆二世の会会長、丸尾育朗長崎県被爆二世の会会長、朴榮杓韓国原爆被害者協会会長と許万貞釜山支部長の在韓被爆者の現状についての訴えではじまり、平野伸人前全国二世協会長(写真右端)の報告「日本における在韓被爆者支援活動の到達点」、崎山昇全国二世協副会長の放射線影響研究所の被爆二世健康影響調査の問題点の報告「日本における被爆二世の運動の現状と課題」、李太宰韓国被爆二世の会釜山支部長の「韓国の被爆二世の活動の報告」などが行われました。
市川議長(写真右から2人目)からは「被爆二世問題とわたしの研究」の講演。最後に寺中正樹全国二世協副会長が今後の運動の前進を誓って閉会しました。日韓の被爆二世同士が信頼関係を築きながら、被爆二世問題や在韓被爆者問題に取り組んでいることを確認することができました。
5月26日~27日にかけて韓国・ソウル大学で「反戦反核平和東アジア国際会議」が、日米韓の研究者、活動家約200人が参加して開催されました。昨年10月の北朝鮮の核実験を機に韓国の平和団体、環境団体などの反核の意識が高まり、東北アジアの非核化と米軍基地撤去を求めて計画されたたものです。原水禁・平和フォーラムも北海道、東京、神奈川、福岡から7名の代表が参加しました。
初日の全体会(写真右)では、パネラーとして参加し、基調報告や発言を行いました。原水禁・平和フォーラム副事務局長の藤本泰成さんは、基調講演として「日本社会と政治の右傾化」、「米軍再編成と自衛隊」など日本の政治、軍事の全体的な状況と平和運動の課題の基調報告をしました。このほか朝鮮半島の非核化や六ヶ所再処理工場問題、原子力空母の横須賀母港化などの状況や運動について報告がなされました。
翌27日は、7つの分科会が開かれ、第2分科会「東アジア反基地運動の現状と課題」、第4分科会「東北アジアの非核化と六ヶ所村の脅威」、第6分科会「朝鮮半島の平和体制と反戦平和運動の課題」で発言をしました。その後、国際会議参加者によって「2007反戦反核平和東アジア国際会議宣言」を採択して閉幕しました。韓国訪問団はその後、龍山米軍基地で反基地集会(写真下)に合流し、日韓の反基地運動の連帯を確認しました。
2007反戦反核平和東アジア国際会議宣言
兵器と軍事的覇権から自由な東アジアを求めて、韓国、日本、アメリカの平和団体および活動家は、2007年5月26日から27日まで大韓民国ソウルで反戦平和東アジア国際会議を開催した。
会議は、東アジアで進行する核拡散と「抑止」の名による危険な核戦略の展開、軍事同盟強化の動きに関して、広範な意見交換と平和運動間の連帯、協力の探求の場となった。また、会議では、参加各国の草の根活動の経験が豊かに交流された。
参加者は、今回の国際会議を機に東アジアにおける平和と核兵器廃絶の流れをいっそう強化するために、以下の行動を発展させることを宣言する。
- 東アジアの反核平和団体の相互理解、協力と交流をいっそう発展させること、
- 世界的な核兵器廃絶、東アジアの非核化と平和を促進するために協力を拡大すること
核拡散の危険、核脅迫と核使用政策の展開、軍事同盟・軍事基地強化、その他の軍事的対応の危険性について世論喚起の活動を強め、反戦、反核平和運動間の連帯を強めること、- 朝鮮半島非核化、日本の非核三原則と憲法九条を守る運動など、東アジアの平和と非核化のための運動を支援すること、
- イラクからの全外国軍の撤退とイラクの主権尊重を要求すること、
- 日本政府に対し、六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場の稼動・プルトニウム抽出を停止するよう要求すること、
- 「人類と核兵器が共存できない」との被爆者の訴えを広め、日本政府に対する援護と補償の要求を支援すること、
- 以上の行動を発展させるため、今後も協議と連絡を継続・強化すること、
以上