2008年05月25日

原発被曝訴訟の長尾さんに不当判決

判決後の記者会見

判決後の記者会見

5月23日、福島第一原発で作業中の被曝で多発性骨髄腫を発症し東京電力に損害賠償を求めた、長尾さんの東京地裁判決が出ました。きわめて異例ずくめの政治的とも言える判決です。

地裁は因果関係を認めず請求を棄却しましたが、その論拠が不可解。多発性骨髄腫と診断され、厚労省も2004年1月、労働災害として認定しました。白血病以外では初めてのことです。一方、今回地裁は多発性骨髄腫の診断要件として、複数ある骨病変で形質細胞のクローナルな増加として認められたものが、実際の組織検査をした昨年10月のものだけだったことで、認められないなどとしています。患者の負担を考えて当然の結果しか出ない組織検査の回数を控えたのは医療として当たり前のことでしょう。長尾さんは昨年十二月に、判決を聞くこと無く亡くなられました。

被害者の保護を図るため、故意・過失が無くとも賠償責任を負わせる無過失責任主義を採用した原賠法の趣旨からも、すみやかに損害を賠償するべきもので、今回の判決は到底理解し難い不当判決と言わざるを得ません。

Posted by kano at 18:43

2008年05月21日

『はんげんぱつ新聞』創刊30周年

『はんげんぱつ新聞』が創刊されて今年で30年。5月24日、田中三彦さんの記念講演「安全余裕の危険な話」など、地震列島に原発はいらない!全国交流集会が開催されます。

詳しくはこちら

Posted by kano at 18:56

2008年05月20日

米印原子力協定阻止の意見書─長崎新聞の記事

直方市の「アジアの核軍拡競争を防ぐため、原子力供給国グループでの慎重な対応を求める意見書」は、軍縮Update で簡単に紹介しましたが、長崎新聞に米印原子力協定阻止意見書の関連記事が掲載されました。

 意見書は原水爆禁止日本国民会議の要請を受け昨年から各地で提出。これまでに可決した議会は最も活発な鹿児島県で全体の約46%に当たる二十二(指宿市など十市十二町)。ほかに佐賀、三重両県、長崎、調布(東京)、甲府(山梨)と直方の四市で合計二十八。

 本県は長崎市議会だけ。県議会は昨年、「時期尚早。日本政府の対応を注視したい」などとして否決。広島県内はゼロで、県原水禁は「理解が得られず全会一致にならないので意見書案自体を出していない」としている。

たしかに、5月15日の参議院外交防衛委員会での犬塚直史議員の質問に対する高村外務大臣の消極的な答弁などを聞くと、現在ベルリンで行われているNSG(原子力供給国グループ)の会議でインドを例外扱いにし、NPTの原則を崩すかもしれない事態の中、日本政府に圧力をかけるには、全国の自治体からの意見書が次々あげられることも必要でしょう。

Posted by kano at 17:00

2008年05月16日

もんじゅ核燃料輸送

渋谷を通るもんじゅプルトニウム輸送

渋谷を通る
プルトニウム

核爆弾16発分のプルトニウムが混雑する首都高を通って渋谷を走り抜けた!

夕方のラッシュで込み合う人々の頭上を核兵器物質を大量に運ぶという事態も含め、全く非常識なプルトニウム輸送が茨城県東海村から常磐道、首都高をぬけ、福井県敦賀まで東名、名神、北陸道と長距離にわたって繰り広げられた。

日本原子力研究開発機構の東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所を15日午後4時に出発、プルトニウムとウランの混合酸化物燃料集合体 18体は、9個の輸送容器に入れ、輸送車両3台に積まれ、前後にワゴン車と、さらに数台の警察車両がつく。18体の核燃料に含まれるプルトニウム量は127kg以上、およそ16発の核爆弾を作るのに十分な量だ。

これほどの危険物質の輸送に、関係者には交通事故さえも「想定外」なのだろうか? 9.11テロ以降は旅客機が突っ込むリスクさえ考慮すべきだと思われるが、9m落下試験などの「厳しい諸条件下においても、容器の健全性を維持」すると満足している原子力研究開発機構では、高架から落ちるトレーラー事故映像や9mをはるかに超える高架を見ている身を安心させるものが全く無い。(高速増殖原型炉もんじゅの新燃料(初装荷燃料)輸送について [pdf])

渋谷を通るもんじゅプルトニウム輸送2

核爆弾16発分の
プルトニウム

プルトニウムはごく極微量を吸い込んでも肺がんを起こす猛毒物質であることもよく知られている。

夕方首都高を走った輸送車は、7時14分頃渋谷を通過(写真)、一般の車両にまぎれて混雑する首都高3号線を走る。通過する各地では市民による監視、反対行動が行われた。特に早朝に到着した敦賀現地では50人強が、漁協前や高速増殖原型炉・もんじゅ正門前で50人以上で抗議行動をおこなった。

もんじゅへの燃料搬入は95年11月以来だが、今後も燃料搬入が予想される。

  • 写真提供: NO NUKES MORE HEARTS

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Posted by kano at 18:11