2008年09月12日

日韓被爆二世交流会が開催される

日韓被爆二世交流会

flickrサイト日韓被爆二世交流会

9月7日、福岡市内の福岡県教育会館において、日本と韓国の被爆二世を中心に「日韓被爆二世交流会」が開かれ、両国の被爆二世が置かれている現状を報告し、今後の運動の連携を確認し合いました。両国から約70名が参加し、そのうち韓国からは、韓国人被爆者の許万貞さん、金文成さんをはじめ、二世の李太宰さん、李鉱出さんら9人が参加しました。

この日韓被爆二世の交流は、全国被爆二世団体連絡協議会の主催で、1989年から始まり、今年で8回目となりました。原水禁は、毎回この交流集会に協力しています。

交流会では、それぞれの代表あいさつや参加者(韓国側)の紹介の後、韓国の被爆者・金文成さん(広島被爆)の被爆体験が語られました。

金文成さんは、広島で生まれ7才で被爆し、左側に大きな火傷を負い、特に足が曲がってしまいその後の生活に大きな影響が残りました。1945年9月に韓国に戻り、苦労したといいます。特に長男が結婚しようとした時、相手の女性の親から私が原爆被爆者だからと言って破談になったことや、99年ごろから左足が悪化し(ガン)、長崎友愛病院で治療し、原爆症認定を求めたが却下される経験をしてきました。04年には、甲状腺ガンを発症し日本で手術を受け、そのとき初めて原爆症に認定されたとのことです。現在韓国では、認定被爆者はほんの数名といいます。金さんはそのうちの一人です。

日本の被爆二世を代表して、副会長の崎山昇さんが、日本における被爆二世運動の現状と課題と題して報告。崎山さんは、当面、全国被爆二世団連絡協議会として、(1) 被爆二世健康診断にガン検診の追加 (2) 検診結果に応じた医療措置 (3) 被爆二世の実態調査、被爆二世健康手帳の発行を求め、最終的には国家補償と被爆二世・三世への適用を明記した援護法の改正を目指したいと報告しました。

韓国の被爆二世の李太宰さんからは、韓日の被爆二世のこれまでの交流の経過が、映像を使いながら報告されました。李さん自身は、2000年の第2回韓日被爆二世交流会から参加し、今年の原水禁世界大会への参加や昨年の高校生平和大使とともにジュネーブの国連軍縮委員会へも訪問したことが報告されました。

その他、鹿児島の被爆二世の会からは、会員が100名を超し、県への要請や会報の発行をしていることが報告がなされました。

Posted by kano at 11:21

2008年09月08日

インドを特例扱いしたNSG決定に関する声明

原子力供給国グループ(NSG)でインドを例外とすることが日本政府も容認する中決定されたのを受け、原水禁として声明を出しました。核不拡散・核兵器廃絶を求める日本外交は大きな機会を失したのでは無いでしょうか。

インドを特例扱いしたNSG決定に関する声明

原子力供給国グループ(NSG)臨時総会で6日、米印原子力協定を例外扱いとするガイドラインの変更が決まり、核不拡散条約(NPT)に加盟しないで、1974年と1998年に核実験を行って核兵器計画を進めているインドに対し、原子力関連輸出を行うことに承認を与える歴史的決定がなされた。米国の押し進めてきたNPT体制の形骸化がさらに一歩進んでしまったと言える。

インドは包括的核実験禁止条約(CTBT)にも署名していない。さらに、核分裂性物質の製造を続け、その核兵器の量を拡大し続けている。ところがこの決定で、NPT加盟国にだけ認められてきた民生用原子力貿易を、IAEAによる包括的保障措置も受けないインドに与えることになる。核拡散防止の原則が崩れて、パキスタンはもとより、イランや北朝鮮、イスラエルにも大きな影響を与えるだろう。

CTBT発効要件国うち未署名は、北朝鮮、パキスタン、インドの3ヶ国で、インドの署名・批准がない限りCTBTは発効しない。さらに、核保有国5ヶ国は、核兵器用核分裂性物質の製造を中止しているが、インドは、製造を続けている。CTBTの署名・批准及び核兵器用核分裂性物質の即時生産停止を条件とすることさえ、日本政府は主張しなかった。

日本国内からは、広島・長崎両市長が2年近く前から、さらに、全国の約30の自治体が、米印原子力協力の問題点を指摘して、この問題について慎重な議論がなされるよう日本が国際社会で指導力を発揮することを求める要請書・意見書を政府に提出していた。これらの要望や、最近出されていた、被爆者団体、広島・長崎県知事、全国の平和市民団体の要求、超党派の国会議員の反対の声も無視した日本政府の態度は到底容認できない。

原水爆禁止日本国民会議は、あたかも核不拡散外交の理念を放棄したかのような政府の対応に強く抗議する。今回のNSG会合で、日本政府が核不拡散と核兵器廃絶のために何をしたのか、説明を求めるものである。

2008年9月8日

原水爆禁止日本国民会議
 議長 市川定夫




2008年9月 8日

米印原子力協力協定・例外規程承認に対する3団体アピール

日本労働組総連合会
会長 高木  剛
原水爆禁止日本国民会議
議長 市川 定夫
核兵器禁止平和建設国民会議
議長 丸尾 直美

 報道によれば、9月6日、ウイーンで開かれていた核分野の輸出管理に取り組む「原子力供給国グループ」(NSG)臨時総会は、米印原子力協力協定に伴い核拡散防止条約(NPT)未加盟で核保有したインドに対して、原子力技術や燃料などの輸出を認める例外扱いを承認した。例外扱いは、核兵器5大国以外にも核兵器保有を認めるというNPTの基本理念に反するもので真に遺憾である。

 総会では、インドが核実験凍結(モラトリアム)継続をあらためて宣言したことや、国際原子力機関(IAEA)の査察対象施設が拡大すること、地球温暖化対策としてインドの原子力発電は有効だと判断されたとのことである。

 今後、例外措置が認められたことで、インドの隣国パキスタンは、インドと同様の地位を得る権利を主張するのは明らかであり、さらに、北朝鮮や、核開発疑惑のイランへの核保有の口実を与えかねず、NPT体制の形骸化、否、崩壊を招きかねない重大な局面を迎えることになる。

 この間、連合・原水禁・核禁会議3団体は、外務大臣に例外規定に反対することと、インドにNPTや包括的核実験禁止条約(CTBT)への加盟を求めるよう要請してきたが、日本政府は被爆国として、米印原子力協力協定の例外措置を認めたことは残念であり、強く抗議する。

 3団体は、インドに対しては、引き続きNPT、CTBT加盟を求めるとともに、2010年NPT再検討会議での実効ある核軍縮・不拡散の合意形成をめざして、国際労働組合総連合(ITUC)や平和市長会議とも連携して、国内外世論の喚起に取り組んでいく。

以上

Posted by kano at 12:04

2008年09月03日

原水禁・連合・核禁会議の3団体で米印原子力協定問題で外務省へ要請

3団体で米印原子力協定問題で外務省へ要請

3団体で米印原子力協定問題で外務省へ要請

9月4日から開かれる原子力供給国グループ(NSG)臨時総会を前に、原水禁・連合・核禁会議の3団体で、米国の求める「インドの例外扱い」に対して、日本政府として反対するよう求める要請を行いました(要請文)。今回の要請は、前回結論が持ち越された後の臨時総会に、日本が被爆国として毅然として臨むことを前回(8月19日)に続いて要請したものです。

外務省によれば、軍縮不拡散・科学部長の佐野利男さんが出席した、前回総会(8月20日)では、インドに対して、「NPTへの早期加盟、包括的核実験禁止条約(CTBT)への署名・批准、核兵器用核分裂性物質(プルトニウムおよび高濃縮ウラン)の生産を中止することを主張した。」ということです。また、政府の今後の基本姿勢としては、(1)インドは経済成長や地勢学的な位置などにより国際社会での重要度が高まっていること。(2)原子力発電は温暖化対策に有効であること。国際原子力機関(IAEA)による査察対象の原子力施設が6基から14基に増える。(現実には22基あるので8基は残るが)(3)核不拡散については、これを機にインドに核不拡散の取り組みを促す契機となる。核実験モラトリアム(凍結)を続けている。輸出管理も厳格であることなど、総合的な見地から判断していくことになる。NSG総会では交渉事項でもあり具体的内容は言えない。」と説明。さらにNPT未加盟で核保有したパキスタン、ウランを濃縮し続けるイラン、核放棄を六カ国で交渉中の北朝鮮、事実上保有しているイスラエルに対する影響については、「それぞれ個別事情が異なり国際的な交渉過程も同じ扱いにはならない。」と述べるに止まりました。

 3団体としては、「例外措置という二重基準を認めた場合での今後の核軍縮、不拡散の懸念は払拭できず、逆に難しくなる。被爆国日本は核廃絶の国際世論をリード出来る立場にあり、しっかりとした対応が必要」と、政府の確固たる取り組みを強く要請しました。



2008年9月2日

外務大臣
 高村 正彦 様

日本労働組総連合会
 会長 髙木 剛
原水爆禁止日本国民会議
 議長 市川 定夫
核兵器禁止平和建設国民会議
 議長 丸尾 直美

米印原子力協力協定に伴う
原子力供給国グループ(NSG)臨時総会での
インドの例外扱いに反対表明を求める要請

 貴職におかれては、核軍縮外交に尽力されておりますこと敬意を表します。

 報道によれば、核分野の貿易管理指針に取り組む原子力供給国グループ(NSG)の総会が8月21日から22日に開かれ、核拡散防止条約(NPT)未加盟の核保有国インドを「例外扱い」とし、同国への核燃料や原子力技術の輸出を認める指針改正について議論された模様です。総会では「NPT体制の形骸化」を懸念する立場から慎重論が相次ぎ、結論は9月初めの次回総会に持ち越されたとのことです。

 このような例外措置が認められれば、インドの隣国パキスタンは、インドと同様の地位を得る権利を主張するのは明らかであり、さらに、六カ国協議で核無能力を進めている北朝鮮問題や、核開発疑惑のイランへの核保有の口実を与えかねず、NPT体制の形骸化、否、崩壊を招きかねない重大な局面を迎えることになります。

 日本政府においては、被爆国として核軍縮・不拡散、核兵器廃絶の外交方針のもと次回NSG臨時総会では、毅然とした態度で臨んで頂きたく、3団体として次のことを再度、強く要請いたします。

  1. 原子力供給国グループ(NSG)総会において、インドを規則の例外扱いとすることに反対すること。
  2. インドに対して、引き続き、核拡散防止条約(NPT)に加入し、包括的核実験禁止 条約(CTBT)に署名・批准を早期に行うことを求めていくこと。

以上

Posted by kano at 16:54

2008年09月01日

舛添厚生労働大臣に在朝被爆者問題で要請

RIMG0676.JPG

flickrサイト在朝被爆者問題で厚労相に要請

9月1日、厚生労働省において李実根・在日本朝鮮人被爆者連絡協議会会長と原水爆禁止日本国民会議は、舛添要一・厚生労働大臣を訪ね、在行被爆者被爆者の実情を伝え、いまもって何らの救済も進んでいない現状の改善を求め要請を行いました。

李会長からは、現在、382人の生存が確認されている在朝被爆者は、事実上日本に入国して手帳取得することは難しく、韓国の例にならって一括、政治解決が必要ではないかと投げかけ、病院建設や医療支援を訴えました。また、国としても在朝被爆者の実態把握を行う事を要請しました。

舛添大臣からは、国交の回復がまず必要で、実態調査も国交がないとなかなか難しいが、外務省と検討したいと述べました。特に実態把握の重要性は、十分認識していました。

現在、六ヵ国協議の行方も「テロ国家指定」解除が停滞する中、微妙な時期ですが、高齢化する在朝被爆者の援護は、人道的な面からも急がれるものです。このまま「国交回復」がなければ「何もしない」のでは、在朝被爆者は何も援護を受けぬまま死に絶えてしまいます。将来の日朝関係に大きな禍根を残すことになります。一刻も早い人道的な対応が求められています。「被爆者はどこにいても被爆者」です。

Posted by kano at 16:44