2008年11月26日

柏崎刈羽原発再開ストップ講演&パレード開催

11月24日、新潟市の「ぽんぽーと・ビーンズホール」において、「柏崎刈羽原発再開ストップ講演&パレード」(主催/ストップ原発再開実行委員会)が、県内を中心に約100人の参加で開かれました。

集会では、原子力資料情報室の共同代表の山口幸夫さんから「柏崎刈羽原発 大丈夫?」として講演がなされました、講演の中で、07年7月の中越沖地震によって3500件を超える被害がもたらされた柏崎刈羽原発が抱える技術的な問題点や課題について話されました。
特に山口さんは、何度となく県の技術委員会に足を運び傍聴してきた中で、想定をはるかに上回る揺れによって、建物や機材に大きな力が加わっていること、それによりひずみなどが生じ、それが元に戻らなくなる「塑性変形」の問題について強調されました。
地震の強い揺れによって配管などの機器が塑性変形し、深刻なダメージを受けた可能性が高いことが指摘され、それに対して東電は、全て検証しているわけではなく、解析(計算)によって「安全」としているところもあるような状況で、本当に運転を再開していいのかと訴えられました。さらに県の技術委に対して「もっと県民の監視の目が必要」と訴えられました。
講演後、市内にむけて原発の運転再開反対を訴えてデモ行進をしました。

Posted by kano at 15:12

2008年11月21日

原爆被爆者対策を厚生労働省へ要請

厚生労働省へ要請.JPG

flickrサイト厚生労働省へ要請

11月19日、原水禁、連合、核禁会議の3団体は、来年度予算編成を前に、厚生労働省に対し、原爆症認定の審査方針の再見直しなど、原爆被爆者に対する施策の充実・強化を求める要請をおこないました。

 3団体を代表して連合の大塚総合組織局長から、国が12連敗している原爆症集団訴訟を受けて、早急に現行の原爆症認定制度を見直しすること、改正被爆者援護法を着実に施行し、在外公館での被爆者手帳の交付を速やかに実現すること、さらに被爆2世に対するガン検診の予算措置や被爆体験者の制度化などを要請しました。

これに対する厚生労働省の回答では、新しい審査方針のもと積極認定作業では、7000件以上の審査待ちの「滞留」があることがあきらかになりました。であるならば、早急にそれに対応する審査体制の確立が求められているはずですが、そのような努力が感じられませんでした。これでは、いま苦しんでいる被爆者をますます苦しめるだけです。

改正被爆者援護法による在外公館での在外被爆者の手帳交付については、施行期限の12月17日に向けて外務省など関係方面との調整段階であるとしながら、11月10日長崎地裁が下した「鄭南壽さんが海外から行った被爆者手帳交付申請の却下処分を取り消すことを命じる」との判決を不服として、長崎県が18日控訴したことに対しては、原告の感情は理解するがあくまでも法理論上控訴したものであると回答しました。すでに「来日要件」は6月の法改正で撤廃され、来月17日より「改正被爆者援護法」が施行されることが明らかなのにもかかわらず、被爆者に対する人道上の配慮もない対応です。被爆から63年、被爆者は高齢化し、在外被爆者の中には健康上来日できない人も多数います。このことを配慮しての今回の法改正であったはずで、特別の配慮があってしかるべきものです。冷たい行政の対応は、在外被爆者をさらにムチ打つ結果となっています。

また、医療費上限額は増額要求したことが明らかになりました。しかし、被爆二世や被爆体験者対策に関しては、ほとんど従来からの施策のままで前進がありませんでした。

厚生労働省の回答は概ね次の通り。

  1. 原爆症認定については、爆心地から概ね3.5km内で被爆した方で認定基準の5疾病(がん、白血病など)については、迅速に審査を行うべく原子爆弾被爆者医療分科会に4つの部会を設け、積極的に認定を行っている。さらに、判決で確定した5疾病以外に関する事例については元裁判官など法律家も分科会に入り、総合的個別審査による認定を行っている。認定数は、これまでに昨年度の約12倍となる1615件を認定したが、審査待ちの申請者が7,000件以上あるので、引き続き審査に鋭意努力していきたいとし、審査体制強化として人員等の増強については考えていない。5疾病以外の疾病を新たに認定基準に加えることについては、医療分科会で事例のヒヤリングを行い議論しているが、結論の期限を決めているわけではない。
    なお、長崎地裁が11月10日、手帳交付に関する在外被爆者の来日要件を国が厳格に適用してきたのは違法として、却下処分の取り消しを命じ、被告の長崎県が昨日控訴したが、原告の感情は理解するがあくまでも法理論上控訴したものである。12月の施行の際にも、控訴の取り下げも考えていない。
  2. 被爆者援護法の改正による在外公館での被爆者手帳の交付に関する施行日期限は12月17日となり、現在、外務省をはじめ医療機関などと細部につき調整中であり、改正法にもとづく政令案についてパブリックコメントを募集しているところでもある。また、改正法の附則にある在外被爆者の医療費の上限については、来年予算要求で現行145,000円を153,000円、入院は現行157,000円を165,000円に、それぞれ8,000円増額要求した。
  3. 被爆二世については、被爆二世健康調査結果から原爆が影響している知見が出ていないため、ガン検診は診査項目には取り入れられていない。ただし、血糖値検査を平成20年度から措置できたので、来年度も予算要求している。
  4. 長崎における「被爆体験者」については、被爆者同様の扱いは難しいが、被爆者精神医療事業として引き続き行っていく。



2008年11月19日

厚生労働大臣
 舛添要一 様

日本労働組総連合会
 会長 髙木 剛
原水爆禁止日本国民会議
 議長 市川定夫
核兵器禁止平和建設国民会議
議長 丸尾直美

被爆者援護施策の充実・強化に関する要請について

 謹啓 貴職におかれては厚生労働行政に邁進されていることと存じます。

 さて、被爆者援護施策に関する原爆症認定に関して、新たな基準に基づき、悪性腫瘍をはじめ甲状腺機能障害など5疾病については、積極認定されていますが、認定基準から外された5疾病以外(肝臓機能障害や脳梗塞の後遺障害など)については、未だに集団認定訴訟で争われており、9月の札幌地裁、10月の千葉地裁では原爆症と判断し、国に対し却下処分の取り消しを命じました。しかし、国は通算して12連敗にも関わらず、高裁での判決が下るまで争う方針としており、追加提訴を考慮すると裁判の長期化は免れず、高齢化する被爆者に対しては厳しいものといえます。

 被爆者救済の援護法の精神に照らして、認定基準については、早急に見直しが必要と考えます。

 さらに、被爆二世に対する健康対策、長崎でのいわゆる「被爆体験者」の援護施策の課題が残されており手厚い対応が求められています。

つきましては、厚生労働省におかれては、被爆者援護施策の充実・強化に向けて、一層の取り組みを促進されたく、下記内容について要請させて頂きます。

  1. 原爆症認定の審査方針の再見直し
      被爆者救済を旨とする被爆者援護法の趣旨の則り、認定訴訟の各高裁 判決、地裁判決を十分に踏まえ、被爆実態に応じた更なる原爆症認定方針の見直しを行い、被爆者を救済すべきである。
    (1)放射線起因性については、それが推認される5疾病以外の疾病についても、これまでの裁判で判断された「被爆の状況から発症の経過、現在の健康状態までを全体的、総合的に把握し、被爆の事実が疾病の発生や進行に影響を与えたことが合理的に認められれば、放射線起因性が立証されたと評価すべきである」ことを積極的に取り入れるべきであること。
    (2)要医療性については、「後遺症」や「転移や再発の可能性」などからも要医療性の概念を広げること。
  2. 在外被爆者への援護法完全適用
      改正被爆者援護法に基づき、(1) 在外公館での被爆者手帳の交付、をはじめ、(2) 在外被爆者が適切に医療の給付を受けられるよう、原爆症の認定申請の在り方について検討を行うとともに、(3) 医療・介護に要する費用の支給のあり方(上限額等)についても検討を行い、それらを来年度予算措置に反映すること。
  3. 被爆二世対策の充実
      被爆二世については、その実態調査とともに、がん検診等を加えるなど健康診断の充実など、十分な対策を講じ、来年度予算措置に反映すること。
  4. 被爆体験者対策の充実
     いわゆる「被爆体験者」については、被爆者と選別されることなく、被爆者同様の援護対策が受けられるよう対策を講じること。

以上

Posted by kano at 18:11

2008年11月18日

原発労災認定で厚生労働省に申し入れ

 11月17日、参議院議員会館第5会議室で、「喜友名さんの労災認定を支援する会」が、厚生労働省の担当者2人を招いて申し入れと交渉を行いました。途中で、福島みずほ参議院議員(社民党党首)も出席しました。

 内容は、故・喜友名正さんの悪性リンパ腫が、原発被曝労働者として初めて労災認定されたことに関わるものでした。申し入れ事項(下記)に基づいて、支援する会から厚生労働省の担当者へ質問が行われました。

 申請から3年、審査請求から2年を要した「労災認定までの多大な心労と労力について遺族に謝罪すべきでは」との質問に、厚生労働省の担当者から「悪性リンパ腫の前例がなかったので苦慮した点は理解してほしい」としながら、「りん伺(資料を提出して本省に判断を仰ぐこと)がなかったことは申し訳ない」との回答がありました。

 全国の労基署に対して、「『白血病及びその類縁疾患・悪性腫瘍』については申請を行うよう呼びかけるように指導してほしい」との質問には、「懇切丁寧な対応に務める」というだけで、具体的な回答は得られませんでした。




申し入れ事項

  1. 喜友名さんの悪性リンパ腫労災認定とその経過を各地の労働局・労基署に伝えること。
    その際、(1) 2004年の長尾光明さんの多発性骨髄腫に続き、白血病類縁疾患の悪性リンパ腫を労災認定したこと、(2) 労基署はりん伺せずに不支給決定したが、不服申し立ての中で支援者から問題を指摘され、本省協議(5回の検討会)を経て「自庁取り消し」となったこと、を明示すること。
  2. 原発被曝労働者の労災申請に対して、今回のような労基署の独善的な扱いが繰り返されないよう通知・徹底すること。
  3. 今回の「りん伺なしの不支給決定」が行われた経過とその責任を明らかにすること。
  4. 申請から3年、審査請求から2年、多大な心労と労力に対して当事者に謝罪すること。
  5. 原発被曝労働者の実態を把握し、労災申請に親身に応じる等、申請が行いやすい環境を整えること。
  6. 喜友名さんの過酷な被曝労働の実態およびそれがもたらされた原因を明らかにし、原発被曝労働者の健康被害を防ぐための措置をとるよう事業者に指示すること。
  7. 認定基準の例示疾患に白血病類縁疾患を追加すること。
  8. 離職者に健康管理手帳を発行し、無償の健康診断など、健康管理を行うこと。
  9. 検討会の検討経過と検討内容を公開すること。

以上

喜友名さんの労災認定を支援する会

(責任団体:事務局)原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、関西労働者安全センター、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、ヒバク反対キャンペーン

Posted by kano at 17:52

2008年11月15日

「ガラス固化体製造試験報告」に関するヒアリング

 11月14日14時から、参議院議員会館第1会議室で、原子力政策転換議員懇談会の原子力安全・保安院ヒアリングが行われました。日本原燃が10月27日に原子力安全保安院に提出した青森県六ヶ所村・核燃料再処理工場のガラス固化体製造試験報告に関するものです。

原発で使用した核燃料を実際に再処理する「アクティブ試験」は、使用済み核燃料のせん断が10月に終わりましたが、肝腎の高レベル放射性廃棄物(死の灰)のガラス固化工程が満足に運転出来ていません。

ヒアリングには、国会議員で作る原子力政策転換議員懇談会の近藤正道参議院議員、市民グループなどが出席、日本原燃が提出したものが、結果報告と題しながら、中身の大半は経過報告に過ぎず、最終的な報告になっていない点を中心に、保安院の見解を質しました。

原子力安全保安院の担当者は、「最終報告としては不可解と感じた」と述べました。それに対して、議員や市民グループからの「それならば不受理とするべきだったのでは」との質問には、最後まで明確な回答を得られませんでした。

使用済み核燃料を「再処理」すれば、非常に強い放射線と高い熱を出し続ける高レベル放射性廃棄物が取り出されます。工場内では液体でタンクに貯めますが、長期間の貯蔵・管理が困難なのでガラスとまぜて固化させることになっています。放射線と発熱のため人間が近づけないので、2メートルの壁に囲まれた中で、遠隔操作で作業します。

ガラス固化技術は、東海再処理工場のガラス固化施設(TVF)のものが引き継がれました。TVFでは、高レベル廃液に含まれる白金族元素(パラジウム、ルテニウムなど)などが堆積して、ガラス固化体容器にうまく流下しないなどのトラブルが続発、この構造的な欠陥がそのまま六ヶ所にも引き継がれた模様です。解決策は1200℃にもなる放射性廃液を攪拌するという、およそ常識では考えられないようなものです。

核燃料の「再処理」自体、経済的に無用のものですが、放射性物質をあつかう、その技術自体に構造的な欠陥をかかえたままの運転では、地域住民の安全はもちろん、世界中にも危険をまき散らしかねません。試験結果が不可解のまま、巨大な潜在危険性を持った再処理工場を運転することは許されません。

Posted by kano at 18:54

2008年11月01日

長尾さんの原発労災裁判控訴審

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flickrサイト集会で報告をする鈴木篤弁護団長

10月30日11時、東京高裁812号法廷で、故・長尾光明さんの原発労災裁判控訴審の第1回口頭弁論が開かれました。また、夕方18時30分からは、JR水道橋駅近くの全水道会館で、「原発被曝切り捨てを許すな、長尾原発労災裁判控訴! 報告と講演の集い」が開催されました。


長尾裁判

flickrサイト閉廷後、弁護団からの説明を受ける

口頭弁論の中では、争点は病名についてではなく、病気と原発労働との因果関係にあるといったやり取りがありました。被控訴人側からは結審が求められましたが、12月25日の14時に第2回口頭弁論を開くことを申し合わせて閉廷となりました。閉廷後、別室で支援者らに対して弁護団から、今後の見通しについてなどの説明が行われました。


片岡明彦さん.JPG

flickrサイト疫学について講演する片岡明彦さん

集会の会場には48人の支援者らが集まり、長尾労災訴訟弁護団の鈴木篤弁護団長より、同日開かれた控訴審の報告があり、続いて関西労働者安全センターの片岡明彦さんが、「水俣・アスベスト・長尾原発、疫学は市民の科学」と題した講演を行いました。

Posted by kano at 11:00