12日午後、原水禁など六団体は日本原燃(株)の兒島伊佐美社長に対し、「六ヶ所再処理工場と核拡散に関する公開質問書」を提出しました。この質問書は、六ヶ所再処理工場でプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)粉末の製造が始まったことに関連し、昨年11月の定例記者会見における、「MOX燃料から(プルトニウムを)もう一回分離することは、理屈の上では可能だが、現実にはまず不可能だ」との社長の発言の真意を質すものです(11月25日付東奥日報の記事)。
昨今の核をめぐる世界的な情勢の下、非核兵器国で唯一大規模なプルトニウム分離を始めた日本において、事業者である日本原燃社長がこのような無責任な認識に立っていることは、国際原子力機関(IAEA)の保障措置体制を軽視するものと受け取られる可能性があり、それは核拡散防止のための世界的努力に悪影響を及ぼしかねません。
質問書の提出にあたっては、全国から約100の団体、300を超える個人からの賛同が寄せられ、社長の責任ある回答と説明を求めました。回答については、翌週の後半までにその時期について連絡がある予定です。日本原燃(株)は、六ヶ所再処理工場で生産されているウラン・プルトニウム混合酸化(MOX)粉末は「直接利用核物質」であり、このように危険な物質を青森県六ヶ所村で蓄積することの核拡散に及ぼす悪影響を今すぐ認め、六ヶ所再処理工場の試験運転を中止するべきです。
六ヶ所再処理工場と核拡散に関する公開質問書
日本原燃・兒島社長の定例会見における
「MOXの核兵器用転換は現実には不可能」との発言について日本原燃株式会社 代表取締役社長
兒島伊佐美 様貴職は11月24日の定例記者会見において、六ヶ所再処理工場でプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)粉末の製造が始まったことに関連して、「MOX燃料から(プルトニウムを)もう一回分離することは、理屈の上では可能だが、現実にはまず不可能だ」と述べたと報道されています(11月25日付東奥日報)。
昨今の世界情勢下、核拡散問題は世界的に大きな関心事であり、また核兵器の材料にもなるプルトニウムを扱う会社の社長の発言へ世界の関心が集まっております。このような状況の中での今回のご発言は、国際原子力機関(IAEA)の保障措置体制を軽視するものと受け取られる可能性があり、それは核拡散防止のための世界的努力に悪影響を及ぼしかねません。
つきましては、前記の発言について以下の質問への回答と詳しい説明を頂けますよう、お願い申し上げます。
- 貴職の発言はIAEAの考え方を事実上否定しているのではないのでしょうか。
IAEAは、MOXを核爆弾の材料に転換するのにかかる時間を、1〜3週間と規定しています(注)。ところが貴職は、11月24日の記者会見で、このIAEAの規定は「理屈の上」のことであって、転換は「現実には不可能」だとの考えを示しています。貴職はIAEAの見解と規定を否定しているのでしょうか?
(注)『IAEA保障措置用語集』(2001年版)ではMOXと二酸化プルトニウムを同じ範疇で扱っており、1〜3週間で核兵器の材料である金属プルトニウム構成要素に転換できるとしています(参考資料(1))。- 六ヶ所再処理工場のMOX製品を核兵器の材料に転換するのはだれにとっても現実には不可能だというお考えですか? それはMOXの物的性質によるものですか?
※ なお、先月30日、『IAEA保障措置用語集』(2001年版)と貴職の見解の間にある矛盾について、IAEAの見解を求める書簡をエルバラダイ事務局長に、市民団体6団体の連名で送付しましたので、参考資料(2)として添付いたします。
提出者:
- 原水爆禁止日本国民会議 事務局長:福山真劫
- 原子力資料情報室 共同代表:伴英幸
- グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス
- グリーンピース・ジャパン 事務局長:星川淳
- 美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之
- ピースボート 共同代表:川崎哲
連絡先:原水爆禁止日本国民会議
東京都千代田区神田駿河台3-2-11 総評会館1階
電話 03-5289-8224 ファックス 03-5289-8223参考資料
- (1)「IAEA保障措置用語集」(2001年版)より
「3.13転換時間」(表1「完成したUまたはPu金属構成要素への推定物質 転換時間」)- (2)「『IAEA保障措置用語集』にあるMOX燃料の核兵器用転換概念は非現実的か?」(IAEAエルバラダイ事務局長への公開質問状 2006年11月30日)
この質問書の趣旨に賛同し、質問事項に対する日本原燃社長の回答を求めます。
賛同団体:
- 反核・反原発全道住民会議
- PEACE LAND
- 花とハーブの里
- 核燃から海と大地を守る隣接農漁業者の会
- 核燃サイクル阻止一万人訴訟原告団
- 核燃止めよう浪岡会
- 弘前脱原発・反核燃の会
- 再処理工場について勉強する農業者の会
- 青森県保険医協会
- 三陸の海を放射能から守る岩手の会
- 三陸・宮城の海を放射能から守る仙台の会(わかめの会)
- 三陸の海を守る気仙沼・本吉の会
- 地球とともに
- いわきに風を
- 脱原発とうかい塾
- チェルノブイリ子ども基金
- リサイクルグループ・カリーナ
- 平和懇談会いるま
- 平和懇談会はんのう
- 核燃やめておいしいごはん
- 原発いらない!ちば
- 「終焉に向かう原子力」実行委員会
- ストップ・ザ・もんじゅ東京
- とめよう原発せたがやネットワーク
- ひきこもり九条の会
- ふぇみん婦人民主クラブ
- みさと屋・野菜食堂
- 医療・福祉の戦争協力に反対する連絡会議
- 原水爆禁止調布市民会議
- 原発・核燃とめようかい
- 原発を考える品川の女たち
- 日本消費者連盟
- 反原発出前のお店
- 福島老朽原発を考える会
- 平和のために手をつなぐ会
- 東京電力と共に脱原発をめざす会
- グループ風(ふう)
- ピースニュース
- プルトニウムフリコミュニケーション神奈川
- 下北半島と神奈川を結ぶプロジェクト
- みどりと反プルサーマル新潟県連絡会
- 脱原発をめざす新潟市民フォーラム
- 原子力発電に反対する福井県民会議
- 原発設置反対小浜市民の会
- 森と暮らすどんぐり倶楽部
- 福井県平和・人権・環境センター
- くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク
- 核のゴミから土岐市を守る会
- 徳山ダム建設中止を求める会
- 平和・人権・環境を考える岐阜県市民の会
- 放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜
- 浜岡原発を考える静岡ネットワーク
- ピースサイクル愛知ネット
- 核のごみキャンペーン・中部
- 暮らしの環境情報室
- アジェンダ・プロジェクト
- アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局
- くらしを見つめるひととき
- ストップ・ザ・もんじゅ
- ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン
- みみずの会
- 環境を考える会
- 阪南中央病院・原発見張り番
- 阪南中央病院労働組合
- 桜宮化学労組社員会
- 自然環境センター
- 大阪大学附属病院看護師労働組合
- 脱原発へ!関電株主行動の会
- 平和の井戸端会議
- 日本消費者連盟関西グループ
- さよならウラン連絡会
- 原発がこわい女たちの会
- 脱原発わかやま
- ハンドインハンド岡山
- プルトニウム・アクション・ヒロシマ
- ボイス・オブ・ヒロシマ
- 核兵器廃絶をめざすヒロシマの会
- 東北アジア情報センター
- えひめ環境ネットワーク
- 阿部悦子と市民の広場
- 伊方原発反対八西連絡協議会
- 伊方原発反対八幡浜市民の会
- 原発さよならえひめネットワーク
- 原発さよなら四国ネットワーク
- 原発なしで暮らしたい松山の会
- 八幡浜・原発から子供達を守る女の会
- 放射能を憂慮する市民の会
- 原発さよならネットワーク高知
- たんぽぽとりで
- 北九州から脱原発社会を考える会
- 九電消費者株主の会
- 脱原発ネットワーク・九州
- RーDANネットワークさがんもん
- からつ環境ネットワーク
- まつろネット
- 唐津の海を守ろう市民の会
- グリーンコープかごしま生活協同組合
- 川内つゆくさ会
- 川内原発建設反対連絡協議会
計99団体
賛同個人: 325名