原発
2007.1.14

日本原燃にプルトニウム分離・核拡散に関する質問書提出

12日午後、原水禁など六団体は日本原燃(株)の兒島伊佐美社長に対し、「六ヶ所再処理工場と核拡散に関する公開質問書」を提出しました。この質問書は、六ヶ所再処理工場でプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)粉末の製造が始まったことに関連し、昨年11月の定例記者会見における、「MOX燃料から(プルトニウムを)もう一回分離することは、理屈の上では可能だが、現実にはまず不可能だ」との社長の発言の真意を質すものです(11月25日付東奥日報の記事)。

昨今の核をめぐる世界的な情勢の下、非核兵器国で唯一大規模なプルトニウム分離を始めた日本において、事業者である日本原燃社長がこのような無責任な認識に立っていることは、国際原子力機関(IAEA)の保障措置体制を軽視するものと受け取られる可能性があり、それは核拡散防止のための世界的努力に悪影響を及ぼしかねません。

質問書の提出にあたっては、全国から約100の団体、300を超える個人からの賛同が寄せられ、社長の責任ある回答と説明を求めました。回答については、翌週の後半までにその時期について連絡がある予定です。日本原燃(株)は、六ヶ所再処理工場で生産されているウラン・プルトニウム混合酸化(MOX)粉末は「直接利用核物質」であり、このように危険な物質を青森県六ヶ所村で蓄積することの核拡散に及ぼす悪影響を今すぐ認め、六ヶ所再処理工場の試験運転を中止するべきです。

六ヶ所再処理工場と核拡散に関する公開質問書

日本原燃・兒島社長の定例会見における
「MOXの核兵器用転換は現実には不可能」との発言について

日本原燃株式会社 代表取締役社長
兒島伊佐美 様

貴職は11月24日の定例記者会見において、六ヶ所再処理工場でプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)粉末の製造が始まったことに関連して、「MOX燃料から(プルトニウムを)もう一回分離することは、理屈の上では可能だが、現実にはまず不可能だ」と述べたと報道されています(11月25日付東奥日報)。

昨今の世界情勢下、核拡散問題は世界的に大きな関心事であり、また核兵器の材料にもなるプルトニウムを扱う会社の社長の発言へ世界の関心が集まっております。このような状況の中での今回のご発言は、国際原子力機関(IAEA)の保障措置体制を軽視するものと受け取られる可能性があり、それは核拡散防止のための世界的努力に悪影響を及ぼしかねません。

つきましては、前記の発言について以下の質問への回答と詳しい説明を頂けますよう、お願い申し上げます。

  1. 貴職の発言はIAEAの考え方を事実上否定しているのではないのでしょうか。
    IAEAは、MOXを核爆弾の材料に転換するのにかかる時間を、1〜3週間と規定しています(注)。ところが貴職は、11月24日の記者会見で、このIAEAの規定は「理屈の上」のことであって、転換は「現実には不可能」だとの考えを示しています。貴職はIAEAの見解と規定を否定しているのでしょうか?
    (注)『IAEA保障措置用語集』(2001年版)ではMOXと二酸化プルトニウムを同じ範疇で扱っており、1〜3週間で核兵器の材料である金属プルトニウム構成要素に転換できるとしています(参考資料(1))。
  2. 六ヶ所再処理工場のMOX製品を核兵器の材料に転換するのはだれにとっても現実には不可能だというお考えですか? それはMOXの物的性質によるものですか?

※ なお、先月30日、『IAEA保障措置用語集』(2001年版)と貴職の見解の間にある矛盾について、IAEAの見解を求める書簡をエルバラダイ事務局長に、市民団体6団体の連名で送付しましたので、参考資料(2)として添付いたします。

提出者:

連絡先:原水爆禁止日本国民会議
東京都千代田区神田駿河台3-2-11 総評会館1階
電話 03-5289-8224 ファックス 03-5289-8223

参考資料

この質問書の趣旨に賛同し、質問事項に対する日本原燃社長の回答を求めます。

賛同団体:


計99団体

賛同個人: 325名