原発
2004.9.13 

プルサーマル問題全国交流集会開かれる

プルサーマル問題全国交流集会

 9月4日、佐賀県唐津市内で原水爆禁止日本国民会議などが「プルサーマル問題全国交流集会」を開催。これまでプルサーマル計画が先行していた新潟や福島、福井などが、住民投票や事故隠し、MOX燃料のデータ改ざんなどで計画実施が行き詰まる中、玄海原発3号機(佐賀県)、伊方原発3号機(愛媛県)での実施計画が相次いで発表され、関西電力でも高浜原発4号機でプルサーマル計画の動きがでてきた。これを受けて、これまでのプルサーマル反対の運動経験の交流や今後の運動の進め方を議論した。玄海原発問題に取り組む地元関係者や青森、福島など全国各地の原発・原子力施設立地県から約100名が集まり、各地の報告と今後の運動に対する活発な意見が交換された。

原発はもういらない九州連絡会議

 この集会に先立ち原水禁関係の九州地区の連絡会組織の「原発はもういらない九州連絡会議」(議長・淵上貞雄参議院議員)の定期総会が開かれ、原子力資料情報室共同代表の西尾漠さんによる「美浜3号機事故とプルサーマル」の講演を受け、玄海原発のプルサーマル計画や川内原発3号機増設、中間貯蔵施設の動き(宮崎)などに反対して諸行動を強化していく運動方針などが確認されました。

プルサーマル反対

 その後に引き続いた全国交流集会は、主催代表として原水禁国民会議事務局長の福山真劫が「プルサーマルの動きへの反撃の体勢を現地を中心として作り出す」と決意表明。集会の記念講演として原子力資料情報室の西尾漠さんからは「なぜプルサーマルに反対するか」と題してプルサーマルの危険性や経済性の破綻について指摘がなされた。中でもプルサーマル推進で強調されるプルトニウムリサイクルが「エネルギーの有効利用」と宣伝される嘘を指摘し、むしろプルサーマルで燃やした後では、核廃棄物を減らすことにもならず、後処理が複雑になり「さらに厄介なものを生み出す」と指摘。
玄海原発(温室の向こう側)・クリックで拡大

電力11社のプルサーマル導入計画
2007年度 2008年度 〜2010年
東京電力
関西電力 高浜3、4 大飯3,4
中部電力 浜岡1基
九州電力 玄海3
日本原子力発電 敦賀2 東海第二
北海道電力 泊1基
東北電力 女川2又は3
北陸電力 志賀1基
中国電力 島根1基
四国電力 伊方3
電源開発 大間(燃料装荷)
2003年12月電事連発表をもとに作成

玄海原発

 続いて玄海原発設置反対県民会議議長の柴田久寛さんからは、この間の玄海原発3号機のプルサーマル計画反対の動きについて報告がなされた。その中で、鎮西町、七山村、そして長崎県の高島町などが反対の決議を上げたことが報告された。受け入れについては来年4月、5月ごろが山場となりそうだということで運動の強化が訴えられた。

柏崎刈羽原発

 引き続き新潟、柏崎の住民投票の動きと教訓を柏崎地区労議長の佐藤正幸さんから報告を受け、4軒に1軒が原発関連と言われる刈羽村での住民投票が成功したポイントと現在の柏崎刈羽原発の状況についての報告がなされた。現在もMOX燃料28体が3号炉のプールに入っているが、住民投票や一連の事故隠し、試算隠しなどで計画が頓挫していると報告された。
 交流集会は第二部として、福島、伊方からプルサーマルの現状報告とウラン試験が強行されようとしている六ヶ所・再処理工場の現状報告が青森からなされた。

福島第一原発

 福島では、現在10基の原発のうち2基がいまだ停止中で、福島第一原発3号機でプルサーマルを計画していたが、この間の東電の事故隠しなどにより県が事前了解を撤回したままである。撤回を進めた知事が9月5日に再選されるだろうとのこと(実際に5日に再選された)で、当分はプルサーマル計画はすすまないと報告。

伊方原発

 愛媛からは、四国電力が今年5月11日に伊方原発3号機で2010年までにプルサーマル計画実施が発表されてから、この間の取り組みが報告され、その中で、9月9日には四国4県で取り組んだ反対署名を持って県知事に交渉することが報告されたが、9月4日9月4日に地元の伊方町長が計画了承の意向を示しており、今後、県・知事の容認が予想され、国から再度承諾要請がある向こう半年から1年が正念場との報告がなされた。

青森・六ヶ所再処理工場ウラン試験

 青森では、ウラン試験が10月末に県の全員協議会で安全協定を結ぶことが予測されている。ウラン試験を強行させない全国的な取り組みを訴えた。
 その他原発の新増設や原発震災の報告が、静岡、石川、山口、川内からなされた。また、放射能のスソ切り法案の上程が始まることが報告された。

 その上で、今年12月4日、5日に行われる「もんじゅ・美浜事故」の全国集会に結集すると同時に、10月以降にも強行されようとする六ヶ所再処理工場の「ウラン試験」阻止に向けた取り組みを、秋期闘争の大きな課題として確認した。