11月22日、青森市内において青森県と六ヶ所村は日本原燃と使用済み核燃料再処理工場でのウラン試験実施に関する安全協定を締結しました。日本原燃は年度内の試験開始を狙っています。
これまで六ヶ所再処理工場については、核燃料サイクル政策そのものの不透明性や経済性、安全性の問題、そして国民的合意もないまま再処理工場の建設を強引に進めていることなどが大きな問題となっています。これらの問題が何ひとつ解決することもないまま「安全協定締結」がなされたことに原水禁として抗議しました。全国からも同様の抗議の声を下記の宛先までお願いいたします。
三村伸吾・青森県知事と古川健治・六ヶ所村長は、11月22日、青森市内で日本原燃と「六ヶ所再処理工場における使用済核燃料の受け入れ及び貯蔵並びにウラン試験に伴うウランの取り扱いに当たっての周辺地域の安全確保及び環境保全に関する協定」締結をしました。六ヶ所再処理工場については、核燃料サイクル政策そのものの不透明性や経済性、安全性の問題、そして国民的合意もないなど、これらの問題が何ひとつ解決することもないまま今回の「安全協定締結」がなされたことに断固抗議します。
現在、原子力委員会が進めている「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画」を策定する新計画策定会議では、核燃料サイクルの推進を堅持していこうとしていますが、核燃料サイク政策の先行きは相変わらず不透明です。特に再処理工場で取り出すプルトニウムの使い道がない中で、既に我が国は40トンを越すプルトニウムを保有しています。これは周辺諸国に対する大きな脅威となっています。そしてこのプルトニウムを利用するプルサーマル計画や高速増殖の研究開発など、どれも頓挫しています。まして06年の再処理工場の稼働によりつくり出されるプルトニウムの利用先さえ具体的に明らかにされていません。利用先が明確にされなければ、再処理しないという国際公約もあり、今後、実際に六ヶ所再処理工場の運転が順調に進むかどうかも極めて不透明となっています。
さらにこの間明らかにされたきた経済性についても、使用済み核燃料の全量再処理の総コストが43兆円となる試算を公表しています。これは経済産業省のこれまでの試算の約2倍に当たるもので、あくまで計画通りに稼働することが前提で、事故や老朽化などのトラブルが起これば、国民の負担が一気に跳ね上がることが予想されています。そしてその資金は国民の血税が投入されることが十分考えられます。
また、安全性に対しても、不正工事の発覚など、事業者としての安全管理にも大きな問題があります。さらに再処理工場の下には、活断層が走っていることも指摘されています。10月23日に起きた新潟中越地震は、阪神淡路の震災に続きあらためて地震の脅威をまざまざと私たちに実感させるものでした。震災と原発の災害が加われば、過去の震災の比ではない事態が引き起こされる可能性があります。再処理工場やウラン濃縮施設、東通原発など様々な原発・核燃料サイクル施設が集中する下北半島での大規模な震災は、悲劇的な状況を招くことも考えられます。まして、再処理工場のかかえる放射能の量は、一般の原発の比ではありません。
このような現状を踏まえれば、核燃料サイクル路線を押し進め、強引に再処理工場の建設進めることが、本当の意味で国益や県民益となるとは考えられません。青森県民の8割の人たちが再処理工場に不安や疑問を抱えたまま、さらになんらの国民的合意もなく、一部推進論者の意見で多額な費用負担や危険を負担することは許すことはできません。
私たちは、現在進められようとしている六ヶ所再処理工場のウラン試験の中止と共に、あらためて県政や村政の場で十分な議論をすることを求めるものです。
2004年11月28日
原水爆禁止日本国民会議 議長 岩松繁俊