核兵器
2009.10. 20

ICNNDは核の無い世界への有効な一歩となるのか

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flickrサイト原爆ドーム前で行われたキャンドルナイト

広島会合と市民の願い

日豪両政府のイニシャチブによる「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」(ICNND)の広島会合が10月18日から開催されるのに会わせ、17日に「ICNNDと市民社会の対話」を実施し、原爆ドーム前では"NUCLEAR FREE NOW"キャンドル・ナイトを繰り広げました。18日には300人が参加して「核兵器のない世界へ─今こそ飛躍を!」と題する国際市民シンポジウムを広島の世界平和記念聖堂で開催、ICNND、日本政府などに対する決議を採択しました。

広島会合の直前には、長崎を訪れた川口共同議長が先制不使用宣言の意味を否定するような発言をするなど、「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)」に対する市民社会の期待を裏切る事実が明らかにされました。

なかでも、米国が「核態勢の見直し(NPR)」で今後数年間の核政策を定めようとしている時期に、核の役割を核攻撃の抑止にのみ限定する、実質的な核先制不使用への動きを止めようとする勢力に加担する発言は、核廃絶への新しい潮流に逆行する、許し難いものです。

当初、ワシントン会合などで積極的に先制不使用宣言を求めていたICNNDが、姿勢を後退させた背後には、日本の現・旧外務官僚の活躍がありました。諮問委員に、先制不使用に強硬に反対してきた佐藤行雄元国連大使、阿部信泰国際問題研究所軍縮・不拡散促進センター所長を入れているのは、歴代自民党政権が保持してきた、核の傘を核以外の軍事力に対しても求める立場を踏襲するものです。また、現役の外務官僚は、ほとんど廃棄の決まっていた核搭載トマホークミサイルの復活配備を同盟国として米国に要求し、その成果を上げようとしています。これは、戦術核の削減・廃棄を訴えた東京フォーラム報告書(1997)にも反する行動です。

もう一人のICNND共同議長、エバンズ元豪外相でさえ、前回5月の来日時に、「(日本が)核廃絶を唱える一方で核兵器が大好きだと言っていたのでは、世界からまともに相手にしてもらえない。核兵器以外の兵器──生物・化学兵器、それに通常兵器 ──による攻撃に対しても核兵器で守って欲しいと米国に望む政策をとりながら、核廃絶を唱えるというのは根本的に矛盾している。」と指摘するほどです。

一方、岡田外相が核の先制不使用について発言する、また核兵器廃絶を訴えたオバマ米国大統領がノーベル平和賞を受賞するなど、今後に期待の持てる面もあります。17日の「ICNNDと市民社会の対話」では、多くの委員が、ヒバクシャをはじめとする市民の核廃絶への思いに共感を表明しました。委員会のスケジュールに入っていなかった、キャンドル・ナイトにエバンズ共同議長をはじめとする委員が急遽参加し、核廃絶への心情をうったえるなど、感動的なシーンも見られました。

報告書の内容は?

今後、委員会はオーストラリアと日本の首相に報告、世界情勢の変化を踏まえて年明けに報告書を発表する予定ですから、まだ多少の修正の可能性はありますが、20日に発表された概要は、落胆せざるを得ないものです。報告書の内容が日本外交旧来の核の傘依存政策を是認するようなものであれば、新政権はこれに左右される事なく、核兵器のない世界への実質的な政策を進めることが期待されます。


ICNND委員会と市民とのラウンドテーブルと直後の記者会見の様子

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flickrサイトICNND委員と市民とのラウンドテーブル

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flickrサイト昼食を兼ねた時間帯の短い意見交換

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flickrサイトNGO、市民社会側

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flickrサイト委員の顔ぶれ

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flickrサイト終了後の記者会見

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flickrサイトレベッカ・ジョンソン(英アクロニム研究所所長)、メリ・ジョイス(通訳・ピースボート)、ティルマン・ラフ(豪ICAN議長)、川崎哲(ピースボート共同代表)

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flickrサイト右から内藤雅義(核兵器廃絶市民連絡会),田中熙巳(日本被団協事務局長),田上富久 長崎市長

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旧広島市民球場で"NO NUKES 2020"人文字を見るICNND委員

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原爆ドーム前で"NUCLEAR FREE NOW"キャンドル・ナイトの準備と暗くなってからICNND委員たちが訪れた様子

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18日シンポジウム

300人が参加した18日の国際市民シンポジウムでは、日本政府などに対する下記の決議をあげました。

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核兵器のない世界へ--今こそ飛躍を!
ICNND広島会合国際市民シンポジウム
決議

2009年10月18日

今こそ、この世界から核兵器を完全になくすことを決定し、実行に移すべきときである。

「核兵器のない世界」をつくろうという国際的な機運が高まっている。今これをつかまなければ、この機運は消えてしまうかもしれない。2010年5月にニューヨーク国連本部で開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議において、核兵器を廃絶するための具体的な措置がとられなければならない。

このような歴史的な機会のなかで、「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」(ICNND)の第4回会合が広島で開催されるにあたり、私たちはこの場に集まった。被爆者をはじめここに集まった人たちの共通の意思として、国際社会、ICNND、日本政府そして日本の市民社会に対して、以下の通り強く訴える。

国際社会に対して

ICNNDに対して

日本政府に対して(2009年10月15日付「核兵器廃絶への真のリーダーシップを求める要請」の要点)

日本の市民社会に対して