原発
2005.8

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ついに放射能放出がはじまる

動かしちゃならない!
六ヶ所プルトニウム生産工場

青森県六ヶ所村のプルトニウム生産工場=再処理工場が、今春にも運転を開始しようとしています。「アクティブ試験」と称していますが、実際の使用済み核燃料を使って動かす、実質的な運転開始となります。

再処理工場の運転は、様々な問題をひき起こしますが、ここでは2つのことを知ってほしいと思います。

第1は、その意思がなくても、この運転開始は大規模な核拡散の新時代への扉を開く結果になることです。

そして第2は、六ヶ所村にはウラン濃縮や低レベル放射性廃棄物などの原子力施設が押しつけられてきましたが、この運転開始によって、ついに放射能放出がはじまることです。

核廃絶を望むなら、まずは日本自らの
プルトニウム生産をやめさせよう

 北朝鮮やイランの核兵器開発疑惑は、たびたび新聞にとりあげられ、皆さんもご存知と思います。さらに核物質の闇市場が発覚し、同時多発テロが起こるなか、核兵器の拡散は世界的な脅威となっています。

 プルトニウムが手に入りさえすれば原爆製造は技術的に難しくないため、国家の核保有だけでなく、テロリストグループの核保有も現実的な問題になってきています。

 このため、これまで平和利用のための再処理=プルトニウム生産を認めてきた国際的な枠組みを再検討すること、具体的には軍事利用・平和利用を問わず原爆製造に不可欠なプルトニウム(および高濃縮ウラン)の生産を凍結、あるいは禁止しようとの世界的な動きが起こっています。

 残念ながら先のNPT(核拡散防止条約)再検討会議では、その議論の進展をみることはできませんでしたが、プルトニウムの生産中止は核拡散をくいとめるためには、いまなお最大の課題です。

 そんななかで日本は、先頭を切ってプルトニウム生産を開始しようとしています。いくら平和利用だからと主張しても、核拡散を後押しすることにしかなりません。

 たとえば北朝鮮やイランのような国がプルトニウムを本格的に生産すると言いだしたら、日本はどうするのでしょう。自らが毎年長崎型原爆1000発分のプルトニウムをつくりはじめたなら、他国はダメという理屈はなりたたなくなります。日本がつくるならわが国もという国を生みだす口実となり、大規模核拡散の時代の扉を日本が開く結果になるのです。

 日本は一方では「被爆国としての核廃絶」を語り、一方では核拡散を後押しするという矛盾した姿を世界にさらけだすことになります。

 核廃絶を現実のものにしていくためには、まずは日本自らのプルトニウム生産をやめるべきです。少なくとも再処理工場の運転は延期して、計画を再検討すべきです。それはすでに40トン以上のプルトニウムを保有している日本にとっては難しい決断ではありません。

 逆にいえば、いま日本が再処理の中止へと政策を切りかえれば、核拡散をくいとめようとする国際的な動きに大きく貢献できるのです。

放射能放出がはじまるついに放射能放出がはじまる

 これまで青森県六ヶ所村には、ウラン濃縮や低レベル放射性廃棄物などの原子力施設が押しつけられてきました。しかし再処理工場は、これまでとはまったく異なる施設であることに、ここでは注目してほしいと思います。それはこの工場の運転開始で、ついに放射能放出がはじまることです。

 再処理工場とは原子力発電所から出てくる使用済みの燃料棒を数センチに剪断して化学処理をする施設のため、工場内には燃料棒に閉じこめられていた放射能が放出されます。もちろんそれらが一気に工場外の環境に出ていかないように努力はするのですが、除去設備をつくらなかったクリプトンやトリチウムは、そのまま放出されます。つまりたれ流しです。

 工場設置の申請書によれば、排気筒からは毎年890万キュリーというクリプトンをはじめとする希ガスが、海洋放水管からは毎年18万キュリーというトリチウムなどが、なんの処理もせずたれ流されます。放出されるそれら放射能量は、原子力発電所の数百倍になります。

 放射能は目に見えないし、すぐに被害が出てくるものではありません。その影響は20年後、30年後になって、ガンや白血病の増大となって表れるのです。それは1960年代、70年代に操業を開始したイギリスやフランスの再処理工場周辺で、いま現在起こっていることです。

 そして事故の危険がいつもつきまといます。もし事故が起きたなら、その被害の規模は原子力発電所の1000倍におよぶといわれています。

再処理工場の運転開始をなんとしてもくいとめたい。この問題に注目し、署名活動や様々な活動に参加してください。


止めよう再処理

六ヶ所再処理工場稼働中止 全国署名に協力を
止めよう再処理 共同行動


止めよう再処理!全国実行委員会

署名用紙(pdf)はこちらのサイトからも入手できます


止めよう再処理!2005共同行動 活動報告

止めよう再処理!2005共同行動では、連日の座り込み・集会・デモを行いました。

海外・全国各地から再処理反対の熱い思いを持った人々が参加。再処理を止めるためのアクションを繰り広げました。

資源エネルギー庁前(経済産業省の裏)で座り込み
経産省前で座り込み

■資源エネルギー庁前(経済産業省の裏)で座り込み

11月16日(水)〜18日(金)連日、昼から寒くなる夕方まで、経済産業省の資源エネルギー庁側の前で数十名程度が座り込み、チラシ配布やミニ集会などのアピールを続けました。3日間にわたる座り込みにはのべ250名を超える人々が参加しました。

■止めよう再処理!国際連帯集会

止めよう再処理!国際連帯集会
止めよう再処理!
国際連帯集会

11月18日総評会館(地図) で行なわれ、会場一杯の200名が参加した、止めよう再処理!国際連帯集会では、「高レベル廃液漏えいの大事故−再起不能となったソープの現状報告」と題してソープ再処理工場地元の運動団体「CORE(環境の放射能汚染に反対するカンブリア人の会)」のマーティン・フォアウッドさんが、再処理工場など多くの核施設をかかえるセラフィールドの現状を分かりやすい資料(pdf)をプロジェクターで映しながら解説。

止めよう再処理!国際連帯集会
フォアウッドさんと
通訳は野川さん

もともと核兵器開発のための施設として始まり、放射能漏洩などの事故を繰り返してきた経営主体のBNFLは、460億ポンドにのぼる負債を抱えて2001年に破綻。現在はNDAのもと4年契約で仕事をしている。ソープ再処理工場の使用済み燃料処理予定の7000トンのうち日本の契約分が2700トンで、ソープを稼働させる理由になりました。4月に使用済み核燃料溶解液83立方メートル漏洩が判明し操業を停止、再開の見込みも立たないソープ再処理工場だが、周辺に白血病を多発させている現状を聞くと、日本にもその責任の一端があるのではないかと感じざるをえません。

その轍を踏まないでほしい六ヶ所の現状報告を、三沢市議の山田さんが報告。ウラン試験が始まり、すでに農家に風評被害が始まるなど深刻な現状だが、漁民たちが動きだすなどの状況も出ています。

止めよう再処理!国際連帯集会
ホン・ソンデさん(左)
通訳はイ・ヨンチェさん

続いて韓国から特別報告を参与連帯のホン・ソンデ(洪性泰)さんが行ない、すでに43トンもの核兵器物質プルトニウムを持つ日本が、さらに六ヶ所で毎年8トンもプルトニウムを生産することの国際的意味を指摘。(参考:参与連帯など韓国の6団体が出した、六ヶ所村再処理工場稼動計画撤回を求める共同声明)

止めよう再処理!国際連帯集会
参加者の決意表明

玄海、島根、浜岡、福井、上関、福島、幌延等、核施設立地の各地域からの報告があり、「国際的に連帯してプルトニウム抽出延期を求めるアピール」を採択しました。

■止めよう再処理!2005全国集会、デモ

11月19日(土)午後1時から日比谷野外音楽堂(地図)で開催した全国集会は、全国各地から2000名が結集し、首都圏では初めての大規模な反核燃の取り組みとなりました。オープニングのうた(相馬正男&服部夏樹)、津軽三味線に続いて青森現地からの報告、省庁交渉報告、海外ゲストからの連帯挨拶などの後、2時半に出発したデモは、常葉橋公園まで銀座の街などを再処理中止を訴えました。

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